計画倒れの人が、今年こそ結果を出すための “週15分ルール”

筆者が書いたGPS振り返りノート。Good・Problem・Solutionの3項目に分けて記入している

筆者が書いた「GPS振り返り」
※記事内の実践画像はすべて筆者が作成した

毎年、一年の始まりに「今年の目標」を立てる人は多いでしょう。「今年こそ資格をとる!」「ダイエットを成功させる!」「副業を始める!」

目標を手帳に書き込むときにはやる気に満ちていたはずなのに、1月下旬になる頃にはすっかり目標のことを忘れてしまっている……。そんな経験はありませんか?

じつは「今年の目標」を達成するためには、押さえておくべき重要なポイントがあります。それは、必ず「振り返りの時間」をとること。たったそれだけで、目標の達成率は大きく向上します。

本記事では、「振り返り」が目標達成につながる理由と、すぐに実践できる具体的な方法を紹介します。

目標達成に「振り返り」が欠かせない2つの理由

目標達成するには、必ず「行動」と「振り返り」をセットで行なうこと——こう聞いて、「振り返りにそこまでの効果があるの?」と疑問に思うかもしれません。

しかし、振り返りの効果については、多くの専門家が太鼓判を押しています。

理由1. 「現在地」が可視化され、モチベーションが安定する

振り返りをするというのは、言い換えれば「自分の進歩をモニタリングする」ということ。目標に対して自分がどこにいるのかを可視化し、「いままでよりも進んでいる」と感じられれば、モチベーションに左右されることがありません。

行動科学専門家の永谷研一氏は「『できたこと』を見るということは、小さな成功体験を確認するということ。そうなると、毎日が何かしら『うまくいったことの積み重ね』であることを実感でき」ると述べています。*1

「できたこと」を書き出すと自分の現在地を知ることができ、さらに重ねてきた努力を実感することができるのです。

ノートを手にほほ笑むビジネスパーソン

理由2. 計画を柔軟に調整でき、無理なく継続できる

計画倒れが起きるもうひとつの理由は、日々の状況が刻一刻と変化するにもかかわらず、最初に立てた計画をそのまま実行しようとして無理が生じるからです。

目標は変化する状況や目的に応じて修正する必要があります。達成した目標を振り返り、新たな目標を設定することで、成長や発展を続けることができます。*2

定期的に振り返りを行ない、いまの自分の状況に合わせて計画を調整することが継続の秘訣です。

ノートに書き込む人の手元

15分でできる「GPS振り返り」のやり方

「振り返りをする」といっても、なんとなく漠然としていて、具体的なイメージがわかないという人もいるでしょう。忙しい日々のなかで振り返りを続けるためには、できるだけ簡単な方法であることが大切。

そこでおすすめしたいのが、習慣化コンサルタントの古川武士氏が提案する「GPS振り返り」です。

「GPS振り返り」とは?

「GPS振り返り」とは、「それぞれ『Good』『Problem』『Solution』の頭文字をとったネーミング」で、「『よかったこと』『反省点』『改善行動』を書き出す」というもの。古川氏は3か月に1回ほどのペースで行なうと定義しています。

次の質問に回答するようにして、振り返りをしてみてください。*3

項目 質問
Good(よかったこと)
  • うれしかったこと、楽しかったこと、できたことは?
  • 成長したことは?
  • 感謝できること、気づけたこと、経験できてよかったことは?
Problem(反省点)
  • やろうと思ってできなかったこと、うまくいかなかったことは?
  • 失敗したこと、認められなかったこと、後悔していることは?
Solution(改善行動)
  • 「Good」のなかで継続することは?
  • 「Problem」を改善・解決する行動は?

ノートパソコンや電卓のあるデスクで、手帳に書き込もうとする人の手元

「GPS振り返り」を1週間実践してみた

筆者も実際に「GPS振り返り」を実践してみました。使ったのはA5サイズのノートです。1ページを3分割し、左から順に「Good/Problem/Solution」の欄をつくりました。

GPS振り返りノートのフォーマット。1ページを3分割している

1ページを3分割し、左から順に「Good/Problem/Solution」の欄をつくった

筆者の立てた目標は「運動を習慣化すること」です。

古川氏は3か月に1回ほどのペースで振り返ると述べていましたが、今回は実践ということで、一週間ごとに振り返ってみることに。土曜の夜、夕食のあとに15分間と決めて振り返りをしてみました。それがこちら。

15分の時間をとってGPS振り返りをした様子

15分の時間をとって「GPS振り返り」をした様子

GPS振り返りノートのGood欄とProblem欄

「GPS振り返り」のズームアップ

GPS振り返りノートのSolution欄

「GPS振り返り」のSolution欄

1項目につき数行なので、日によっては5分もかからず書き終わることもありました。

実践してわかった効果と注意点

効果1. 自分の成長を実感できる

一週間前のことでも、意外と覚えていないもの。週に一回ノートを開くことで、「先週はこんな状態だったのか。それに比べると、今週は結構いろいろできたんだな」と、成長を実感し嬉しくなりました。

この嬉しさがモチベーションとなり、自然と運動を続けることができています。

効果2. すぐに軌道修正できる

「Problem」に「飽きてきた」「つらい」のように正直に気持ちを書くことで、「Solution」で対策を考えて次の週に活かすことができました。

振り返りによって自分の状態に合わせて軌道修正ができるため、ストレスを感じずに運動を継続できています。

注意点:日々の記録があると振り返りが楽になる

当然ではありますが、「振り返り」をするためには日々の記録が大切です。ハビットトラッカーなどチェックを入れるだけで行動を可視化できる記録を日頃からしておくと、振り返りも楽に取り組めます。

***

「今年の目標」が達成できないのは、「振り返り」を行なっていないのが原因。こまめに自分の歩みを確認し、楽に続けられるよう調整する——これだけで、目標達成にぐっと近づきます。今年こそ、あなたの「こうなりたい!」を実現してみませんか?

よくある質問(FAQ)

Q. GPS振り返りはどのくらいの頻度で行なうべきですか?

A. 習慣化コンサルタントの古川武士氏は「3か月に1回ほど」のペースを推奨していますが、目標の性質や個人の状況に応じて調整可能です。短期的な目標なら週1回、中長期的な目標なら月1回など、自分が続けやすい頻度で実践してみましょう。大切なのは「定期的に」振り返ることです。

Q. 振り返りに15分もかけられない場合はどうすればいいですか?

A. 15分は目安であり、慣れてくれば5分程度で完了することもあります。時間がない場合は、各項目を1〜2行ずつ書くだけでも十分効果があります。「完璧に書かなければ」と気負わず、箇条書きやキーワードだけでもOK。継続することが何より大切です。

Q. Problemに書くことが思いつかない場合は?

A. すべてが順調に進んでいる時期もあります。その場合は無理に問題点を探す必要はありません。「特になし」と書いて、Goodに集中しましょう。ただし、「本当に問題はないか?」と自問することで、見落としていた小さな課題に気づくこともあります。

Q. ノートではなくデジタルツールで振り返りをしても効果はありますか?

A. はい、効果があります。EvernoteやNotionなどのデジタルツール、スマートフォンのメモアプリでも問題ありません。ただし、手書きには「書く」という行為自体が記憶の定着や思考の整理に役立つという研究結果もあります。自分が続けやすい方法を選ぶことが最優先です。

Q. 複数の目標がある場合、すべてをGPS振り返りで管理すべきですか?

A. 理想的にはすべての目標で振り返りを行なうのがベストですが、負担が大きい場合は優先順位の高い1〜2つの目標に絞って始めることをおすすめします。習慣化してからほかの目標にも広げていく方が、挫折せずに継続できます。また、複数の目標をまとめて1回の振り返りで扱うことも可能です。

※引用の太字は編集部が施した

【ライタープロフィール】
柴田香織

大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。

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