人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「もく星号」(その2)


昨年末の「文藝シリーズ」で松本清張をアップしたが、
そこで清張は「もく星号」遭難の謎を追った3部作を書いたと記した。
昭和35年『もく星号』。昭和49年『風の息』。そして亡くなる直前に、
前2作を破棄するとして平成4年に『一九五二年日航機「撃墜」事件』を書いた。


「もく星号」(その2)_a0390578_07113778.jpg

3部作の紹介と、小生なりの謎解きをブログに記すと、
「もく星号」がらみで、次々に新展開が始まった。
まず最初は、当時の大島支所長から連絡あり。
「検死をした島の医師が存命ですので取材してみませんか」
あたしはルポライターでもないので、丁重にご辞退した。
次に、「辻まこと」が現場散乱の宝石探しをしたことを知った。
彼の父はダダイスト辻潤。
彼は画家で随筆家。山岳スキー、ギター演奏の名手でもあった。
辻が乗鞍スキー合宿から松本へ下りて「もく星号」墜落を知った。
彼は同機搭乗の小原院陽子宅に集う青年の一人で、即、小原院宅へ向かった。
すでに仲間のひとり西常雄(後に画家。武蔵美・多摩美教授)も来ていた。
彼女が所持していた宝石リスト中、警察から返却された宝石はその5%に過ぎず、
二人は即、三原山の現場に向かった。
結果はメンソレータム空缶一杯の宝石を拾い集めた。
これは辻まこと『山からの絵本』(創文社、昭和41年刊)の「三つの岩」
三章の「墓標の岩」に絵入りで記されていた。

彼は24歳の時に、竹下夢二の息子、経済学者・福田徳三博士の息子らと
金鉱探しに熱中した時期があり〝石探し〟はプロ級だった。


「もく星号」(その2)_a0390578_07290558.jpg

そして昨年春、
あたしは新宿・花園神社に「もく星号」絡みの奉納額があることを知った。
それは「同栄信用金庫飛行機貯金旅行會献木記念」と題された額。
「もく星号」墜落当時に、同信金主催で三度行われた同機チャーター旅行の
安全祈願を花園神社で受け、無事だったことの献木(どの木だろう)の奉納額。
額は、手水舎後の「山車庫」の軒に掛けられている。
話はこれで終わらない。辻まこと・大島・新宿の裏に
大正時代の複雑に絡み合った驚愕のネットワークが透けていた。(続く)





Commented by pallet-sorairo at 2023-01-08 14:08
辻まことの『山からの絵本』私も持っています。
もく星号のその話も読んでいるはずだけれど…
旧宅に置いたままなので今度行ったら持ち帰って
読み直してみましょう(^^ゞ
Commented by keikai20 at 2023-01-08 16:32
凄い!私は図書館で借りたんですが「破棄」の印が押された
ボロボロの本でした。
若い頃は雑誌「岳人」愛読でしたが、辻まことの絵(表紙)には
お目にかかっていません。
絵と文の書は幾冊か本棚にあるはずですが、発見できませんでした。
「もく星号」あと一回続きます。
Commented by cas_50414 at 2023-01-09 06:50
もく星号のことは、昔から本で読んでいましたので
とても、興味深く読ませてもらっています。
次が楽しみです。
Commented by keikai20 at 2023-01-09 09:54
ありがとうございます。
貴兄の「街中アート」は集積(アキュレーション)続きで、
これまた楽しみです。
草間彌生はペニスのアキュレーションから
水玉に発展したと理解していますが~。
小生も空調機の配管(白テープ巻き)集積を撮ったことがあります。
まるで草間彌生のペニス集積体のようでした。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by keikai20 | 2023-01-08 07:38 | 伊豆大島暮らし | Comments(4)

隠居のお勉強、お絵描き帖、路上スナップです。


by Keikai