「真面目なのに成果がでない」を解決するための、“脱・完璧主義” マニュアル

時間配分ノート:3

「誰よりも細部に気を配っているのに、評価されにくい」
「誰よりも忙しく頑張っているのに、成果を上げられない」

もしかして、あなたも心当たりがありませんか?

じつは、真面目で責任感が強い人ほど陥りやすい「生産性の罠」があります。でも安心してください。たった2つの習慣を変えるだけで、劇的に成果が変わります

シンプルすぎて拍子抜けするかもしれませんが、効果は絶大です。騙されたと思って、まずは試してみてください。

処方箋1:「まずはこれだけ」ルーティン

今日から以下の3ステップを取り入れてみましょう。

  • ステップ1:今日やるべきタスクをすべて書き出す
  • ステップ2:そのなかで最も重要なひとつだけを選び、それを最初に完了させる
  • ステップ3:最重要タスクが終わったら、残りのタスクに取り掛かる

重要なのは、ステップ2で選んだタスクが完了するまで、他のタスクは一切見ない・考えないこと。メモに付箋を貼って隠すくらいの徹底ぶりでOKです。

この「まずはこれだけ」ルーティンを続けて、「この順序じゃないと気持ち悪い」と感じるようになれば成功です。

処方箋2:週1回の「時間配分ノート」

1週間に1度、「他人仕事」「自分仕事」「プライベート」の3つに分類したノートで、以下を検討してください。

  • 先週は何に、どの程度の時間を使ったか
  • 今週は、何に重点を置いて時間配分をするか

これは、「思考の整理家®」として知られる人材育成トレーナー・経営コンサルタントの鈴木進介氏が紹介している「時間配分ノート」の方法。振り返ることで、適切な時間の割り振りを見いだすことが目的です。*5

1. 3つの領域に分類

「他人仕事」「自分仕事」「プライベート」に分けて、前週に取り組んだことをリストアップ。

時間配分ノート:1

2. 各タスクを自己評価

各項目に、「やる意義があった(○)」「重要ではなかった(×)」「どちらとも言えない(△)」などの簡易評価をつける。

時間配分ノート:2

3. 時間配分の実績を書く

予定していた時間配分と、実際に使った時間を「ざっくりとした%」で記録。そのあと今週何に注力するかを記入。

時間配分ノート:3

このように振り返り、整理し、可視化することで、今週の時間配分の指針がハッキリします。

なぜこの2つが効くのか?

頭を抱えるビジネスパーソン

真面目すぎる人がこうなってしまう理由――それは、失敗を恐れたり、こだわりすぎたりすることで、大事な目的を見失っているからです。

問題1:失敗を恐れすべてが遅れる

一般社団法人 日本産業カウンセラー協会のブログ『働く人の心ラボ』によれば、完璧主義には以下ふたつのタイプがあります。*1

  • 適応的:達成可能な高い目標を立てて計画的に努力。評価に左右されず、自分のペースで成果を出すタイプ。
  • 不適応的:非現実的な目標を立て、失敗を恐れる。評価を気にしすぎて不安になり、自分を厳しく責めるタイプ。

そして、このふたつのうち「先延ばし傾向が強くなる」のは後者。*1

失敗を恐れ、評価を気にするあまり「1歩を踏みさせない・先に進めない」が生じるからです。専門家らは、完璧主義が意思決定を遅くしてしまうこと、プロジェクトを遅延させてしまうことなどについて言及しています。*2

問題2:無意味なタスクで忙しくなる

細部にこだわりすぎて重要度の低いタスクに時間を費やしていると、本来の目的を見失ってしまう可能性があります。

心理療法士で、メンタルヘルスの認知向上を目的としたデジタルコミュニティ「WellGuide」の創設者であるIsraa Nasir氏は、次のように述べています。*3

多くのプロフェッショナルが忙しさと生産性を混同している。自分を前進させるものと単に忙しくしているだけのものを区別し、優先順位を見直すことで、がむしゃらに働くのではなく、スマートに働けるようになります。

処方箋が効く理由

処方箋1は、全体の進捗を左右する「ボトルネック」を早期に解消できるからです。また、重要なタスクから着手して成果を積み重ねることで、重要なタスクに取り掛かったという満足感、済ませたという達成感を得ることで自信が生まれるからです。

完璧主義は、ある意味わずかな成果のために、多くの時間を使っているようなもの。とすれば、この方法は、ビジネスでよく言われるパレートの法則(仕事の成果の8割は、わずか2割の時間から生み出されている)にも通じます。*4

処方箋2は、「ただ忙しい」から→→→「成果につながる忙しさ」へのシフトが実現するからです。私たちビジネスパーソンは、忙しいから生産性が上がるという思い込みを捨てなければならないのです。

***
真面目で責任感のあるビジネスパーソンの努力は、チームにとって大切な資質です。

少し視点を変えて――「頑張り方」そのものを整えてみましょう。努力の質が変われば、あなた自身もチームも大きく成長できるはずです。

【ライタープロフィール】
上川万葉

法学部を卒業後、大学院でヨーロッパ近現代史を研究。ドイツ語・チェコ語の学習経験がある。司書と学芸員の資格をもち、大学図書館で10年以上勤務した。特にリサーチや書籍紹介を得意としており、勉強法や働き方にまつわる記事を多く執筆している。

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