2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧
本日の俳句 ★西日さすビルの窓にも黄落を ★校庭の桜紅葉を踏む回顧 ★吹き寄する落ち葉へ一歩ためらいて 桜の紅葉というのは不思議に心惹かれる。葉の裏は一律に黄色、表は赤色から黄色までさまざまだ。そのグラデーションの美しいものもあり、葉の表全体が一…
「隣の病い」(中井久夫、ちくま学芸文庫) 「賃金、雇用、福祉というが最終的には「暮らしやすさ」「生きやすさ」であり、「公平感」「開かれた社会にある感覚」である。精神科医としては社会的緊張を最低限度に抑えることに眼がゆく。そのために賃金の適正と…
本日の俳句 三渓園 ★きざはしや桜紅葉の散る中へ ★ひと色に枯れ蓮立ちて揺れほのか 23日午後、三渓園を散策。種々の紅葉・黄葉、秋の風情を楽しんだ。菊花展はこの日が最終日とのこと。江戸菊、伊勢菊などはじめてみる菊も楽しんだ。 しかし久しく吟行など…
本日の俳句 ★鳥去りて枯れ園に揺れ残る夕 ★全身で今黄落を受けて立つ ★冬紅葉散るごと空のひとつ増え 冬の枯れた風景は心に沁み込んでくる。私の好きな景色だ。特に夕陽に向かいながら影となった枯れ芒や枯れ木やの風情は飽きない。全身を冬の冷たい風が吹き…
本日の俳句 ★枯れ葦の太き直立山近し ★暖かき雪を欲るごと友を欲る ★家居する小庭を時雨かけゆけり ★湯豆腐の湯が煮え顔の近き夜
読書覚書(101121) 2010.11.21 「桂東雑記 拾遺」(白川静、平凡社) ・「孟子は、「春秋に義戦無し」といい、すべての戦争の正当性を否定した。言い訳を加えるような戦争に、本当の正当性があるはずはない。それは、現代の戦争においても同様である…
本日の俳句 ★骨きしみ硬き枯れ木の踏まれゆく ★鵙鳴いて枯れ枝強く折れ曲がる 道端の枯れ枝をふと踏んでしまった。足裏が踏みつけるにしたがって3つか4つに折れた。自分の骨を折られているような感覚になった。 鵙の鳴き声と思われる方向に、桜の木の枝が…
本日の俳句 ★朝日射す菊の一群我に向く ★こぼれくる桜紅葉を我が胸に 通勤の途中に見事な菊を育てる家がある。特に黄菊の色が鮮やかである。わざわざ自分の方を向いて咲いていると錯覚する。 桜や欅など色とりどりの葉が落ちてくる季節となった。身に降りか…
1.「みすず11月号」(みすず書房) 2.「図書11月号」(岩波書店) 3.「太陽系大紀行」(野本陽代、岩波新書) 4.俳句誌「饗焔11月号」(饗焔俳句会) 1では「小林多喜二と文学-格差社会とリベラルアーツを考えるために」(ノーマン・フィールド) 2で…
本日の俳句 ★葱抜いて富士きっかりと地より立つ ★石蕗咲けるその高さには富士そびえ ★初雪の富士めざしゆく細き月 葱畠越しに富士が見える。一週間ほど前から頂に雪を被っている。頂に雪があることによって、すそ野までこちら側に近づいて来るように迫って見…
本日の俳句 ★菊咲いてそこだけ闇のとどかざり ★今日の風読みつつしかと枯れ葉落つ ★瓢箪や影の長さにくびれ持ち 菊の咲く季節は、帰宅するともうすっかり暗くなっている。夕食後ベランダに咲いた菊はほのかにそこだけ光が集まっているように感じた。 今朝、…
「俳句のユーモア」(坪内稔典、岩波現代文庫) ・「写生は俳句形式に合わない。そのために、‥どうしても無理が生じる。その無理がたとえばクローズ・アップになり、デフォルメになり、また意外な擬人化や極度の省略になったりする。写生はいわばあえて無理や…
本日の俳句 ★飯粒をねらう雀や園は秋 ★茶を飲めば部屋に降りくる秋の暮れ ★茶を啜る夜の静けさ秋深し 私はよく職場の傍の公園のベンチで昼休みを過ごすが、そのベンチで食事を取る人もやってくる。鳩や雀がそのおこぼれをねらってくる。鳩は妙になれなれしく…
俳句誌「軸」11月号掲載句 ★赤き日に小さな撹乱秋あかね ★赤錆の夏の累積いくさ跡 ★片腕に残暑むんずと仁王像 ★秋冷に岩稜角(かど)をととのえる
本日の俳句 ★暮れ残る日を一身に木守柿 ★鐘の音に谷見下ろせば木守柿 我が家の傍に公設の大きな墓地がある。小尾根の頂上から谷の底に、高層ビルの立ち並ぶ東側の港の方向に広がるように、両斜面を利用して小さな区画の墓地が並んでいる。 墓地の下の外周道…
本日の俳句 ★木枯らし吹く笛携えて凍土より ★晩秋の杉一本が夕陽浴び 好きな句 ☆紅葉より谷川岳の始まりぬ(稲畑廣太郎) 木枯らしは乾いた風で、枯れ葉や梢を鳴らしながら来る。今年もようやく紅葉が散り始めた。 団地に立つ一本杉がそこだけ夕陽を集めている…
「日時計の影」(中井久夫、みすず書房) ・「今や‥医師は、ただ一人で強大な資本力を持つ医療産業に対さなければならず、また職人としてすぐに「結果を出す」ことが要求されるだろう。それは市場原理主義では当たり前かもしれないが、それでは一部富裕層のた…
雲龍図屏風右双 私はこれは見事な雲龍図だと思った。金泥で描かれた力強い龍が雲と波のうねりの中から浮かび上がってくる。雲も波も印象的だが、龍にまとわりつく雲でも波でもない白い輝線が見事だ。一部に金泥を使った硬い岩の存在感もいい。琳派の豪放さと…