「勉強が頭に残らない人」が必ずやっている4つのムダ|時間をムダにしない社会人の勉強術

赤いジャケットを着た男性が数冊の本を抱えて図書室で振り返っている様子

仕事をしながら資格取得やスキルアップのために勉強している。限られた時間のなかで、人一倍努力しているつもりだ。それなのに、なかなか知識が定着しない、集中力が続かない、そんな悩みを抱えていないでしょうか。

この状況、もしかすると、気づかないうちに「無駄なこと」に時間を費やしているのかもしれません。

本記事では、多忙なビジネスパーソンが陥りがちな「勉強中の4つの無駄」を解説します。自分の学習スタイルに当てはまるものがないか、ぜひ確認してみてください。

【無駄1】「黙読するだけ」で暗記しようとする

通勤電車のなかで、あるいは昼休みのわずかな時間に、テキストをひたすら目で追う。ビジネスパーソンにとっては馴染み深い光景でしょう。しかし、この「目で見るだけ」の暗記法は、じつは効率が悪く、声に出す、耳で聞くなどして多くの感覚を働かせるほうが、より効果的に暗記できるのだとか。

つまり、暗記するには、黙読よりも音読のほうがいいということです。

これは、脳科学的にも理にかなっています。東北大学教授で脳機能を研究する川島隆太氏によると、音読では、声を出すのに加えその声を耳で聞くことにもなるため、大脳のより広い範囲が活発に働くのだそう。また、音読の直後には記憶の容量が20~30%も増えると言います。

医学博士で受験アドバイザーの福井一成氏が特にすすめるのは、耳栓をした状態で、文章を指でなぞりながらささやき声で読むこと。この音読の仕方だと、骨伝導で声が頭の中で大きく響くため、集中力も高まるのだそう。ぜひ試してみてください。

勉強でやりがちな4つの無駄02

【無駄2】きれいな「まとめノート」をつくる

研修で学んだ内容、参考書の重要ポイントを、丁寧にノートにまとめ直す。一見すると真面目な学習姿勢に見えますが、これ時間を浪費するだけの非効率な作業です。なぜなら、苦労するわりに必ずしも結果につながらないから。

つまり、苦労と努力は違うのです。

では、なぜそんな無駄なことをしているかと言うと、きれいなノートをつくることが目的になっているからです。書いただけで満足して、努力した気になってしまう。それでは覚えたり理解したりできないのも当然です。

そこで、もしノートづくりをするのであれば、石川氏がすすめる「間違いノート」をつくるとよいそうです。これは、テキストや問題集、模擬試験などいろいろな教材に分散する「わからない箇所」を1冊にまとめたノートのこと。間違った問題はもちろんのこと、なかなか覚えられない箇所、理解できない箇所など、苦手なことを教材から抜き出して書きます。

この1冊を繰り返し復習することが、苦手克服に役立つというわけです。

書き方のポイントは、余白を十分にとって大きな字で書くことと、出典(教材名・ページ数)を記しておくこと。書き込みや見直しがしやすくなるそうです。

勉強でやりがちな4つの無駄03

【無駄3】「インプット」を重視しすぎる

ビジネス書を次々と読み漁る。セミナー動画を片っ端から視聴する。知識を吸収することに熱心になるあまり、実践的な演習がおろそかになっていないでしょうか。このようなインプット偏重の学習スタイルは、効率が悪いのです。

精神科医の樺沢紫苑氏によると、脳に記憶として残るのは、話したり書いたりして「使う」情報だけ。つまり、アウトプットしなければ、いくらインプットしてもその情報は記憶に留めておけないのです。

樺沢氏いわく、最も効率よく記憶できるインプットとアウトプットの比率は「インプット3:アウトプット7」とのこと。そうはいっても、練習問題や過去問を解くなどのアウトプットの時間を新たに設けるのは、大変だと思う人もいるでしょう。

そんな人は、勉強時間の使い方を少し変えてみればいいのです。テキストを読むのにあてる時間を減らして、そのぶん問題を解く時間を増やす。こうすれば、覚えなければと焦って過剰にインプットするよりも、勉強の効率を一気に上げることができるはずです。

机に広げた辞書に書き込みながら勉強している人の手元

【無駄4】無理に「眠気を我慢」する

勉強中、うとうとして無意識にカクッと眠ってしまったことがあるでしょう。この眠りはマイクロ・スリープ(瞬間睡眠)といい、本人は起きているつもりであっても、実際には数秒ほどの睡眠状態に入っているのだそう。

この瞬間的な睡眠には、脳をクールダウンさせ、認知機能を回復させる効果があると言います。最も効果が高いのは20~30分ほどの仮眠。長く寝すぎないよう、椅子の背にもたれたり机にうつ伏せになったりして眠るとよいそうです。

寝ている時間がもったいないからと無理に眠気を我慢して勉強を続けても、なにもいいことはありません。眠いと感じるときには、いっそのこと寝たほうがいいのです。脳がリフレッシュして、勉強がはかどるようになるでしょう。

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長い時間を使って、ただがむしゃらに勉強している。そんなスタイルにはいくつもの無駄が潜んでいます。その無駄を少しでもなくしてみてください。忙しいビジネスパーソンだからこそ、勉強の「質」にこだわってみましょう。

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

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