
風炉の季節も終わりに近づく十月のお稽古。名残の花には秋明菊を生けました。冬になるまえに、お庭に咲いているたくさんのお花を生けて、ゆく季節を慈しむということから、名残りの花といわれるかと思いますが、お庭に咲き乱れた(本当にその形容がピッタリです)秋明菊を先輩からお持ちいただいたこの日は、一種のお花をたくさん生ける名残りの花となりました。たくさんの花の種類を生けても、ただ一種の花を生けても、どちらでも素晴らしいことを、お花たちが身をもって教えてくれます。
秋明菊は、菊とは名付けられていますが、アネモネ科。また、別名、貴船菊とも呼ばれます。この日のお茶室では、秋明菊の名前がよりふさわしいようにも思えます。
呼べば、そのようにふるまいはじめる、名前とは不思議です。秋を明るくする、なんとやさしい名前かと思います。
さらに、貴船菊と呼べば、一本の白い花が目の前にすっくと立ち現れてくるかのようです。
季節も移り、長かった夏もいきなり冬を思わせるような一日もありました。
実は、もう三回目になりましたが、年長組の女のこがお母さんとご一緒にお茶を習いに見えることになりました。
お二人とも、初心者ですが、わたしも五歳のお子さんにお教えするのは、初心者です。
どこからお教えしようかと、毎回、たのしみでもあります。
そして、お茶を美味しいと言われ、こんなに嬉しいことはありません。

主菓子 錦繍(浦和 菓匠花見製)




















