親魏倭王のお部屋

noteで活動中の元学芸員・親魏倭王の雑記帳。広報も兼ねています。

気になる記事紹介:書籍編

今回は、GoogleのDiscoverで見かけた、書籍紹介記事で気になるものを2本、紹介します。説明文はTwitterの私の投稿の転載です。

『全人類の教養大全』

『全人類の教養大全』という本があるらしい。東洋経済オンラインに、佐々木俊尚氏がその読みどころを解説した記事があるのだが、2010年代に「教養ブーム」があったものの、その実状は「教養=雑学」と捉えられるようなものであった、と指摘されている。

この『全人類の教養大全』によると、「自分が暮らしている世界をどう理解するかという、世界観のようなものが教養」であるという。佐々木氏は記事中で「教養を身につけるには、難しい本ばかりでなく、アニメや漫画でもいいと思います」と言われているが、僕も同感である。

この本の要点のひとつが「政治には答えはない」ということで、政治は「どちらが正しいか」を定義するものではなく、どちらを選んでも必ずトレードオフがあるものであり、それが日本では国民だけでなくメディアも理解できていないらしい。

SNSは勧善懲悪のわかりやすい物語に流れがち」という佐々木氏の指摘があるが、「世の中はそんなに単純ではない」というのは自明だと思っていたが違うのだろうか。思うに、世の中がそう単純ではないからこそ、カタルシスを得るために勧善懲悪の物語が作られてきたようにも思う。

最後に佐々木氏は「興味を持って芋づる式に本を読んでいくことは、とても大事なことだと思います」と書かれているが、これは僕も実感している。

『一点集中術』

『メールを「即レスする人」と「レスをじっくり考える人」本当に有能なのはどっちか?』というダイヤモンド・オンラインの記事がある。自社刊行書籍の紹介記事だが、この記事だけでも読むに値すると思うので共有しておく。

この記事で紹介されている『一点集中術』は、ある意味「シングルタスクのすすめ」と言い換えていいかもしれない。最近、マルチタスクの弊害についての記事をよく見かけるが、そもそもマルチタスク自体がおかしい気がするのである。コンピューターがマルチタスク可能なのはすべてがシステム化されているからで、人間がする仕事はそうではない。にも関わらずマルチタスクを求めるとただ疲弊するだけであろう。記事中に指摘があるがマルチタスクはある意味、一つの仕事に注力することを許さない働き方で、それではミスも増えてしかたがないと思う。

記事中に「誰かといるときに、別のことを同時におこなうのは、効率的な行為でも何でもなく、非常に失礼なことだ」とあるが、言われてみればもっともである。重要な仕事で手が離せないときは「後ほど改めて」でよく、そのような状況下で即時対応を求める場合、相手の態度がむしろ非礼ではなかろうか。それは今こなしている仕事を命じた者にも悪感情を抱かせる。

ちょっと読んでみたい本である。

今回はこの辺で。