鉄粉が空気中でゆっくり酸化するときの発熱を利用した化学カイロをつくります。
「実験操作」省略版
1.バーミキュライト6g 食塩1g+水3 mL 活性炭1gに鉄粉300メッシュ10gを加える。
2.茶こしフィルターに移したあと、チャック袋に入れる。
3.袋の口を空けて温度センサーで温度上昇を観察する。
4.茶こしフィルターを空ペットボトルにいれてキャップをする。しばらく放置してボトルの収縮を確認する。
「解 説」
鉄の微粉末の酸化反応:鉄クギを空気と水にさらしてもさび付くまでは一定の時間を要します。しかし、鉄粉は表面積が大きいので反応に関わる鉄原子数が増大し、反応物の濃度を高めたことと同様な効果があります。その結果、反応速度が高まり、発生する熱の大きさを感じ取ることができます。化学カイロの材料としては、鉄の他にバーミキュライト、食塩水、活性炭を加えてあり、一定の温度を維持しながら反応が長続きするように工夫されています。特に、食塩水は反応を促進するための触媒として作用しますが、バーミキュライトに蓄えられた水分が少しずつ供給され、鉄の酸化反応は一気には進行しません。活性炭も酸素を吸収しているため、やはり酸素がマイルドに鉄に作用するように働きます。なお、携帯用カイロの包みは酸素を通しやすくした紙の袋が用いられていますが、手でもんでも破れにくい結構な強度の紙のようです。チャック袋に封じておくと発熱が抑えられ、口を空けると温まってくるのが感じられます。
▽このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。
◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)』


