
トランプのベネズエラ侵攻とグリーンランド問題が示す危険なシナリオ - 67歳が見る国際法崩壊の序章
こんにちは、tadashianです。
今日は、世界中を震撼させているニュースについて、じっくりとお話ししたいと思います。トランプ・アメリカが1月3日にベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領を拘束してアメリカに移送した件、そしてグリーンランドをめぐる新たな火種について、67歳のシニアブロガーの視点から考察していきます。
ベネズエラ侵攻は明らかな国際法違反
皆さんご存知のように、トランプ・アメリカは1月3日、ベネズエラを攻撃しました。マドゥロ大統領を拘束し、アメリカに移送したのです。
これ、誰がどう見ても、**国際法違反**です。
国際法で合法とされる戦争は、わずか二つしかありません。すなわち「自衛戦争」と「国連安保理が承認した戦争」です。今回のベネズエラ侵攻は、どちらにも該当しません。明白な国際法違反なのです。
とはいえ、現状では「国際社会でめちゃくちゃ非難されている」という雰囲気ではありません。その理由として、いくつかの要因が挙げられます。
まず、軍事作戦が一日で終わったこと。短期間で決着がついたため、大規模な人道危機には至りませんでした。
次に、マドゥロが評判の悪い独裁者だったこと。国際社会の多くは、彼の人権侵害や腐敗に批判的でした。
そして、ロドリゲス副大統領が大統領代行に就任し、政情が比較的安定していること。これにより、ベネズエラ国内の混乱が最小限に抑えられているように見えます。
確かにこれらの理由で、国際社会の反応は比較的抑制的です。しかし、だからといって国際法違反が許されるわけではありません。
プーチンのウクライナ侵略との違い
この点において、プーチンのウクライナ侵略とは明らかに異なります。
プーチンは、ウクライナ侵略を4年間続け、ウクライナの領土の約20%を奪い、ウクライナの民間人を殺しまくっているのです。
規模も期間も、そして人道的影響も、まったく次元が違います。トランプの一日限りの作戦と、プーチンの長期にわたる残虐行為を同列に語ることはできません。
しかし、両者に共通するのは、**国際法を無視した一方的な武力行使**だという点です。この先例が、国際秩序にどのような影響を与えるのか、私たちは注意深く見守らなければなりません。
グリーンランド問題 - 破滅的な戦略的失敗への道
さて、ベネズエラ問題以上に深刻なのが、グリーンランドをめぐる動きです。
『読売新聞オンライン』2026年1月18日付の記事によると、トランプ氏は「中国とロシアはグリーンランドを狙っている」として、領有に反対する8か国に10%の追加関税を発表しました。
記事によれば、米国のトランプ大統領は17日、米国によるデンマーク自治領グリーンランドの領有をめぐり、反対する欧州8か国からの輸入品に、2月1日から10%の追加関税を課すと発表しました。6月1日には25%に引き上げ、グリーンランドの「完全かつ全面的な買収に関する合意が成立するまで」関税をかけ続けるとしています。
対象となる8か国は、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランドです。これらすべてがアメリカの同盟国であり、NATO加盟国です。
これに先立ち、欧州各国はデンマークの要請に基づき、グリーンランドに小規模の軍部隊を派遣していました。米国には欧州に圧力をかけ、譲歩を引き出す狙いがあるとみられます。
現状では破滅的大失敗には至っていないが…
現時点では、トランプ・アメリカの行動は「破滅的な戦略的大失敗」とまでは言えません。関税という経済的圧力をかけている段階です。
では、私が言う「破滅的な戦略的大失敗」とは何でしょうか。
それは、交渉でグリーンランド買収に成功しても失敗ではありません。デンマーク国民は激怒し、欧州は恐怖するでしょうが、それでもアメリカにとっては「成功」と言えるでしょう。
**真の「破滅的な戦略的大失敗」とは、交渉に失敗したトランプ・アメリカが、武力でデンマークからグリーンランドを奪うことです。**
NATOのラスボスが同盟国を侵略する悪夢
想像してみてください。
NATOのリーダーである米国が、NATO加盟国であり同盟国であるデンマークを侵略し、その領土を奪う。これほど衝撃的な事態があるでしょうか。
これをやれば、NATOはバラバラになるでしょう。トランプ・アメリカは、グリーンランドを得て、**NATOを失う**のです。
NATOという最大の資産
NATOは、32カ国からなる巨大軍事同盟です。その重要性を、数字で見てみましょう。
加盟国のうち、アメリカ、イギリス、フランスは、国連安保理で拒否権を持つ常任理事国です。また、この3か国は核兵器を保有しています。
GDPランキングを見ると、その経済力の巨大さが分かります。
- 1位:NATO加盟国アメリカ
- 3位:ドイツ
- 6位:イギリス
- 7位:フランス
- 8位:イタリア
- 9位:カナダ
GDPトップ10のうち、なんと6か国がNATO加盟国なのです。これがどれほど強力な軍事同盟か、お分かりいただけるでしょう。アメリカにとって、NATOは**最大の資産**と言えます。
31の同盟国を敵に回す愚かさ
ところがトランプは、グリーンランドを武力でデンマークから奪うことで、この最強軍事同盟NATOを崩壊させる可能性があります。
グリーンランドを得たとして、31の同盟国を敵に回してしまったら、いったい何の意味があるのでしょうか。**実に愚か**だと言わざるを得ません。
そして、ここが最も重要なポイントです。NATOは、**反ロシア**の軍事同盟なのです。
プーチンが喜ぶシナリオ
トランプが、グリーンランドを武力で奪い、NATOが崩壊したとします。
それを一番喜ぶのは、誰でしょうか。
答えは明白です。**プーチン**です。
私の前回のブログ記事でも触れましたが、ロシアのメドベージェフ元大統領は、トランプに「急げ!グリーンランドを奪え!」と煽るような発言をしています。これは偶然ではありません。
プーチンにとって、NATO崩壊は長年の悲願です。そのNATOを、内部から崩壊させてくれる可能性があるトランプの行動を、プーチンが応援しないはずがありません。
トランプは分かっているのか
トランプは、そんなことが分からないのでしょうか。
それとも、分かっていてやろうとしているのでしょうか。
私には断定できません。しかし、状況証拠は揃っています。トランプの一連の行動が、結果的にプーチンの利益になっているのは事実です。
ウクライナへの支援を削減し、ゼレンスキー大統領にドネツク州全土の譲渡を要求し、そしてNATOの結束を脅かすグリーンランド問題。これらすべてが、プーチンの望む方向に動いているのです。
67歳の私が願うこと
長年、国際政治を見てきた私としては、非常に憂慮すべき状況だと感じています。
国際法が軽視され、同盟関係が揺らぎ、独裁者が喜ぶような展開が続いている。これは、第二次世界大戦前の国際秩序崩壊を思わせる危険な兆候です。
私が若い頃、世界は冷戦という対立構造の中にありましたが、それでも一定のルールは守られていました。核戦争の恐怖が、逆説的に秩序を保っていた面もあります。
しかし今、そのルールが崩れつつあります。大国が一方的に小国を侵略し、同盟国が同盟国を脅迫する。このような世界で、私たちの孫やひ孫の世代は生きていかなければならないのです。
賢明な共和党議員への期待
私は、賢明な共和党議員軍団が、暴走しそうなトランプを止めてくれることを願っています。
アメリカの議会制民主主義には、まだ健全なチェック機能が残っているはずです。共和党の中にも、国際秩序の重要性を理解し、NATOの価値を認識している議員は多くいます。
彼らが立ち上がり、トランプの危険な冒険主義を抑制してくれることを、心から期待しています。
まとめ - 国際秩序の岐路に立つ私たち
ベネズエラ侵攻は、規模こそ小さかったものの、国際法違反という前例を作りました。
そして今、グリーンランド問題という、さらに大きな危機が迫っています。もしトランプが武力でグリーンランドを奪えば、NATOは崩壊し、プーチンは勝利し、国際秩序は根底から崩れるでしょう。
67歳になった私が見てきた戦後の国際秩序は、完璧ではありませんでしたが、それでも一定の安定をもたらしてきました。その秩序が今、崩壊の危機に瀕しています。
私たちは、この歴史的な岐路に立っています。無関心でいることは許されません。一人ひとりが声を上げ、理性的な議論を重ね、危険な冒険主義を止める必要があります。
皆さんは、この問題をどう考えますか。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。
tadashian
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**参考情報:**
- 読売新聞オンライン 2026年1月18日「トランプ氏『中国とロシアはグリーンランドを狙っている』…領有反対の8か国に10%追加関税発表」







