コドモン Product Team Blog

株式会社コドモンの開発チームで運営しているブログです。エンジニアやPdMメンバーが、プロダクトや技術やチームについて発信します!

スピード戦略立案:入社2週間でたどり着いた“保護者の幸せ時間”という答え

こんにちは!あるいはこんばんわ!

2025年7月に株式会社コドモンへ入社し、メモリー事業でPdMを担当している鮫島です。

踏切好きだった息子が10歳になってまさかの電車好きになり、サンタさんに希望したプレゼントは廃盤のプラレールです。サンタさんメルカリ頑張って!

メモリー事業が展開している写真販売サービスでは、保育施設での子どもたちの日常を切り取った大切な思い出を保護者に届ける重要な役割を担っています。施設側の業務効率化と並行して、保護者のみなさまにより良い体験を提供することは、重要なミッションとなります。

この記事では、入社して2週間で戦略立案を進める中で「コドモンらしいユーザーペルソナ」にたどり着いたプロセスを紹介します。PdMやTechに関わるみなさまに、コドモンという会社の挑戦に興味を持っていただければ幸いです。


背景

入社してすぐに直面したのは、写真販売サービスの保護者側の方針を立てる必要性でした。 これまでリソースの観点からtoBの施設側を優先してきたため、保護者側の検討は十分に進んでいませんでした。施設向けの大きな機能開発は進んでいたものの、保護者の具体的なペルソナ像がチーム内で共有されておらず、バラバラの前提で機能検討が進んでいたのです。

そこで私は、方針を立てる上で以下の問いを設定しました。

  • そもそも子どもの写真に今後も支出されるのか?
  • どんな人が写真を買うのか?
  • 写真を買った後の本当のゴールは何か?

市場調査から見えたこと

まずは写真販売市場の調査を行いました。

  • 日本の写真プリント市場は2023年の9億8,723万ドルから2032年には20億661万ドルに達すると予測され、年平均成長率は8.20%。
  • 成長要因はスマートフォン写真の普及、高解像度化、パーソナライズ需要の増加。
  • 一方でデジタル代替品の増加や競争激化による価格圧力が課題。
  • 今後はモバイルアプリベースのサービスやパーソナライズされた写真製品がさらに伸びる見込みです。

さらに、少子化が進む日本における子ども向け支出のトレンドも調査しました。
家計調査によると、子ども向け支出は減少傾向にあるものの、子ども一人あたりの支出割合は増加しており、その6割が教育費です。教育への投資が伸びていることから、思い出写真への出資も増えると見込まれます。

保護者アンケートからの気づき

コドモンの写真購入サービス利用者へのアンケートでは、購入の意思決定に関わる割合が偏っていることが分かりました。

さらに調査を進めると、共働き世帯の増加など社会構造の変化に伴い、保護者の時間的制約が大きいことが判明しました。 仕事・家事・育児に追われる中で、写真購入サービスのファネル分析では「カートに入れているが購入まで至らないユーザー」が多いことも見えてきました。

その背景を深掘りすると、保護者は子どもの寝かしつけの後など限られた時間で写真選定までは行うものの、家族への確認や予算との兼ね合いで選定をし直す工程がありました。さらに家事や育児の優先度の高いタスクを行っているうちに、意図せず購入期限を過ぎてしまい、購入の機会損失が生まれていることも分かりました。

この分析を踏まえ、まずは「購入期限を忘れないための購入直前の工程の体験改善」を行うという意思決定をしました。


インタビューで得たインサイト

そこで社内のコドモンを利用している保護者ユーザー数名にインタビューを実施しました。

全員が口を揃えて言ったのは、
「忙しいけれど、写真選定のときに子どもの写真を眺めながら保育園での成長を想像して実感しているときが幸せ」 ということでした。

これは数値上のファネル分析だけでは捉えきれなかった、保護者体験の本質に関わる定性情報でした。
この結果から、ユーザーペルソナは「忙しい日常の中で、写真を選ぶ時間を通じて幸せを感じたい保護者」であることが明確になりました。


戦略の方向性

インサイトを踏まえて導いた戦略は次の通りです。

  • 闇雲に購買体験の時間を削るのではなく、決められた時間の中で幸せを最大化することが大事。
  • 決済などの事務処理はシームレスに簡単に。
  • 写真を眺めて幸せに浸れる時間を最大化することに注力。
  • 購入期限を忘れないための体験改善を優先的に実施。

さらに、写真購入後の利用実態も調査しました。 写真はデータやプリントで購入され、最終的にはアルバムに保管して家族と共有したり、子どもと振り返ったりする「思い出の資産」として活用されていました。写真の形やデザインにもこだわりがあり、正方形にするとおしゃれといった声もありました。 この「写真を選んでいる時間は幸せに浸る時間」というインサイトをチームに共有したことで、大きな共感と気づきが生まれ、意思決定がしやすくなりました。


おわりに

入社して2週間で戦略立案を進める中で、コドモンらしいユーザーペルソナにたどり着いた経験は、PdMとして非常に学びの多いものでした。

「保護者が写真を選ぶ時間は、ただの購買行為ではなく、子どもの成長を実感する幸せな時間である」

このインサイトを軸に、今後も株式会社コドモンの写真販売サービスを通じて、保護者のみなさまにより良い体験を届けていきたいと思います。