武蔵小金井：地域最強の焼鳥屋さん、焼きの丁寧さは健在 : ツン

2024.09
　美味い焼鳥を食べたくなり、久々にツンへ。
　珍しい日本酒 本まぐろ １合をお供に、おまかせ串10本(今回は2530円)、〆のパスタを並べてみました。

◆お任せ串10本
　今回並べてくれたのが、砂肝(塩)、もも(塩)、はつ(塩)、レバー(塩)、しいたけ、えのき豚巻、つくね(塩)、はつもと(タレ)、牛リブ(塩)、ネギ間(タレ)。
　１本ずつ焼き立てを出してくれますが、基本的にはジューシーに、でも香りを立てるところはしっかり立てていて、やはり一流の焼き手と再認識します。
　特にツン独特の巨大なつくね、今回も美味すぎ・・・

◆明太クリームパスタ(\900)
　〆は、パスタ。
　具はシンプルに鶏肉と玉ねぎ、それを明太子が効いたソースにひたひたに浸すスタイルのパスタです。
　ソースがメチャ美味、歯応え残し玉ねぎが意外なほど絶妙なアクセントになっていてピリ辛ソースに合っていて、焼鳥屋さんのサイドメニューとは思えないほど研究された一皿としてメモ。

　１階にはカウンター、２階には多人数用スペースもあって使い勝手が良い店、サクッと１時間ほどで切り上げましたが、焼き手の技術の高さは健在ですし、早すぎた初代店長の遺志を継いだフロアスタッフのレベルも高いですし、やはり小金井屈指の焼鳥の名店と再認識しました。

2023.02
　早すぎる訃報が届いたので、献杯をしにツンへ。
　大箱店なのに高い技術の焼き手と鍛え上げられたフロアスタッフが揃った、地域屈指の焼鳥の名店を作り上げた店長は４８歳でした。
　残ったスタッフの人は団結しており、今回も殆ど満席でしたが焼きもフロアもスムーズ。
　今回はお任せ串に日本酒２杯、〆に焼おにぎりと味噌汁（アオサ）にしてみました。

◆お任せ串１０本（味もお任せ⇒オール塩）
　ジューシー焼きのもも、レア焼きのレバー、コリコリ食感でジューシー焼きの砂肝、歯ごたえを残すジューシー焼きの鶏ハラミ、ふわふわ食感＆ジューシー焼きのハツ、旨味の濃い弾力焼きのぽんじり、強めに焼いて軟骨がコリコリ食感の手羽先、少し火を強く入れてもジューシーさが残る上質肉で歯ごたえある牛リブロース、ねっとり食感で表面は香ばしく焼かれたつくね、分厚くて上質・気持ちレア焼きの皮、全て美味い。
　特にふわふわジューシーなハツは滅多に出会えない特上モノ、珍しい鶏ハラミは唸る美味さです。
　演出的にも面白く、「最後に皮かよ・・・」と一瞬落胆させた後に「これは美味い・・・」と驚かされます。
　今の焼き手はストイックな雰囲気の人で炭に集中、熱の強いところと弱めのところを見分けて忙しく串を移動させ、レア焼き・弾力ジューシー焼き等の変化の付け方も完璧だったと思います。

◆焼おにぎり＋味噌汁
　焼おにぎりは小さく見えますが普通サイズ、味噌汁椀が巨大すぎるだけです。
　味付けを抑えて香ばしさと食感を重視した焼きおにぎりは素直に美味く、注文を受けてから味噌を溶く味噌汁は出汁感が強く具のアオサとの相性もバッチリの上モノ。
　考えてみると〆の大盛り味噌汁は酔い醒ましも兼ねている感じで、この演出も有り難い・・・

　という感じのツンでした。
　常連から見るとポツンと穴が空いた感じもしますが、残ったスタッフのチームワークも相変わらず素晴らしく、店内は賑わってました。
　二代目店長はマダムが継ぐようですが、店長が抜けた後も大箱の焼き鳥屋としての総合力では地域最強かと。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

2021.12
　禁酒法明け(仮)週末呑みのDAY-9はムサコ北口、仲通りのツン。
　小金井には特徴のある焼き鳥屋さんが何軒かありますが、レア系に寄せながら肉の旨味も強く出す串、鶏の出汁をしっかり効かせた煮込み系を並べてくれる店としてはツンが集団の先頭にいると思います。

◆お任せ串１０本
　これは写真を見てもらった方が早いかも。
　写真１枚目がつくね(左)、もも(右)。２枚目が食道(左)、手羽先(中)、せせり(右)。３枚目がねぎま(左)、砂肝(中)、ぽんじり(右)。そして最後が、レバー(左)、ハツ(右)です。
　強めに火が入っているように見えますが、実は中心部がレア仕上げ、しかも絶妙な温度で仕上がっていて、相変わらず焼きの丁寧さを感じさせてくれます。
　技術のある焼き手の人だと再認識。

◆おでん盛合せ(\830)
　ご飯系か迷って、珍しい鶏出汁おでんをオーダー。
　見た目は普通っぽい感じですが、昆布等は微調整に使うくらいの「鶏」出汁ベース、その出汁がメチャ美味です。
　注文を受けてから仕上げ煮こみするので、具の食感も歯応えも絶妙ですし、つくねは焼き鳥屋さんならではの圧倒的な美味さ。
　唯一、かなりボリューミーなので独り飯だと腹パンになってしまいますが、〆のご飯系を飛ばせば十分ＯＫ。

　当初は多種オーダーと思っていたのですが、串１０本とおでんが想像以上に満腹になったので、今回は２種でストップ。
　小金井の焼き鶏、超レア系なら串まる(ヒガコ)、強め火入れ系ならちょっくら(ムサコ)等が特徴的ですが、レア系ベースながら火の通しが完璧で鶏の旨味を感じさせてくれるツンは、やはり凄い。
　当夜は２階席まで埋まりかける人気ぶりだったので、予約が良いかもしれません。
　いずれにせよハイレベルな店です。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

2021.05
　レア系焼き鳥としてはムサコのツン、ヒガコの串まるの技術が圧倒的ですが、コロナ禍の今は串まるが週末限定のテイクアウト、ツンもテイクアウトです。
　そのツンの昼時ワンコイン弁当が美味い。
　小金井では市役所近くで売っている応援弁当のクオリティが高いのですが、今回は出来たて弁当を狙ってツンへ。

◆黒カレーライス(\500)
　ＤＡＹ－１は、地域板で教えてもらった黒カレーを。
　サイドメニューで頼んだ唐揚げの出来上がりに合わせて、ゆっくりめに仕上げてくれました。
　自家製黒カレーはネットリ系の欧風仕上げ、ベースの出汁の濃さとスパイス感の強さが印象的。
　具は野菜も含めて超トロトロに煮込まれていてカレーソースと一体化、気付いたら一気食いしてしまう完成度の高いカレーでした。
　
◆鶏唐揚(\400)
　サイドメニューは、鶏唐。
　注文を受けてから揚げてくれるのでサクサク食感、身肉もジューシーで上質なものでした。
　サイドメニューとしては少しお高めにも思えますが、食べてみると疑問が吹っ飛ぶ満足感を得られます。

◆ガーリックバターチキン弁当(\500)
　ＤＡＹ－２は、気になっていた一品をオーダー。
　注文を受けてから人参を素揚げ、少し遅れて鶏唐揚を揚げてくれます。
　でもって、揚がった鶏唐をフライパンに投入してガーリックバターソースと和えて仕上がり。
　抜群の味付けで、白飯が進む弁当でした。

　鶏料理としては一級品を出してくれるツン、ワンコイン弁当の完成度は素晴らしい。
　午後２時過ぎでも弁当は頼めますし、受け取り時間が気になる場合は電話注文もＯＫ。
　出来たて狙いで、ぜひ・・・

2015.10(月内再訪)
　前回の感動が記憶から離れず再訪を狙っていたところ、栗鼠氏と猫氏との３人会の機会に恵まれました。
　栗鼠氏の大規模宴会の偵察も兼ねていたので、２Ｆの宴会場で３人会をさせてもらうこともできました。

◆串×６本
　まずは、串から。レバー、砂肝、せせり、ぽんじり、ひざ軟骨、つくねを頼みましたが、今回も低めに温度設定した炭でじっくり焼いてくれました。
　しかも焼き上がり時間に差がある素材は１本だけでも個別に２Ｆに運んでくれる丁寧さ。
　味も上々で、レア系焼き鳥としては、東小金井と同等以上の地域トップクラスのクオリティと再認識しました。

◆とりもつ煮（￥５３０）
　メニューそのものは何処にでもありそうな一皿ですが、出汁の効いた煮汁が美味いですし、具もたっぷり。
　何気にハイレベルな一皿。

◆鶏メンチ（￥５３０）
　前回の感動が忘れられず、今回もオーダー。
　というか、日替わりメニューにはなかったのですが頼んでみると「ご用意できます」との嬉しい返しでした。（厨房スタッフの方に深謝）
　前回はカウンターで照度が低く写真も不鮮明だったのですが、今回は明るい２Ｆ個室で、じっくり目でも楽しませてもらいました。
　肉だけでなく微塵切りされた野菜類が確認できましたし、生姜等の隠し味も効いています。
　突然の注文だったのに丁寧な作りこみ、厨房スタッフは若いのですが技術も心意気も凄い人たちだと再認識しました。

◆鶏たたきガーリックソース（￥５３０）
　ここから〆の２皿に入りますが、なぜか前菜系・・・
　まずは、たたき です。
　きれいなピンク色の身肉は味も上々で管理の丁寧さを改めて認識させてくれましたし、独特の風味のタレが面白い作りこみでガーリックチップとも絶妙に合います。

◆ささみのなめろう（￥５８０）
　〆の２皿目は、なめろう。
　これも色合いが美しいだけでなく、美味いんです。
　魚系の脂の旨味を効かせたものではないのですが、と言うか、ささみなら脂があるはずはないのですが、仕上がりはジューシーで美味い。
　サプライズ系の一皿だと思いますが、これもチョー面白かったです。
　イメージは写真でご確認ください。

　という感じの再訪でした。
　実は当夜は２件の偵察が組まれていたので前菜系で締めましたが、個人的には大満足しました。
　前回はレア系の焼きの凄さを、今回は加えて「生」系の料理のレベルの高さも感じました。
　厨房スタッフは若いのですが技術レベルは間違いなく地域トップレベル、ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

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2015.10　ヒガコ串まるに匹敵するレア焼鳥の名店の予感
　ムサコ北口、メガドンキ裏の飲み屋街にできた、オサレな造りの店です。
　中を覗いた時はスタッフ全員がイケメン＆美女揃い、「こりゃ、味はダメだろう」と呟きながら、ちょっと放置してしまってました。
　しかーし、腹を括って行って見ると、仕事が丁寧で味は予想以上、というか地域でもトップクラス、見た目とのギャップに驚く結果となりました。
　酒は少しお高めですが上質なものを揃えていますし、その分、料理の値段を抑えてくれている感じがします。
　焼酎お湯割り（￥５３０）（外税、他も同じです）をお供に、串６本と料理１皿、ご飯物を並べてみました。

◆串６本
　まずは、普段お試しで頼むパターンで注文。
　もも（￥２３０）、レバー（￥１８０）、ポンジリ（￥１６０）、つくね（￥２３０）、長芋（￥１８０）、ネギ（￥１６０）を頼んでみました。
　注文を受けてからつくねをこねる等、丁寧な作業を見せてくれます。
　そして頻繁に炭に手をかざして温度差をチェック、素材ごとに焼く場所を考えているのも期待を高めます。
　写真はオール「塩」仕上げで、焼き上がりが超ジューシー。
　決して生ではなくレア、絶妙の火の通りだと思います。
　割と長い時間焼いているのにジューシー、その謎が解けずに手元を見させてもらっていると、頻繁に刷毛で油を薄く塗っています。
　聞いてみると、このやり方だと炭の温度を低めにし、じっくり焼け、かつジューシーに仕上がるとのことでした。
　つくねも表裏の２面だけでなく、串を刺さず６面をじっくり焼き、仕上げ段階で串を刺すという仕事の丁寧さ。
　食べてみると、美味さに本当に驚きます。
　イケメン系の焼き手なのですが、明らかに本物の職人。
　入る前は「お任せで５・６本食べたら帰るべ・・・」と思っていたのですが、思わずメニューを熟読し直してしまいました。

◆鶏のメンチカツ（￥５３０）
　「おすすめ」ページで最も気になったメニューです。
　これも注文を受けてから手捏ねし、衣をつけて揚げていきます。
　添え物は、タルタルとケチャップとソース。
　まずは何もつけずに一口。
　これまたジューシーで、しかも独特の味付けで美味いんです。
　ジューシーなメンチの奥の隠し味が生姜なのか何なのか、とにかくオンリーワン系の味付け。
　しかもタルタルに絶妙に合います。
　メニューにあれば、注文マストだと思います。

◆鶏雑炊（￥５８０）
　締めは、雑炊を。
　写真のとおり、濃厚スープの上にネギがたっぷり、食べ進むと鶏肉も意外なほどたっぷりです。
　椎茸もいい仕事としてくれており、雑炊としての完成度は、かなり高いと思います。
　これだけの濃厚スープを自家製にするのは相当大変なはずなので聞いてみたのですが、「自家製です。時間はかかりますが・・・」との返し。
　客の注文がない仕込み段階での仕事の丁寧さも確認できた一皿でした。
　スープは本当に濃厚ですが、後味は決してクドくありません。
　このあたりも、厨房スタッフのレベルの高さを示しています。

　という感じの初回訪問でした。
　トータルで税込￥３，００２、切り捨てでジャスト３千円でした。
　イケメン＆美女揃いの店という認識は変わりませんが、フロア担当のオネエサンも相当優秀ですし、何より厨房スタッフは明らかにプロ。
　２階に個室もあることが分かり、４０人規模であれば余裕を持って対応してもらえます。
　宴会の値段は応相談とのことですが、箱的にも色々な場面で使えそう。

　凄い店が来てくれた予感がします。
　もちろん経営体力の問題もありますので、今のレベルの料理が今後も続く保証はありません。
　ですが、今であれば本当に満足できると思います。
　是非機会を作ってお試しいただければと思います。