♪朝一番早いのは…♪ : みのがさ 蔵前橋通り店

ライバル居並ぶ秋葉原圏の外れで、朝方最も早くからやってるのが当店。ホント助かる。

かき揚げ丼セット：揚げ台見てたら春菊も食べたくなってしまい追加！少し塩気の立ったかけ出汁に、細長いそば。春菊はコロモのばらけてしまう前に文字通りサクッと平らげる。ほろ苦さが広がった。そばを平らげかき揚げ丼に。思った通りこっちは甘めの丼ツユ。これがきりっとしたかけ出汁と口中で合わさるとき広がるシナジー！いろんな意味で身体には良くなさそうだけど最近これにハマりまくってる。

早朝軽く…のつもりがついこうなってしまう…。

休日の朝。TGS（立ち食いそば）とはビジネスマンのための店であるからして、大手を除きまず休んでるものですが、当店はやっててくれた！

かき揚げ丼セット：他チェーンに比べ、わずかに淡味だがそれが良い。出汁が効いた熱々の汁で生そばを啜る！立ち食いではトップクラスの品性。のびないうちにそばを食べ終え、かき揚げ丼をかっ込みながらそば汁を啜る。オオ、生じる生じるシナジーが！このように比較的甘めのタレが、淡味で出汁のよく効いた汁でのびるときの協奏がもっとも美しいと思う。

ああいけね！交互に飲んでるうちに丼が空いてしまった淡味に感じるのは感じだけで、実際は塩分けっこう摂っちゃったから気をつけないと。だけどこの日の昼飯は当チェーンの神田和泉町店になることをこの時の私はまだ知らないｗ

最近のマイテーマ、揚げ物に頼らない丼面作りは、どっちかというとかけそばよりもりそばの方が達成しやすいような気がする。券を買ったあともネタケースの誘惑が絶えないがガマン…。ダブル炭水化物のセットにしてしまっては意味ないだろ、というハナシはさておきw

山かけ丼セット(かけ)：都度茹でのそばに鰹節的直球な出汁感の効いた、なおかつあまり甘くない汁のかけそば。これは旨い。生卵は本来山かけ丼のアイテムかもしれないけど、最近生卵を避けてるんでそばに浮かべる。フワッとマイルドになってこれもまた旨し。山かけにも何らかの出汁が忍ばされ、これをそば汁と交互に啜ればシナジーが生まれる！

落語に出てくるようなお江戸のそば屋のスピリットは、こうした立ち食い(当店は座れるけど)の店に受け継がれてる感じがする。おっ、かつを節を奢ってるねぇ、だなんて言っても、ウチで奢ってるのは鯖節でございます、なんて言われちゃったりしてネw。

みのがさ神田和泉町店では、自慢の麺を冷やで試すことが叶わず、そのまま月日が経ってしまいました。ところが仕事中ひょっこり別の店舗を見つけ、宿題を果たすことが出来ました。本店は岩本町と聞きますし、こんな歩いていけるような距離の中に、何店舗もあるんですね。いかに支持を受けているかが垣間見れます。

さてこの日は冷やしきつねそばの大盛り＋春菊天というオーダー。生麺の店ですから、ちょっと長めの待ちのあと供されました。お味はどうか。冷やの汁はわずかに味を強くしてきているかな？温そばを食べてから時間が経っちゃってるからあんまり比較にならないのだけれども。

麺。みずみずしさ、コシの強さが絶妙。そりゃあ名店風の香りまではしませんが、細く上品。つゆをあまり濃くしないのも、この麺の味や細さに合わせてのことかな？なかなかよくできています。あげを足したのは、少々甘い味を補えばコクが増すかな、と思ってのことだったけど、最初っからこれをやったんではつゆの元 味がわかりにくくなるんでちょっと失敗してしまったか。

まだまだTGS初心者の言うことですが、ある原則が成り立つと感じます。それは、生麺の店ではもりないしは冷やし系が上位に来、袋麺というかゆで麺の店では温そばで、つゆの個性を楽しむべし、ということ。他店の項でも述べましたが、そもそもそばは冷たいたべもの、と個人的には認識していました。それがこのところのTGS熱で、温かけそばにも様々な考え方があって、時には鮮烈な個性を発揮している店に出会い、本当に感心しました。

比較のために大手の店でも食べましたが、そうした店では美味しくなくはないのですが、やはり規模が大きくなればなるほど個性的ではいられなくなるという法則からは逃れられないのですね。それでもまあ富士そばなんかは立派ですけどね。味はともかくとんがったメニューを採用することにおいてですけどね。

その先は哲学の問題かもしれませんが、万人に受け容れられようと万人にウケるための味を考え出すより、俺がうまいと思って作り上げた味を一定数の人が好きになってくれ、願わくはその人数が商売として成立する程度には…という方が尊く思えるのです。言い換えれば、私の味覚評価は万人向けではないということになるでしょうか。

この、東神田〜浅草橋〜新御徒町のエリアには、私にとって尊く見えるTGSが綺羅星のごとく散りばめられている。しばらくこのエリアの現場が続くといいなあ。