
「集中しようとしても通知が気になり、時間だけが過ぎていく……」
「覚えたはずのことが、次の日にはすっぽり抜けている……」
「仕事を始めたいのに、気力が湧かない……」
そんな日々に直面して、「意志が弱い」「努力が足りない」と自分を責めていませんか? じつは、解決策は想像以上にシンプル。5分もあればできるたった3つのステップで、今日から変われます。
今すぐできる!脳を集中モードに切り替える3ステップ
学習開始前の3ステップ
1. 「今日のゴール」を声に出す
学習を始める前に、短く具体的なゴールを口にします。
例:「今日は30分で◯◯を理解する」「この章を1時間で読み切る」
2. 画像やキーワードを目につく場所に貼る
学習テーマに関連する画像やキーワードを、ふせん・PCのデスクトップ・スマホの待ち受けなど「必ず目に入る場所」に置きます。
3. 前回の学習内容を振り返る
学習の最初に、ノートを流し見したり要点を口に出して前回の記憶を呼び起こします。
騙されたと思って、今日から試してみてください。
多くの人が1週間以内に実感する変化
・ 気が散りにくくなった
・ 学習内容が頭に残るようになった
・ 「やらなきゃ」ではなく「やりたい」に変わった
さらに効果を高める「小さなご褒美」作戦

集中できたら、必ず自分にご褒美をあげてください。
・ 15分集中できたら、お気に入りのショート動画を1本見てOK
・ 勉強を1時間終えたら、お菓子やスイーツでご褒美
・ 進捗を手帳やアプリに記録して「✓」を入れるだけでもOK
「そんな小さなことで?」と思うかもしれませんが、これが驚くほど効果的です。達成感と小さな報酬をセットにすることで、脳は「またやりたい」と感じるようになります。
習慣化のコツは「状況と行動をセットにすること」

実践例
・ 朝起きたらすぐ「今日の学習ゴール」を声に出す
・ 学習場所に入ったら、3秒だけ深呼吸して「いまから集中」と宣言
・ ノートの1ページ目に毎回「目標」を書く
一流のアスリートや研究者も、「集中するモード」に切り替えるためのルーティンを持っています。あなたの脳も、そのスイッチさえあれば、本来持っている集中力・記憶力・モチベーションを、驚くほど自然に発揮するようになるはずです。
なぜこの方法がこれほど効果的なのか?

実は、これらの方法には確かな脳科学的根拠があります。カギは、脳内にある「RAS(ラス)」というフィルター機能です。
RAS(Reticular Activating System)とは
脳幹にある神経ネットワークで、五感から入ってくる膨大な情報のなかから、「自分にとって重要だ」と認識したものだけを選び出す役割を担う機能
RASは、あなたの「無意識の関心」に応じて、意識の焦点を操作しています。実際、私たちは日常のなかでこの働きを体感しています。
・ 赤色が気になると思った途端、街中で赤い車ばかり目につく
・ 転職を考えはじめたら、求人情報がやたらと気になり出した
・ 子供が産まれたら、全く気にしていなかったベビーカーが目につく
先ほどの3ステップは、このRASを学習に最適化する「脳の設定変更」だったのです。
プライミング効果とは
プライミング効果とは、事前に与えられた情報によって、無意識の思考や行動が変化する心理現象のこと
ナショナルジオグラフィック日本版の記事によると、脳科学の研究では、ドーパミンが「快楽」ではなく、「報酬の予測」や「行動の強化」に深く関わっていることが分かっています。*1
つまり、達成感と小さな報酬をセットにすることで、脳はその行動を「またやりたい」と認識し、集中や学習を自然に継続しやすくなるのです。
集中できない原因は、あなたの意志が弱いわけではありません。本当の原因は、脳にある「RAS」という情報のフィルターが、あなたの目標に合わせて正しく設定されていないからです。
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RASを味方につければ、集中・継続・成果は "意志の力" ではなく "仕組み" で回り始めます。あなたも今日から "脳の設定" をアップデートして、新しい学びのスタイルを手に入れましょう。
■姉妹サイトこどもまなび☆では、子どものヤル気スイッチを入れる方法も紹介しています。→「「やる気スイッチ」は親が押せる! 勉強しない子どもが変わる5つの科学的仕掛け」
*1 ナショナルジオグラフィック日本版|ドーパミンは「快楽物質」ではない、"幸せホルモン"の真実
橋本麻理香
大学では経営学を専攻。13年間の演劇経験から非言語コミュニケーションの知見があり、仕事での信頼関係の構築に役立てている。思考法や勉強法への関心が高く、最近はシステム思考を取り入れ、多角的な視点で仕事や勉強における課題を根本から解決している。