料亭仕込みの一品料理とパーフェクト黒ラベル…やきとり『とみふく』 : やきとり とみふく

御盆休み前夜はＪＲ盛岡駅から中心街へと続く開運橋手前の交叉点の左手に店を構えられる炭火焼やきとりの『とみふく』さんへ再訪させていただきました｡店奥の逆Ｌ字型のカウンター席に席をとらせていただき先ずはサッポロの『パーフェクト黒ラベル』の生ビールで渇いた喉を潤しました｡デフォルトで供されるつきだしはザク切りの甘藍(ｷｬﾍﾞﾂ)､今回は前回､気になった『新亀家』さん仕込みの料亭の味と謳われた『出汁巻き玉子(ﾀﾞｼﾏｷﾀﾏｺﾞ)』に秘伝のタレが自慢と言う『鶏(ﾄﾘ)の唐揚げ』そして鶏(ﾄﾘ)スープで味わう『鶏(ﾄﾘ)スープ茶漬(ﾁｬﾂﾞｹ)』を〆にいただくべくの訪問にてオーダーはその三品をタイミングを見計らいながら供していただきました｡『パーフェクト黒ラベル』の生ビールは雑味もなくスムーズに喉を流れ胃袋へと落ちて行く美味しいビールです｡そしてお目当ての『出汁巻き玉子(ﾀﾞｼﾏｷﾀﾏｺﾞ)』の焼きあがるタイミングで再び生ビールを追加｡供されたソレはたっぷりの出汁(ﾀﾞｼ)を抱えた京風のふんわり柔らかなものではなく厚焼き玉子(ｱﾂﾔｷﾀﾏｺﾞ)に限りなく近いもので具材にはフレーク状の『ずわいがに』の剥き身に浅葱(ｱｻﾂｷ)の小口切りの青み｡たっぷりと添えられた霙卸し(ﾐｿﾞﾚｵﾛｼ)に『佐々長醸造』製の早池峰しょうゆを多めに落とし染卸し(ｿﾒｵﾛｼ)とともに味わいました｡和風かに玉の様な玉子焼(ﾀﾏｺﾞﾔｷ)をいただいた後は揚げ煎餅(ｱｹﾞｾﾝﾍﾞｲ)が添えられた油淋鶏(ﾕｰﾘﾝﾁｰ)風の『鶏(ﾄﾘ)の唐揚げ』の登場です｡鶏(ﾄﾘ)もも肉に片栗粉(ｶﾀｸﾘｺ)を塗し揚げられた竜田揚(ﾀﾂﾀｱｹﾞ)風の唐揚(ｶﾗｱｹﾞ)の上には薬味の浅葱(ｱｻﾂｷ)と白髪葱(ｼﾗｶﾞﾈｷﾞ)、その脇には檸檬(ﾚﾓﾝ)と特製のマヨネーズ｡胡麻(ｺﾞﾏ)風味の甘辛(ｱﾏｶﾗ)の秘伝のタレが唐揚の味を昇華させているように感じられました｡唐揚(ｶﾗｱｹﾞ)にはハイボールと思いつつも酸味の効いたレモンサワーでさっぱりといただき小腹を満たす為に〆は『鶏(ﾄﾘ)スープ茶漬(ﾁｬﾂﾞｹ)』です｡供された茶漬(ﾁｬﾂﾞｹ)は鶏白湯(ﾄﾘﾊﾟｲﾀﾝ)系のスープに錦糸卵(ｷﾝｼﾀﾏｺﾞ)に大根(ﾀﾞｲｺﾝ)の味噌漬(ﾐｿﾂﾞｹ)に椎茸(ｼｲﾀｹ)の具材に刻み海苔(ｷｻﾞﾐﾉﾘ)と胡麻(ｺﾞﾏ)と浅葱(ｱｻﾂｷ)で風味と彩り添えされた一杯を胃にさらさらと流し込みサクッと締めたのでありました｡会計は〆て3,930yen也｡2,000yenは岩手旅応援プロジェクト『いわて応援クーポン』で支払い残金はPayPayで支払い｡店内は『完全禁煙』の店で醤油は盛岡の多くの店で使われているサッカリン入りの甘っ足るい『藤勇醸造』製の醤油ではないところが個人的には魅力のひとつです｡

盛岡駅から中心街へと続く開運橋手前の交叉点の左手に掲げられた「旨い､安い､炭火焼やきとり」の大きな提燈が目印の『とみふく』さんへ週明け月曜日の夜のお楽しみのひとつである『吉田 類の酒場放浪記』がはじまる前の90分1本勝負で初訪させていただきました｡店内は間口が狭く奥行きのある鰻の寝床のような造りの店で手前にはテーブル席､奥には逆Ｌ字型のカウンター席と道路沿いに設けられた横一直線のカウンター席｡焼場で腕を揮われるのは日本調理師会の会長を務められ黄授褒章､旭日双光章と数々の栄典に輝く『現代の名工』加藤綱男亭主が率いられる『新亀家』さんにて日本料理の修行を積まれたという若きイケメンの及川店長です｡焼場前のカウンター席に席を取らせていただき先ずは生ビールを所望｡肌理細やかな泡で覆われた生ビールは厳格な審査をクリアした認定店でのみ味わうことが出来るサッポロの『パーフェクト黒ラベル』｡吞み口がとてもスムーズな生ビールでで渇いた喉を潤します｡デフォルトで供されるつきだしはザク切りの甘藍(ｷｬﾍﾞﾂ)で「壺に入ている特製のみそとともに味わってください」とのことでしたが味噌(ﾐｿ)に使われている大蒜(ﾆﾝﾆｸ)で舌が麻痺してしまうのでこれは最後にいただくこととして先ずはウリの炭火焼鳥の『むね』､『すなぎも』、『もも』､『レバー』､『ハツ』､『ねぎま』､『手羽先(ﾃﾊﾞｻｷ)』を全て『塩』で『皮(ｶﾜ)』だけをタレでオーダー｡『むね』は山葵(ﾜｻﾋﾞ)が添えられ供されましたが気持ち火が入り過ぎ感あり『ハツ』は3個付では無く2個付､『手羽先(ﾃﾊﾞｻｷ)』は串ではなく開かずにそのまま｡『もも』は食応えもありいただいた８本の中では一番でした｡焼鳥の後は『おすすめ』のマークが打たれた『炙り(ｱﾌﾞﾘ)しめ鯖(ｻﾊﾞ)』と店名が冠された『とみふく煮込み』と『里芋(ｻﾄｲﾓ)の唐揚げ』の三品を追加でオーダー｡『しめ鯖(ｻﾊﾞ)』はやはり炙り過ぎで表面が焼鯖(ﾔｷｻﾊﾞ)に限りなく近いものが供され些か落胆するも醤油(ｼｮｳﾕ)が盛岡の多くの居酒屋さんで使われているサッカリンがたっぷり使われた妙に甘く後味の悪い醤油(ｼｮｳﾕ)ではなくキレのある美味しい醤油(ｼｮｳﾕ)が使われていたことが不幸中の幸いで生レモンがたっぷり搾られた『レモンサワー』とともにいただきました｡次に供された『里芋(ｻﾄｲﾓ)の唐揚げ』は白眉｡単に芋(ｲﾓ)を揚げたのではなく一度､すりおろした芋(ｲﾓ)を形を整えて揚げられた料亭仕込みの一品｡味わい食感ともに良く後を引く味わいで『美丈夫』の特別純米酒とともに美味しくいただきました｡そして最後に供された『煮込み』は一般的なモツの煮込みとは違ったもので昆布出汁(ｺﾌﾞﾀﾞｼ)で炊いた『豚(ﾌﾞﾀ)バラ』と『蒟蒻(ｺﾝﾆｬｸ)』の煮込み｡味は塩味でほんのり甘みを感じる味わいで『パーフェクト黒ラベル』片手にいただき残して置いたザク切りの甘藍(ｷｬﾍﾞﾂ)を特製みそとともにバリバリ食べて90分1本勝負の時間は終了｡『炙り(ｱﾌﾞﾘ)しめ鯖(ｻﾊﾞ)』は残念でしたが料亭仕込の『里芋(ｻﾄｲﾓ)の唐揚げ』はとても美味しくいただきました｡駅前立地ということと明るい店内にイケメン店長ということもあってのことなのでしょう女子率が非常に高い華やかなな雰囲気の店でした｡日本酒も手頃な値段で表面張力を活かしたっぷりと注いでくれるサーヴィスでなかなか佳き店でした｡次回は『料亭仕込み』と謳われた『出汁巻玉子(ﾀﾞｼﾏｷﾀﾏｺﾞ)』等､焼鳥以外をいただきに再訪させていただこうと目論んでおります。