東大生が実践する「考える前の◯◯」。仕事のパフォーマンスも上がる“学びの初動”とは?

屋外で笑顔を見せる若者たちのグループ。ノートやファイルを手に持ち、明るい日差しのもとで並んで歩いている。背景にはガラス張りの建物と緑が広がっている

なぜ東大生は効率よく知識を吸収できるのでしょう?それは、時間対効果・費用対効果に優れた勉強をしているからです。

限られた時間で成果を出したいビジネスパーソンのために、東大生直伝の「コスパがいい勉強」と「コスパが悪いクセ」をお伝えします。

「コスパがいい勉強」とは?

じつは裕福な家庭の子どもが多いと言われる東大生。しかし、なかには家計に負担をかけないよう塾にも行かず、アルバイトをしながら効率よく勉強し、見事合格した学生も一定数いるそうです。ただでさえコスパのいい勉強をしている東大生のなかでも、コスパのよさが最強レベルかもしれません。

現役東大生にして会社社長、発売4日で5万部のベストセラーとなった『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』(東洋経済新報社)の著者でもある西岡壱誠氏は、そんなコスパ最強の東大生らが行なう勉強法が非常に本質的であるとし、次のとおり紹介しています。

1. 目標の明確化

西岡氏によると、コスパ最強の東大生たちは「目標の解像度」が段違いに高いそうです。

もしもお金と時間に余裕があれば、「プレゼンスキルを上げたいから、いろいろなセミナーに参加しよう」と考え、あらゆる研修や講座など、さまざまな手段を用いて勉強するかもしれません。

しかし、時間が限られているのが現実というもの。だからこそ、徹底的に目標の明確化・具体化を行ない、常に「この勉強に意味があるか」と自問し、お金も時間も節約するのだそう。

テキストを開き勉強している様子の机の上

2. わからないことを言語化

では、どうやって目標を明確にするかと言うと、まずはわからないことを言語化して、わからないことをハッキリさせるのだそうです。

『東大式節約勉強法』( 扶桑社)の著者で現役東大生の布施川天馬氏は、解けない問題やあやふやな部分があれば立ち止まり、「○○の数学問題が解けない」「○○の英文法の〇〇がよくわからない」などと言語化して紙に書き出すとのこと。

そのうえで、「わからないところをわかるようにすること」勉強の目的にしてしまうそうです。このステップを踏まず、「わからないのは学習時間が足りないからだ」「ほかの参考書もあったほうがいい」などと考えて行動するとムダが多くなるとのこと。

ピンポイントで勉強できれば、より確実に進歩できるわけです。

開いた本のクローズアップ

3. わかるところまで戻る

しかし、なかには「そもそも『自分がわからないこと』がよくわからないので言語化できない」という人もいるでしょう。そんなときは「わかるところまで戻ってみる」といいそうです。

たとえばデータ分析でつまずいたら、基礎的な統計の復習をする。マーケティング戦略で行き詰まったら、基本的なフレームワークを見直してみるといったこと。そうして「ここまでわかる、ここからはちゃんとわからない」を把握するわけです。

西岡氏の言葉を参考にすると、それによりいまわからないことは、どの時点から尾を引いていたのかにも気づけるはずです。

わかるところまで戻っている学生と、時間をさかのぼるタイムトラベルのイメージのリンク

4. 教科書「最強」伝説

東大の試験会場で、「東大受験生はどんな参考書を使ってるのかな?」と興味津々だった西岡氏は、多くが教科書を読んでいたことにとても驚いたそうです。

もちろん、コスパ最強の東大生もみな「教科書が一番わかりやすい」と言います。そして、その教科書がボロボロになるまで徹底的に勉強するのだとか。

西岡氏いわく、教科書は「最も情報が整理されている最強のメインコンテンツ」であり、「裕福な人もそうでない人も平等にもっている学習ツール」とのこと。

教科書が描かれたイラスト

「コスパが悪いクセ」とは?

ここまで「コスパがいい勉強」について学びました。しかし、コスパがいい勉強を心がけても「コスパが悪くなるクセ」があると足を引っ張られてしまいます。前出の現役東大生・布施川氏に、デキる人はぜったいにやらない習慣を教えてもらいましょう。

1. 考え込むクセ

「考えること」は大切ですが、あくまでも問題解決の手段でしかないので、長く「考え込む」ことはムダだと布施川氏は言います。

たとえば、業務効率化のために新しいツールを導入してみたけれど、まったく効果が出ないのであれば、「そのツールを使い続ける」という手段を続けていても仕方がありません。「考え込む」は、まさに効果のない施策を続けているようなものなのです。

だから、前項で示したように「わからないこと」をハッキリさせ、焦点を絞ったうえで考えると、効率よく結論にたどり着けるとのこと。ちなみに布施川氏は、3分だけ考えて何も浮かばなければすぐに答えを見ることを徹底しているそうです。

これはビジネスでも同じ。悩む時間を区切り、必要なら専門家に相談したり、リサーチしたりする判断の速さが重要です。

室内のソファに座り、両手で頬を支えながら物思いにふける女性。

2. 知ったかぶりをするクセ

布施川氏によれば、東大生は質問ばかりしているのだとか。彼らは自分がわからないと認めることに抵抗を感じないそうです。それは、わからないのに知ったかぶりをして話を続けることがいかに非効率か、自分より知識のある人に聞いてしまうほうがどれだけ効率的かを知っているからです。

じつは、「知ったかぶり」をする人は自分の力だけで解決しようとする傾向があり、「考え込みやすい」のだとか。悪いクセは結びついてしまうのです。

そのとても素直でシンプルな行動が、学びをグンとスムーズにしてくれるはずです。優秀なビジネスパーソンほど「わからない」と言えるのは、成果を重視しているからです。

東大生の勉強法から見えてきたこと

「パン屋ではおにぎりを売れ」(かんき出版)の著者で、株式会社アスコム取締役編集局長の柿内尚文氏は、取材を通して「東大生はガリ勉タイプが少ない」と知ったそうです。加えて東大出身者の多くが、どうやって勉強したら効率よく結果を出せるか、「勉強前に考えていた」こともわかったのだそう。

東大生の勉強は、まず勉強法を学ぶことから始まるわけです。それが「コスパのいい勉強」につながっていくのです。これはビジネスの現場でも同じ。限られた時間で最大の成果を出すには、「何を」学ぶかと同じくらい「どう」学ぶかが重要なのです。

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東大生直伝の「コスパがいい勉強」と「コスパが悪いクセ」を紹介しました。あなたも今日から時間と費用対効果バツグンの勉強を始めてみませんか?

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

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