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食べログ とんかつ 百名店 2024 選出店
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店名 |
とんかつ燕楽(エンラク)
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受賞・選出歴 |
とんかつ 百名店 2024 選出店
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食べログ とんかつ 百名店 2017 選出店 |
ジャンル | とんかつ、かつ丼 |
お問い合わせ |
03-3754-8243 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
東急池上線 池上駅徒歩2分 池上駅から153m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥2,000~¥2,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
24席 (カウンター8席、テープル4席、2階テーブル12席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣のコインパーキングをご利用下さい |
空間・設備 | カウンター席あり、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
サービス | テイクアウト |
お子様連れ |
子供可(小学生可) 未就学児不可 |
備考 |
夏季休暇 2023年8月11〜22日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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池上の街に降り立つのは初めてかもしれない。
コンパクトな池上線の電車に揺られて、池上駅で降りると、そこには新鮮な景色が広がっていた。
まず駅構内で踏切を渡らなくてはいけない。遮断機があがり、駅を抜けると、池上線同様にコンパクトな街並みが広がっている。ひとがごった返していない商店街は、先のほうまで見通せて、視界を遮るものが少ない。この街を歩いていると都内にいない気分になる。
この日は後輩君を誘い、とんかつ燕楽に向かっていた。後輩君にお願いして19時30分に予約をとり、会社から燕楽までの道のりを案内してもらう。相変わらず僕は何もしない。後輩君の後ろを歩き、ゆっくり池上の街並みを眺めているだけだ。
駅から近いため、すぐにとんかつ燕楽に到着する。
ときを重ねたであろう一枚板に筆文字で燕楽と記された看板、同じように白文字で店名を連ねる藍色の暖簾、夜に浮かぶ燕楽と書かれた白提灯が、重みのある老舗の香りを存分に漂わせている。実際には暖簾分けしてから10年ぐらいだろうか。
ガラガラと引戸を引いて店内に入れば、カウンターを通り抜けて奥のテーブル席に案内される。思いのほか、丁寧な対応だ。おかみさんだろうか、椅子にかけたコートが床に引きずっていることを優しく教えてくれる。とんかつを揚げる店主も毅然としているが、謙虚で腰は低い。
お茶が運ばれてくると同時に、僕は最初から決めていたメニューをお願いする。
・ヒレカツ定食(ヒレ200g)2300円
・ロースカツ定食(ロース200g)2300円
店内は心地よい静けさに支配されている。ラジオの音だけが響き、他のひとが話す声は聞こえてこない。別に喋っても良いのだが、後輩君を放置して僕もこの静けさに埋没しようと決める。耳を澄ませば、我々のとんかつを揚げる音が小さく聞こえ始める。
音だけを頼りにすれば、揚げ始めたのは19時37分であり、低温で火を入れていることが伺える。すぐにおしんことポテサラがテーブルに届く。おしんこはこの後届くとんかつを考慮して、かなり塩味を控えている。これは粋な図らいだ。
それにしても、この静けさはいい雰囲気だ。とんかつを揚げる音は本当に耳を立てていないと聞こえない。急にザグザクとキャベツを切る音が響いてくる。
19時55分、静寂を打ち破り、揚げる音がカラカラとうるさく鳴り響く。とんかつを抜いたとしたら、揚げ時間は18分ということになる。そっと耳を立てていると、その5分後、とんかつに包丁を入れる音が聞こえる。きっと余熱は5分というところだ。
気がつけば、後輩君が暇そうにケータイをいじっている。ヤバい、放置しすぎたか。でもまだ後輩君の目は死んでいない。むしろ今から現れるであろうとんかつへの期待で輝いている。
すぐにヒレカツ定食とロースカツ定食が運ばれてくる。急いで箸でとんかつを転がし、断面を見るとヒレの芯がわずかにピンク色なだけで、わりとしっかり芯まで火が入っている。
とにかく柔らかいのが好きな僕は慌てる。後5分も経てばさらに芯温はあがり、特に厚めのヒレ肉の繊維がいくらか硬くなるだろう。
だが、まず目の前にあるロースから攻めることに。目の前にあるからしょうがない。ささっと塩をかけて、ロースを箸で切り、口に頬張れば、柔らかく、閉じ込めらていたであろう水分と肉汁があふれてきて、そこそこ美味しい。
箸で切った残りのロースを口にすると、わずかしか脂の甘さを感じないが、サクサクの衣が軽やかで、かなり美味しい。食パンの耳を落とし細かくカットした自家製のパン粉を、低温のラードで揚げたという衣は、やっぱり格別という他ない。
続いてヒレカツ。目の前に引き寄せたときには、もう、わずかな芯のピンク色も消えていた。ヒレの厚みとしっかり火が入っているせいか、どうやっても箸では切れない。
歯切りしてヒレカツを頬張れば、圧倒的な熱を帯びる肉汁があふれてくる。この熱は驚きだが、懸念した通り、ヒレはそこまで柔らかくない。肉の旨味もそこまで強くない。
燕楽は平田牧場の三元豚を用いているが、僕が都内の平田牧場に食べにいっても、金華豚をお願いするばかりで、平牧三元豚はオーダーはしない。燕楽では違うのかと思ったが......あくまでも好みの問題なのでご容赦願いたい。
ここで後輩君が信じられないことを言い放つ。(もうお腹がキツいので)残りは全部差し上げます、と。は? ふたりで400gあるとんかつを、まだ100gちょっとしか食べていないのに、何を言い出しているのだろうか。僕は本当に、は? と首を傾ける。
きっと後輩君は驚くほど脂に弱いのだ。僕には軽やかに見えたラードで揚げたとんかつも、後輩君には重たく感じるのかもしれない。なんてヘボな後輩君だろうか。
残りを全部を押しつけられた僕は、心地よかった店内の静寂を打ち破り、メラメラと闘争本能に火がついて...このヘボが...という悪態をひとり言のように繰り返しながらも、真摯に揚げられたとんかつを全て平らげた。
美味しい衣に包まれたとんかつの中も、心地よい静けさに包まれていた僕のこころの中も、圧倒的な熱に満ちあふれていた。