
え〜〜〜〜〜、何日ぶりのブログ更新でしょうか...(- -;)
すみませんね。もっと早くにライヴ感想書こうとは思ってたんですけど、どうもここ最近仕事はもちろんプライベートでもやるべきことが多くて、ちょっとバタバタしていました。
そのため、先月11月の下旬に行われたフェスの感想を今更ながら記していこうかと。3日間続いたフェスのため、全日しっかりアップできるのはいつになるやら。まあ無理しない範囲で更新していきますので、どうぞよろしく(90°礼)
さて、そんな前置きを経ての本題。
1995年に結成された、日本のハードコアパンクバンド・BRAHMAN。幾度かのメンバーチェンジを経て、現在の4人体制になったあと、ただひたすらに日本の音楽シーンで活動を続けてきました。
90年代のバンドブームが去り、AIR JAM世代のバンド達の多くが解散や活動休止をしている中でも、このバンドは歩みを止めることはありませんでした。
そんな彼らの結成30周年を記念して、幕張メッセで3日間開催される尽未来祭。結成20周年時に行われた第1回から10年経って二度目の開催。1日目はBRAHMANと共に90年代から続くシーンを駆け抜けてきた盟友が、2日目は現在の大型フェスを中心に、J-ROCKのシーンを生き抜くバンドが、3日目は超大物から若手まで多種多様なバンドが結集した豪華パッケージ仕様のフェスです。
出演者すべて、BRAHMANチームにて決められたというこのイベント、間違いなく2025年を代表する未曾有のフェスになる。そう確信した僕は、最速の3日通し券の先行の段階でチケットをゲット。このブログでは何度も書いていますが、僕にとってBRAHMANは邦楽・洋楽、全ジャンルを問わず、最も好きで、最も聴いて、最も敬愛しているバンドです。この3日間、全力で30周年を祝うことに迷いはありませんでした。
この日に備えて、前日の金曜日に渋谷のVIZ STORE TOKYOに行って、BRAHMANとVIRGOwearworksのコラボレーションアイテムのうち、カーゴパンツとブーツを購入して(ジャケットの7万はさすがにムリでした)、お祝いするうえでの正装の準備も完了。万全を期して当日を迎えました。
初日は快晴。かなり早い段階で会場に到着したため、まだ3日通し券の列の並びも長くない。1時間以上の待機となりましたが、去年の六梵全書の物販に比べればこのくらいどうってこともないですわ(笑)
開場時間を過ぎてしまうと、その後の入場はいたってスムーズ。すぐにメッセ内に入り、クロークの購入も素早く済ませることができました。事前抽選に参加していた物販の方へ行き、Tシャツやタオルをさっさと回収。事前に買ったVIRGOのカーゴパンツとブーツと合わせて、凄まじい出費になっているはずですが、なんかもう色々とブッ壊れていたので気にならなかった。お祝いなんだから金のことを気にしていられないんだ。
購入した物販と合わせて荷物をクロークにまとめて、身軽な格好になったあとは、比較的時間の余裕が生まれるため、キッチンカーのコーナーを見て回ることに。この尽未来祭はLOUD PARKと違ってフェス飯やブースが非常に充実しており、ラーメン大好きRONZIさんがコラボした店舗や、バターと砂糖のみを使用したシンプルなクレープ、お馴染みのラコスバーガーと桜井食堂と、他にも様々な飲食ブースがあります。

ラコスバーガーはTシャツ販売もあってか、ネームバリューもあるだけに開始早々長蛇の列が出来上がっていました。ここで時間を消費するのは惜しいですけど、やっぱり関東住まいでは滅多に食えないラコスは欲しい。ここは迷わずさっと並んでありつくことに。

だいぶ前に食べた記憶と比較して、ちょっとジャンクさが控えめになったかな...?という印象を受けました。昔はポテチとか入ってたよね。

飲食スペースのすぐ近くには、幡ヶ谷再生大学による震災の復興写真の展示や、記念グッズの販売などが行われています。もともとBRAHMANという存在に惹かれていったのは東日本大震災以降で、彼らの自分達ができることを懸命にやる姿には、何度も感銘を受けてきたので、写真を眺めているだけでも姿勢を正されるような気分に。
ちょっとでも活動資金に上乗せができればいいと、幡再のタオルと記念ボトルを購入。ボトルは現在職場の水分補給で大活躍しています。


メッセの外をひととおり回ったあとは、建物内を回ってみる。幕張メッセのフロアは右往・左往と名付けられた2ステージ。そして背後にはBRAHMANがライヴ時に掲げていた歴代のバックドロップがずらり。これらをマジマジと見られる機会はないだけに、美術館に来た時のようにじっくり1枚1枚見ていました。最近はLEDによる映像も増えていますが、こういうナマモノにも良さがありますよね。
ライヴのスタンディングエリアの外では、これまたフードのブースがあるのと、オフィシャルバーとして酒類の提供。さらにはBRAHMANの全アルバムをレコードとして再販する『七梵全書』の展示や、僕も愛用しているファッションブランド・VIRGOwearworksをはじめとした、BRAHMANにゆかりのあるブランドの商品展示と販売、さらには明治ミルクチョコレートのブースに、等身大のTOSHI-LOWさんパネルなんかもありました。
VIRGOのブースでは、先日発表されたBRAHMANとのコラボレーションアイテムの試着が可能となっており、多くのファンが詰めかけていました。僕は前述の通り事前購入済みなので、さらっと眺めるにとどめました。
そんなこんなでフェスの空気感を味わったあとは、ライヴフロアにてBRAHMANの盟友達の姿を観ることに。
MONGOL 800
SCAFULL KINGを少しだけ観たあと、最初からガッツリ観るのはモンパチから。比較的前方付近ではありますが、最前ブロックまでには入らないくらいで、モッシュピットなども特に発生せず。ゆっくり鑑賞することができました。
序盤から中盤にかけて「あなたに」「小さな恋のうた」という名曲を使うという贅沢なセットリストで、特に後者はモンパチに興味ない層ですら広く知られているナンバーだけに、場内で大合唱が発生。
僕も会社の人とカラオケ行った時とかにはよく歌わせてもらっているので、歌詞含めて頭に入っていたからしっかりと歌えました。ただ、この曲ってサビ以外のAメロとかはかなり音程が低いから、そこは結構大変なんだよな。
セットリストのうち「少年時代」「TRY ME 〜私を信じて〜」「川の流れのように」とカバー曲が3曲も含まれているのは、僕のような前述した2曲しか知らないようなライト層に配慮してくれたからなのかも。
安室奈美恵さんのカバーである「TRY ME」では、メンバー全員が90年代の象徴(?)であるパラパラを踊り、タンクトップに半パンで筋骨隆々のダンサーが登場するという、本日中において特に異様な光景になったのが印象的でした。清作さんは「90年代の空気感だね。安室ちゃんのイントロが流れた時が一番反応が良かった!」とコメントしてたし。
ちなみにあのダンサーの人、モンパチのライヴではお馴染みの人なのかはわからなかったのですが、大変失礼ながら初見の僕はチョコボーイ山口を思い出してしまった...
BACK DROP BOMB
特にBRAHMANとの交友が深いであろうミクスチャーバンド。サックスの音色も含みつつ、ラップを取り込んだスタイルで、スカのノリとミクスチャーのノリがごった煮になった感があります。
SCAFULL KINGと比べるとポップだったり能天気なムードだったりは比較的抑えられていましたが、それでもやっぱり僕の好みからはちょっとズレたタイプかな。せめてもうちょっと歌メロがキャッチーであれば。背後のLEDにイメージ映像をデカデカと映し出している影響もあり、華々しさはここまでで一番ありましたが。
後半に披露された「Who's got」において、さまざまなラッパーが登場してコラボレーションする一幕があり、僕は大半が知らない人だったのですが、最後になってLOW IQ 01こと市川昌之さん、そしてBRAHMANのTOSHI-LOWさんが登場して、ステージ上をフロントマンが大挙して扇動する光景に。ある種今日イチの迫力だったかもしれない。
BRAHMANを除けばこの日一番観たかったのがRHYMESTER。こんな機会でもない限り、ライヴを観るチャンスなんて恵まれないでしょうから。
僕と同様の考えだった人も多かったらしく、近くで「ヒップホップのライヴなんて見たことない。今日初めて」と会話している人もいました。
ど真ん中にターンテーブルが設置され、宇多丸さんが「尽未来祭!こんなヒップホップはどうですかー!」と叫ぶと、フロアをクラブのような雰囲気に変えていく。
大変失礼な言い方になってしまうかもしれませんが、初めてライヴを観て「すごくまっとうなJ-RAP/HIP-HOPをやってるんだ!」と思ってしまったのです。いや、門外漢の僕からすれば、どうしても宇多丸さんって"映画を中心にかたるラジオパーソナリティー"のイメージが強くてですね。堂に入ったヒップホップをやってるイメージがあんまりないの。これが本業だっていうのに。
「尽未来祭のハードなメンツの中で、俺らが一番まったりしてると思うけど、その中でも特にまったりした曲」と称して、「梯子酒」が披露される。この時僕はオフィシャルバーで買ったIPAを飲んでいたので、乾杯するのにちょうどいい。
後半には「俺らにとっては後ろにいるDJばバンドなんだけれど、この場ではハードなバンドも欲しい」とMCで語り、BRAHMANのメンバーが全員登場。ラストの「耳ヲ貸スベキ」ではTOSHI-LOWさんもヴォーカルとして登場し、RHYMESTER×BRAHMANというなんともレアなステージを観ることができました。
EGO-WRAPPIN'
本日最も静かだったのがこの二人だったはず。これまでバンド形式でステージを広々と使っていたアクトが多かったのに対し、男女1組が向かい合って佇んでいる。この時点で不思議な雰囲気が漂う。
必ずやってくれるだろうと思っていた「Speculation」のカバーでスタート。原曲の持つダイナミズムを静かな中でも発揮し、それでいて極限まで美しく聴かせるアレンジを施した名曲です。
まず驚いたのが、ヴォーカル中納良恵さんの歌唱力と表現力ですね。単純に歌が上手いってのは大前提で、凛とした力強さと、フッと消えてしまいそうな儚さ、歌い終わりのエコーを自力でかける技と、じっと聴き入るしかできないような見事な歌を響かせていく。陰陽座の黒猫さんの歌を初めて聴いたときと、似たような衝撃を受けてしまいました。
そこはかとなく漂うダンディズムに、派手さがなくとも見つめていたくなる森雅樹さんのギターの厳かさもあって、ここだけフェスではなくコンサートホールになったかのように錯覚してしまう。モッシュはもちろんのこと、フィストハングすら満足に起こらず、みんな棒立ちで観ているだけの時間帯だったのですが、それが退屈さ・つまらなさに一切繋がっていないのは、あの場にいた全員が感じ取ったことでしょう。
ロックフェス然とした空気感を中盤にして一変させてしまった、本日一のアクセントとも言えるアクトでした。「有名アーティストだし観ていくか」と軽い気持ちだったのですが、すっかり聴き入ってしまいました。
先ほどのRHYMESTERが親しみやすさ溢れるヒップホップだったのに対し、今度はかなり硬派一徹のヒップホップ。札幌平岸出身のTHA BLUE HERBの登場。札幌の高校でバスケ部だった僕としては、「平岸」って地名は練習試合でボコボコにされたイメージが先行してしまう。バスケ部強かったんだよあそこ。
ILL-BOSSTINOさんのラップは、今までBRAHMANのライヴでちょっと聴いたこともありましたが、やはり性急な勢いに満ちていて圧倒される。必死に言葉を紡ぎ続けて、目の前のオーディエンスに痛烈なメッセージを伝えていく姿は、観ているだけで押しつぶされてしまうかのよう。これぞレベルミュージック。
歌のようにわかりやすいフレーズというわけでもないのに、よくここまで怒涛の勢いで言葉を並べることができるのか、日常会話ですら若干の迷いが生じたり噛んだりするような僕には理解不能。
それでも「未来は俺等の手の中」と希望を語りかけ、さらには同郷のハードコアパンクスであるSLANGのブルゾンを着用するなど、ポジティヴで温かい空気が伝わる瞬間もあって、ただ大上段にメッセージを叩きつけるだけではない側面も感じ取れました。
ここでキッチンカーでソラノイロンヂに並び、RONZIさんに敬意を表する意味でもラーメンを食う。黒夢はこないだのサマソニで観たから、まあ多少見逃してもいいだろうという風に思っていました。思っていたんですが......
通路の端っこでラーメンを啜っていると、恐ろしく聴き覚えのあるイントロが流れ出す。「!?」と体が震えてしまいましたよ。
なんと初っ端にBRAHMANのSlow Danceのカバーを投下。民族音楽由来の音階に、祭囃子を彷彿させるリズム、疾走ハードコアと揃った名曲に一気に全身が興奮。これはのんびり飯食ってる暇はない!!
清春さんのヴォーカルはTOSHI-LOWさんに比べて、噛みつき、吐き捨てるようなシャウトの色が濃く、屈強な男らしさと野太さを見せる原曲とはまた異なる勢いを生み出しているのが良いですね。バックの演奏がタイトなのもあり、非常に楽しめるカバーでした。
これだけでも充分嬉しいサプライズなのですが、なんとさらに2曲目に「Silent day」のカバーまで飛び出す。この曲はMVこそ作られてはいるものの、なかなかにコアな楽曲で、ライヴでは六梵全書くらいでしか聴いたことがない。かなり通な選曲なのですが、この独特の怪しく仄暗いムードがハマったのかもしれません。
このままBRAHMANカバー曲を連投する流れになるのか...!?と思いましたが、出だしの2曲のみで、その後は普通に自分達のオリジナル曲をプレイする流れに。ここからの印象はサマソニで観た時とほぼ同じ。
この尽未来祭、ラインナップの傾向として初日はBRAHMANとともに90年代を歩んできた盟友、2日目には現役でフェスなどに出演しているバンド、3日目にV系を含むレジェンドや大物というラインナップなので、黒夢のカラーとしては3日目の方が合うはず。
それなのにあえて初日に出ているのは清春さんの要望らしく、曰く「アウェイの場にこそ飛び込んでいく選択を今までやってきた」からであり、この日の出演もその流れに則ったものらしい。ベテランであってもこういうチャレンジングな姿勢は好感持てます。
SECRET ACT
そんな黒夢のステージを、僕は逆側の左往のフロアで観ていました。お目当てはこの後に出てくるシークレット。BRAHMANとゆかりのあるバンドで、かつシークレットにする意義があるバンドということで、いろいろな予想が立てられていました。
僕としては、TOSHI-LOWさんが世界で一番好きなバンドと語るNUKEY PIKES復活とかだったらアツいな、と思っていました。とはいヴォーカルがはなまるうどんの商品開発部の偉い人になっているだけに、さすがに厳しいでしょうけど。
そして舞台が暗転し、暗がりの中メンバーが登場すると、ステージ脇のモニターにバンドのロゴが映し出される。その瞬間僕は「うおおおおっ!?」と叫んで前の方へ詰めていくことになったのです。
ヌンチャク
柏シティハードコアの伝説的存在・ヌンチャクがシークレットアクトとして堂々登場。僕の周りでも半狂乱になったオーディエンスが拳を振り上げ、絶叫する。
まさかこのバンドのライヴを生で観られることになるとは思わず、「都部ふぶく」から早速ハードコア野郎たちによるモッシュが炸裂。BRAHMANのライヴまでモッシュは温存しておこうかと思っていましたが、ヌンチャクが相手ならそんな甘いことは言ってられん。この人波に飲まれていこうじゃないか。
ハードコアでありながら非常にタイトにまとまった演奏力、タイプのことなるツインヴォーカルの絶叫という、ヌンチャクのアイデンティティはステージ上でもバッチリと発揮されている。フロントマンの向さんはkamomekamomeと同様のTシャツ半パンスタイルで、もう一方のクニさんは上下共に迷彩柄で顔を隠し、まるでテロリストのような見た目。フロント二人のルックスが違いすぎるというのが、バンドとしてかなり異様。
ベースの小島さんなんて福岡のIT企業の社長をやってるほどの立場なのに、この日までバンドのリハーサルやらなんやらをやっているとは、いったいどうやって時間を捻出しているのか、仕事術を教えて欲しい。ついでにIT企業でクラウドやってるなら、AWSについての知識とかも教えて欲しい。Kinesis Data StreamとかRDSのクロスリージョンレプリカとか、マジでもうわからんっす。
www.alterbooth.com
クラウド云々はさておき、ライヴについてですが、落ち着いたMCをちょっと挟みつつも、どの楽曲もハイテンションで、はっちゃけたパフォーマンスもあり、とても以前のライヴからブランクがあるとは思えない。まあ向さんはkamomekamomeやってるけれど。
僕が一番好きな「アナル窒息」は残念ながらやってくれませんでしたが(やってたらBRAHMAN前に喉がヤられていたでしょう)、ヌンチャクを代表する名曲の一つである「3コードで悪いか」を聴くことができたのは一生モノの財産になりましたね!ハードコアに生きる奴らの魂の叫び、これを本人たちと一緒に叫ぶことができたというのは本当に嬉しい。
いやーやっぱ音楽はーーー!プログレ速弾きぃーーー!!
「改めてやってみて思ったけど、何なんだよこの歌詞。てめえで書いたくせに」と笑いながら言っていた向さんですが、その訳わからん歌詞が僕は大好きなんですよ。本当にありがとう。
右往のステージのラスト。失礼ながら今回の出演が決まるまで全く知らないバンドでした。前のヌンチャクで思いっきりモッシュもしたし、この後にBRAHMANが控えるということもあり、そのまま隣のフロアからのんびり様子見することに。
どうやら2011年に解散したオルタナティヴロック/ポップロックで、トランペットやフルートを取り入れるサウンドが特徴的。
バンドが現れた際に、やや黄色めな声援が飛んだだけあり、バンドメンバーみんな爽やかで、先ほどヌンチャクが下世話なハードコアをプレイしたというのに、一気に空気が洗われました(笑) 今日イチ爽やかな時間帯だ。
「再結成すると発表した時に、いろいろな人に言われました。"脅されたの?"って。でも、人を脅して動かそうとする人だったら、30年もバンド続けられないですよ」と笑みを浮かべながらMCをする姿も、スタンディングフロアに降り立ってオーディエンスに身を乗り出すのも、もう本当に爽やかなオーラがプンプン。ヌンチャクとBRAHMANの間にこれを挟むというのがカオスだ。
もうちょっと歌メロのキャッチーさが欲しいけれど、パフォーマンスや煽り含めて普通に良いバンドだなと思いましたね。ちょっとスカっぽいリズム感を演出するドラム(途中立ちながら叩いてた?)が特に良い感じ。
さあいよいよ真打登場。30年の歴史を飾る1日目、過去のライヴ映像やモノクロでたたずむメンバーショットを使った映像とともに、お馴染みのSEでメンバーが登場。
KOHKIさんが1stアルバムの幕開けとなる「THAT'S ALL」のイントロを弾くと、もうこの時点で興奮したオーディエンスが前に詰めかけ、クラウドサーファーまで現れる始末。いきり立つのはわかるけど早えよ(笑)
「来てくれた人たち、感謝しかないです。尽未来祭初日、BRAHMAN始めます!」と、過去からしたら信じられないほど素直な感謝の気持ちを述べたTOSHI-LOWさんが開幕を告げると、さっそくモッシュピットが炸裂!...するのだが。
これがヤバかった。
90年代のバンドブームを生きてきた猛者が集うこの日だからか、この時のBRAHMANのモッシュの圧はとんでもなく強いもので、全身を360°から押しつぶされ、一切の身動きが取れず、絶え間なくクラウドサーファーが頭上に突撃し、狂喜乱舞したハードコア野郎が笑顔っぽくもどこか死気が宿ったような、真剣な表情で体をぶつけまくってくる。マジで死ぬほどキツい。生命の危機すら感じる。
今までキツいモッシュピットといえば、Baitfish AttitudeのツアーでのSHANK、VIVA LA ROCKでのBRAHMAN、Douwnload FestivalのARCH ENEMYあたりが思いつくんですが、冗談抜きで過去イチの強力さだったかもしれない。もう序盤の段階で息絶え絶えのグロッキー状態。し、死ぬ......!
この日のメンツに合わせたセットリストは、潔いほどの初期曲仕様。共演者とのコラボレーションを除けば、一番新しい曲ですら「Speculation」で、その他は全て1st・2ndアルバムの曲のみという、明確に焦点を絞ったもの。昔からのファンは当然過去曲の方が体に染み付いているから、さぞかし熱狂していたのでしょう。このモッシュの勢いはそれが原因か。
いや、もはやモッシュじゃないな。将棋倒し寸前の事故現場だこれ。モッシュって体をぶつけ合う行為でしょ?俺、身動き取れないままボコボコにされたんだけど。
BRAHMANのライヴはもう何度も観てきているだけに、変に慣れてしまって「今回も最高のモッシュができるぜ!」なんて息巻いてた僕に、強烈なカウンターパンチを見舞ってくれた感じです。BRAHMANのライヴは戦場。これを忘れてはいけなかったのだ。
そんなわけで序盤から中盤にかけては、バンドのパフォーマンスを満足に観ることすら叶いませんでしたが(まあBRAHMANのライヴはいつもそうか)、それが少し緩和されたのがEGO-WRAPPIN'をステージに呼び寄せての、「WE ARE HERE」を披露した時。この曲はそこまでモッシュするタイプではないため、少し落ち着いた状態で観られる。
EGO-WRAPPIN'の2人が登場した時、TOSHI-LOWさんは非常に柔和な笑みを浮かべて「よっちゃんは相変わらずMCが下手だな」「可愛いな〜ハッハッハ」と、ライヴ中は鬼神のごときパフォーマンスを繰り返し続けてきた男とは思えないほどの姿が見られました。こんな姿は、昔からのライヴではお目にかかれなかったでしょうね。
THA BLUE HERBが出演しているため、当然ながらILL-BOSSTINOさんを迎えての「ラストダンス」も披露。ここまではある種予想通りの展開ながら、さらに今回のステージがスペシャルなものになったはその後。
1999年にSHAKKAZOMBIEというヒップホップアーティストとコラボした「KOKORO WARP」を、RHYMESTERの二人も呼んだうえで披露するという、この日だからこそ観られたような瞬間。僕のすぐ後ろでは「マジかよ〜!」と感激したような男性の叫びが聞こえました。バックのLEDスクリーンには、まだSHAKKAZOMBIEのBIG-Oさんが元気にステージに立っている映像が流れていて、当時をリアルタイムで経験していた人たちには感涙ものだったのではないでしょうか。
これだけのスペシャルなライヴを経験した後、TOSHI-LOWさんによる、この日を総括するようなMC。「10年前一度きりやるつもりだった尽未来祭。10年後にまたやるとは思っていなかった。このままずっと40周年も...やれるとは限らない。明日俺がここに立てているかもわからない」と、丸一日を過ごした疲労感をまざまざ感じさせる言葉を吐きつつ、90年代のバンドたちと共に歩んできた想いを綴っていく。
「あの時は何をやっても下手くそだ、つまらないと色々言われてきた。それでもここまでやってこれたのは、ただ"懸命にやる"ってこと。懸命にやっていれば、それは他人から否定されることはない。これからも懸命に、懸命に、懸命に」
まだ今ほど音楽が多様化していなかった時代。BRAHMANは通常のパンクロックとは異なる音楽性を標榜し、ハードコアながらも商業的な成功も経験したことから、周囲から色々な口出し・意見・批判などを受けてきたであろうことは想像に難くない。それでもなお自分達の音楽を貫き、30年もの間続けてこれたのは、この曲のタイトル通りに懸命に、命をかけて続けてきたからに違いありません。
たくさんの仲間に見守られながら、バンドの生き様を貫いたステージを展開してくれたBRAHMAN。もうこの時点で充分すぎるほどの満足度ではありましたが、30周年のお祝いはここで終わらない。ここから怒涛の二日間へと続いていきます。