「本当に頭のいい人」の5つの特徴。 ”謙虚で空気を読まない人” が賢い理由

本当に頭のいい人の特徴を羅列した画像

会議で想定外の質問にもサラッと答えられる、複雑なトラブルでも素早く問題を解決できる、データを見ただけで本質的な課題を見抜ける——。

こうした「頭のいい人」は、あなたの周囲にもいるはずです。成長意欲の高いビジネスパーソンなら、誰もが一度は「知性的な人になりたい」と願ったことがあるのではないでしょうか。

では、「本当に頭のいい人」とは? この問いには、さまざまな答えがあるでしょう。そこで本記事では、科学的知見や識者の意見をもとに「頭のいい人の特徴」を5つ紹介します。あなたの知性を高めるヒントになれば幸いです。

1. ひとりの時間を大切にする

頭のいい人は、「ひとりの時間」を大切にしています。なぜなら、ひとりの時間のほうが「頭を自由に活動させることができるから」。彼らは、アイデアの考案や過去のエピソードを振り返る ”思索の時間” に価値を置いているのです。

精神科医の樺沢紫苑氏によれば「『ぼーっとした状態』のとき、脳内では『デフォルト・モード・ネットワーク』(DMN)が活発に稼働」するとのこと。DMNが稼働すると、脳は将来起こりうることをシミュレーションしたり、過去の経験や記憶を整理・統合したりします。*1 つまり、何もしていないように見える時間こそ、脳が高度な情報処理を行なっているのです。

作業の合間にぼんやりする時間を設けてみましょう。コーヒーをゆっくり味わう、オフィスの外を散歩する、窓外の景色を眺める——こうした静かなひとり時間に、知性は磨かれます。

コーヒーを飲んでいる女性

2. あえて空気を読まない

「空気を読まない」と聞けば、 ”協調性のない厄介な人” を想像するかもしれません。ですが、頭のいい人は「あえて空気を読まない」ことで、周囲をうまく巻き込んでいます。

脳科学者の中野信子氏は「世界で活躍している人は空気を読まない人が多い」と語ります。中野氏は自身の先輩である、世界的な評価が高い日本の研究者のエピソードを語っています。その研究者のやり方とは——

「自分の得意なものが何なのかをよく知っており、自分が苦手なことはやらない」つまり、「周囲に自分を合わせるのではなく、周囲が自分に合わせるようにする」*2

と、周囲を巻き込む方法なのです。

「人に合わせる人」と「あえて空気を読まない人」を具体例で比較してみましょう。

人に合わせる人

市場分析よりも事業戦略の構築が得意。
しかし新規事業の企画会議で、全員で市場データの細かい精査を始めると、場の流れに従ってデータ分析作業に時間を費やしてしまい、本来発揮すべき戦略立案の機会を逃す。
 

結果:本来の強みを活かせず、チーム全体の生産性も低下

あえて空気を読まない人

同じ状況で「市場データの分析は◯◯さんのほうが精度高く進められる。私は並行して、そのデータを前提とした事業戦略のシナリオを複数用意しておきます」と提案し、チーム全体の生産性を最大化する。
 

結果:適材適所で役割分担し、双方が最大の成果を発揮

賢い人はメンバーの特性を読みながら仕事を回し、自分の強みに集中しています。空気を読んで「自分で解決しなければ」と抱え込む必要はありません。できる人に任せ、自分が貢献できる仕事に注力する——この分配ができれば、仕事の知性は確実に高まります。

向かい合って話している四人の人物の手元

3. 謙虚さがある

本当に頭のいい人は「自分が正しい」と人に押しつけることはありません。常に自分の考えや知識に疑問をもつ「謙虚さ」があるからです。

「自分の考えに間違いがあるのかもしれない」と疑える知性を「知的謙虚さ(intellectual humility)」と呼びます。これは優柔不断などではなく、自分の考えが必ずしも正しいとは思わないからこそ、他人の意見を受け入れられる知性です。*3

米国・ペパーダイン大学の心理学者らが行なった研究によると、知的謙虚さが高い人ほど「内省的思考・認知欲求・好奇心・知的開放性」などの特性が優れているのだそうです。つまり、「理解する・学ぶ」能力が備わっていることを示しています。*4

ビジネスシーンではどう違うのか、比較してみましょう。

知的謙虚さが低い人

会議で反論されると……

「それは現実的ではないです」
「私の経験上、この方法は確実に成功します」
 

即座に否定し、自分の考えを押し通そうとする

 

知的謙虚さがある人

自分の意見を述べたうえで……

「ただ、ほかの視点もあるかもしれません。類似案件の経験がある方のご意見も伺いたいです」
 

他者の知見を引き出し、よりよい意思決定につなげる

つまり、謙虚であるということは、チームの知力を素直に吸収できるということ。自分の考えに確信をもつたび、「ほかの視点もあるかも?」と立ち止まってみてください。

点灯している電球

4. 「なぜ?」と考えるクセがある

頭のいい人は相手のニーズを先読みする力があります。常に「なぜ?」と疑い、業務の目的を明確にしているからです。

ビジネスコンサルタントの細谷功氏は、客観的に見るためのフレームワークとして「『なぜ?』を用いる『Why型思考』」を挙げています。「Why型思考」を身につければ、「上位目的」を理解できるようになるとのこと。

つまり、ひとつ上から物事を考えることで「任された仕事の本当の目的」を推測できるのです。Why型思考を意識すれば、原因に対する打ち手を考えられ、相手のニーズを先読みして一歩進んだ仕事ができるようになります。*5

具体例で見てみましょう。経営会議で「既存事業の収益構造を分析してほしい」と依頼された場合、Why型思考ではこう考えます。

なぜ、今このタイミングで収益構造の分析が必要なのか?
▶︎ 新規投資の意思決定に向けて、既存事業から捻出できる資金を見極めたいから?
▶︎ 事業ポートフォリオの見直しを検討しており、撤退・縮小の判断材料が必要だから?
▶︎ 競合の戦略転換を受けて、自社の収益モデルの持続可能性を検証したいから?

いくつかの仮説を立てることで、依頼の背景が見えてきます。もっとも妥当性の高い仮説を選べば、単なる数値の羅列ではなく、意思決定に直結する示唆を含んだ分析が可能になります。「なぜ?」を考えるクセがあれば、本質を捉えた仕事ができると評価されるはずです。

クエスチョンマークが四つ置かれている

5. 問題の本質を見抜ける

頭のいい人は「一を聞いて十を知る」ことができます。その理由は「物事の共通点」を探し出し、問題の本質を掴むからです。

前述の細谷氏は、俯瞰的に見る方法として「アナロジー思考」を紹介しています。アナロジー思考とは、「類似のものから推論すること」。つまり、「この問題の共通点は?」と一歩引いて、そこに法則性があるのかを考えるのです。

細谷氏はアナロジー思考のメリットをこう説明します。

アナロジー思考の最大のメリットは、一つの経験や学びを、他の場面にも適用できること。個別の経験を共通の特徴でグルーピングして抽象化すると、「一を聞いて十を知る」ようになります。*5

では、アナロジー思考はどう機能するのか。細谷氏が述べるのは「具体から抽象の世界へ行く」イメージです。以下のケースで見てみましょう。

具体(現実にあるケース)

サブスクリプション型のビジネスモデルが、ソフトウェアから製造業、さらには自動車産業へと広がっている

抽象化(出来事の本質)
顧客は大きな初期投資よりも、継続的な小額支払いを好む
企業は安定的な収益予測と顧客との長期関係を重視している
所有ではなく利用価値が評価される時代へシフトしている
再び具体化(現実に応用)

自社の高額商品について、一括販売モデルから月額制のサービス提供モデルへ転換を検討する。顧客の購入ハードルが下がり、継続的な関係構築による追加サービスの提案機会も生まれる

ポイントは「抽象化」。抽象化により、現実の出来事から本質を抽出できます。本質がわかれば、実践で応用できるパターンが見えてきます。「具体→抽象→具体」の思考トレーニングを試してみてください。

***
頭のよさは先天的なもの以外にも「普段の頭の使い方」が大きく影響します。本記事を参考に、あなたの知性を磨き、より高いパフォーマンスを発揮してみてくださいね。

【ライタープロフィール】
青野透子

大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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