豪華と繊細、素材を真っ直ぐに味わう九州割烹 : 味あら井

大分県中津市。
予約のタイミングが合わず、2年以上も間が空いてしまいましたが、ずっと再訪を待ち侘びていたこちらのお店へ。

今回ようやく再訪することができました。

お店のは16時、19時の2部制となっていて、この日は16時の回へ。大分駅から特急に乗ってお伺いしました。

コースはおまかせ（税・サ込22,000円）。

この回のゲストは3名のみ。カウンター席でゆっくり過ごさせていただきます。

飲み物は、瓶ビール、カボスの酎ハイからスタート。

お料理の始まりは、地物の赤海鼠。
海鼠のなんとも柔らかな食感に驚かされます。
大根おろし、薬味が優しくて繊細なこと。

お椀。
地物の渡り蟹の真薯には、ふわふわの身がにたっぷり。贅沢な旨みです。
金時人参、三つ葉、わかめ、柚子。
お出汁と風味、感激の美味しさでした。

のれそれ。
穴子の稚児を熱いポン酢でいただきます。
胡麻の風味が立っていて、これもとても美味しい。
のれそれの小さくて可愛いお目目が分かるほど、透き通った身が美しいですね。このような素材は初めて出会ったかもしれません。

ここから、白ワインをボトルでいただくことに。
ジャン・マルク・ブロカール・シャブリ。
柔らかな酸、ミネラルも感じられて、お魚料理にとても合いました。

お造り。
ポン酢、醤油、お塩を添えて。
大分の虎河豚は、皮と身皮と…。
さらに、10日間寝かしたという縞鯵、平目の縁側、大分天然鯛、赤貝、中トロ。
繊細なお刺身ですが、お魚の旨みをダイレクトに真っ直ぐに感じます。

焼きもの。
大分の太刀魚はかなり大きな魚体。美しい脂の甘さが印象的です。
ヤイトハタは軽く炙って出していただきました。

北海道の雲丹、アオリイカ。
海苔で包んでひと口で。
もう言葉にならない幸せな香りと美味しさが広がります。

マグロの赤身の握り。
手渡しで。もう完全にお鮨屋さん以上のレベルです。

初セリのマグロを少し炙って握りで。
手渡しで。これもまた悶絶の一貫。口の中でトロける脂の甘くて香りがいいですね。

牡蠣。
熱々の餡、その優しい味わいに感激しました。
身の締まった牡蠣の旨みが溢れてきます。百合根のだんごの中に鶏肉を使った肉味噌が入っています。

丁寧に丁寧に処理をされた大分の鴨、そして、シャトーブリアンが登場。
クワイのチップ、ブロッコリーの天ぷら、粒マスタードを添えて。
お肉のクオリティがものすごく高くて、素晴らしい香りと味わい。肉質や処理が完璧だからこその上品な旨み、脂が楽しめるのでしょう。

このお皿には、ブルゴーニュの赤ワインをグラスでいただきました。

焼き白子。
白菜、大根、椎茸のそれぞれの旨みと甘み、下に舎利が敷かれていました。これも素晴らしい逸品。

地物の猪をタレ焼きで。
土鍋ご飯、虎河豚の入ったお味噌汁、香の物。
ご飯は大盛りで、そしてお代わりもいただきました。

四つ星の苺と求肥。

蕨餅、きな粉、黒蜜、ココナッツパウダー。

最後のデザート、お抹茶まで感激の連続でした。

この日のコースはここで結び。
滞在時間は1時間半くらいでしたので、ちょっとペースは早めだったかなぁ。19時スタートの方がゆっくりできるのかもしれませんね。

大分、九州の食材を大胆かつ繊細に調理されていて、素材の力強い生命力を感じるお料理の数々。
今回も感動的で、素晴らしいひとときを過ごすことができました。

ご馳走さまでした(^^)

数年来、行きたい登録をしていたお店。
お伺いする機会に恵まれずにいたのですが、今回、大分方面の所用に合わせて中津市にホテルを予約しまして、初めて訪問することができました。

お肉なしのコース料理は、税抜12,500円。

当日は、贅沢にもカウンターを貸切で、真ん中に陣取らせてもらいました。
ワクワクしながらの宴が始まります。

飲み物はまず瓶ビール、梅酒のお湯割りからスタート。
その後は、大将オススメの白ワインをボトルでいただきました。（白ワインをグラスで追加）

お料理の始まりは、茶碗蒸しから。
野上ファームという農園でしたか、そちらのアスパラを使われているそう。甘みの豊かな素材でした。
青海苔、北九州の藍島の紫雲丹も、香り、風味とも素晴らしいですね。
プルプルとした食感を堪能しました。

城下カレイのお造り。
旬のカレイはカボス果汁、塩、芽ネギを添えていただきます。
柔らかくてほどよい歯応え。
旨味があって美味しい。

城下カレイのえんがわ、肝。
ポン酢でいただきました。
味の濃い、柔らかさがあります。こんなえんがわは初めて食べました。
肝も濃厚な味わい。

22キロのクエ。
胃袋をポン酢で。初めていただく食材はコリコリとした食感。
お造りはクエの旨味と絶妙な食感ですね〜旨いなぁ。

コウイカ、杵築の紫雲丹、伊勢海老、海葡萄を軽く擦ったもの。
日田の花山葵を添えて。
全ての食材が素晴らしい‼️
食べていて、のけぞってしまいました。悶絶です(^^)

関アジ、しめたサヨリ。
玉ねぎ、柚子胡椒の食感と風味。
繊細なサヨリ、そして、これまでに食べたものをはるかに上回る関アジ。素材のポテンシャルがものすごいです。

対馬のミンククジラ。
これも初めての食材。
顎と皮の「ウネ」という部分なのだそう。
生姜醤油、玉ねぎと一緒にいただきましたが、これまた味が濃くて旨味が詰まった逸品でした。

大分のアオリイカ。
雲丹、海苔で軽く包んで、手渡しで。
口の中で溶けてなくなっていく感じ。
どんどん重なっていく旨味と香りが延々と続きます。
これも悶絶。またまたのけぞりました(^^)

地物の赤貝をしゃぶしゃぶにしたお椀。
マグロのお出汁が素晴らしい‼️
極細の牛蒡、木の芽、片栗の花。
なんという調和なのでしょう。
もう一滴も残したくない絶品のお料理(^^)(^^)(^^)

マグロの握り。
180キロ、大分の定置網で穫れたのだそう。
大トロの裏面を軽く炙られた風味と、上品な脂、旨味がたまらない。
まさかお鮨までいただけるとは(^^)

餡掛け。
ジェノベーゼ風。
大葉、葱、あさり、しゃりが一体となっています。
どこまでも続く至高のお料理(^^)

大分の鮑。
蒸し鮑、肝の出汁を使って。
空豆、ワカメ、スナップエンドウ、合馬の筍など、これでもかと厳選素材がまとめられています。

焼き物は、桜鱒、太刀魚。
軽く炊いた蛸を添えて。
橙を絞っていただきました。太刀魚のふわふわ感、桜鱒の旨味と皮目のパリッと感。
完璧な火入れ(^^)

続いて、太刀魚の腹身。こちらもフワッとしていますが、皮目の焼きをやや強くしていて香ばしさも♫

腹身に鮑の肝のソースを使って、海苔としゃりと一緒にいただきます。
悶絶‼️もう何も言えない。感動(^^)

そして、何という品数。いったいどれだけの種類が出てくるんだろう。

揚げ物は稚鮎、タラの芽。
春の苦味、風味を感じることができました。
梅干しを使ったタルタルが、これもまためっちゃ美味しかった。

メバルの竹皮蒸し、ふき。
メバルのフワッと柔らかく優しい旨味。

蕨、大分の絹さや、豆腐、地の蛤。
特に蛤の味が濃くて、素晴らしいお出汁。

土鍋で炊いたご飯。
山菜、こしあぶらの天ぷらは初めて食べたかも。
香りで秒殺された炊き立てご飯。
食べきれない分はおにぎりを竹皮に包んでもらい、お土産にしていただきました。
（翌朝しっかりいただきました♫）

デザートは、蕨餅。
抹茶アイス、苺の柔らかな酸味。
この練りたての蕨餅…食感と風味の良さに驚きました。
最後まで感動と感激が続く、幸せなコースでした。

大分の旬を中心に、厳選された素晴らしい食材を直球で真っ直ぐに提供されるお料理。
お店の方の実直で誠実な姿勢が伝わってきます。そして、皆さんは気さくで優しい方ばかり。

そして温かな接客の中にも、お店のプライドのような凛とした厳しさもあるのでしょう。プロ意識を感じる（いい意味で）職人さんの心意気も感じられました。

楽しくて美味しくて、かけがえのない素晴らしい時間を過ごすことができました。
この日の出会いに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
また次の訪問が今から楽しみでなりません。

ご馳走さまでした。
そして、ありがとうございました(^^)