内臓会議2
2015.03.21 Sat
人間の頭の中には脳ミソが詰まっている。
脳ミソの中では色んな仕事が行われている。
今回は、そんな脳ミソの多忙な一日をご覧いただこうと思う。
◆◆◆
男「いただきます」
一人の男が朝食を摂ろうとしている。
メニューはタマゴかけご飯だ。
茶碗と箸を手に取り、口を近付ける。
男「!?」
唇が触れる寸前、男は動きを止めた。
男「なんか、変なニオイがする……」
◆◆◆
直後、脳内で警報が鳴り響いた。
理性「緊急事態だ!」
秘書「どうしたんですか!?」
理性「宿主が腐ったタマゴを食べようとしている!」
秘書「え!? またですか?! 先月もそれやってお腹を壊しましたよね!?」
理性「そうだ、またなのだ! この宿主は懲りない男なんだ!」
秘書「どうします?!」
理性「食べるのをやめるように食欲を説得するしかない! 関係者を会議室に招集してくれ!」
◆◆◆
瞬く間に会議室に関係者が集められた。
メンバーは胃などの食に関するものたちだ。
理性「変なニオイがする生卵を食べようとしているようだが、食欲殿、ここはどうかその欲求を抑えてはいただけないだろうか」
食欲「……確かに、危ないかもしれない。でも、僕はどうしても卵かけごはんを食べたいの」
胃「食べるんだな! よし、総員戦闘準備だ!」
腸とか「イエッサー!」
理性「待て待て待て! おまえら慌てるな! まだ説得交渉始めたばっかりだから!」
今回の件に関して、行動の最終決定権は食欲にある。
理性はなんとかして食欲を説得し、腐ったタマゴを食べることをやめさせなければならないのだ。
理性「……おほん、食欲殿、過去の結果から見ても明らかなのだ。過去4回、似たようなニオイがするタマゴを食べ、その結果我々は一度の例外無くひどいめにあっているのだ」
食欲「申し訳ないが、そのデータでは首を縦に振れないなー」
理性「なんで?!」
食欲「データの信頼性が疑わしいかな、って思うんだよなー」
理性「信頼性?!」
本能代理「だって、たった4回なわけじゃん? 今まで運が悪かっただけかもしれないじゃん? 今回はいけるかもしれないじゃん? やっぱり数字を信じるには回数がなきゃ」
理性「ふざけんな! じゃあ、100回腐ったタマゴを食えばいいのか?! アホか、死ぬわ! ていうか、回数の問題じゃねえだろ! これは実験じゃ無いんだよ! ていうか、自分の体で実験とか、どMか?! ていうか、データの信頼性ってお前、なんでそういうことに関しては無駄に知識があるんだよ! テンパりすぎて『ていうか』って3回言っちゃったよ!」
胃「よし、決まったな! 総員戦闘準備だ!」
腸「イエッサー! 状況開始! ムーブムーブ! GoGoGo!」
理性「待て待て待て!」
◆◆◆
その後、会議の結果がどうなったかというと――
腸内細菌A(善玉菌)「胃が突破されました!」
腸内細菌B「エネミーインカミング!」
善玉菌隊長「総員構えろ! 視認したと同時に撃て!」
腸内細菌A「敵、来ます!」
直後、ぞろぞろと菌の集団が腸内になだれ込んできた。
ヤバイ菌A「ヒャッハー! 侵略だー!」
ヤバイ菌B「今日からこの腸は俺たちのものだ!」
ヤバイ菌C「屈服か死か選べ! 慈悲を与えてやる!」
善玉菌隊長「来たぞ! 撃て! 撃ちまくれ!」
この第五次腸内大戦は辛くも善玉菌達の勝利に終わった。
脳ミソの中では色んな仕事が行われている。
今回は、そんな脳ミソの多忙な一日をご覧いただこうと思う。
◆◆◆
男「いただきます」
一人の男が朝食を摂ろうとしている。
メニューはタマゴかけご飯だ。
茶碗と箸を手に取り、口を近付ける。
男「!?」
唇が触れる寸前、男は動きを止めた。
男「なんか、変なニオイがする……」
◆◆◆
直後、脳内で警報が鳴り響いた。
理性「緊急事態だ!」
秘書「どうしたんですか!?」
理性「宿主が腐ったタマゴを食べようとしている!」
秘書「え!? またですか?! 先月もそれやってお腹を壊しましたよね!?」
理性「そうだ、またなのだ! この宿主は懲りない男なんだ!」
秘書「どうします?!」
理性「食べるのをやめるように食欲を説得するしかない! 関係者を会議室に招集してくれ!」
◆◆◆
瞬く間に会議室に関係者が集められた。
メンバーは胃などの食に関するものたちだ。
理性「変なニオイがする生卵を食べようとしているようだが、食欲殿、ここはどうかその欲求を抑えてはいただけないだろうか」
食欲「……確かに、危ないかもしれない。でも、僕はどうしても卵かけごはんを食べたいの」
胃「食べるんだな! よし、総員戦闘準備だ!」
腸とか「イエッサー!」
理性「待て待て待て! おまえら慌てるな! まだ説得交渉始めたばっかりだから!」
今回の件に関して、行動の最終決定権は食欲にある。
理性はなんとかして食欲を説得し、腐ったタマゴを食べることをやめさせなければならないのだ。
理性「……おほん、食欲殿、過去の結果から見ても明らかなのだ。過去4回、似たようなニオイがするタマゴを食べ、その結果我々は一度の例外無くひどいめにあっているのだ」
食欲「申し訳ないが、そのデータでは首を縦に振れないなー」
理性「なんで?!」
食欲「データの信頼性が疑わしいかな、って思うんだよなー」
理性「信頼性?!」
本能代理「だって、たった4回なわけじゃん? 今まで運が悪かっただけかもしれないじゃん? 今回はいけるかもしれないじゃん? やっぱり数字を信じるには回数がなきゃ」
理性「ふざけんな! じゃあ、100回腐ったタマゴを食えばいいのか?! アホか、死ぬわ! ていうか、回数の問題じゃねえだろ! これは実験じゃ無いんだよ! ていうか、自分の体で実験とか、どMか?! ていうか、データの信頼性ってお前、なんでそういうことに関しては無駄に知識があるんだよ! テンパりすぎて『ていうか』って3回言っちゃったよ!」
胃「よし、決まったな! 総員戦闘準備だ!」
腸「イエッサー! 状況開始! ムーブムーブ! GoGoGo!」
理性「待て待て待て!」
◆◆◆
その後、会議の結果がどうなったかというと――
腸内細菌A(善玉菌)「胃が突破されました!」
腸内細菌B「エネミーインカミング!」
善玉菌隊長「総員構えろ! 視認したと同時に撃て!」
腸内細菌A「敵、来ます!」
直後、ぞろぞろと菌の集団が腸内になだれ込んできた。
ヤバイ菌A「ヒャッハー! 侵略だー!」
ヤバイ菌B「今日からこの腸は俺たちのものだ!」
ヤバイ菌C「屈服か死か選べ! 慈悲を与えてやる!」
善玉菌隊長「来たぞ! 撃て! 撃ちまくれ!」
この第五次腸内大戦は辛くも善玉菌達の勝利に終わった。
内臓会議
2014.07.12 Sat
早朝、ある会議室にある人間の内臓達が集まっていた。
脳「みなさんお早うございます」
肝臓「おはようございます」
膵(すい)臓「名前は知られてるけど、何してるのかはあまり知られていない膵臓です。おはようございます」
脾(ひ)臓「免疫という重要な機能を管理しているのにあまり知られていない脾臓です。おはようございます」
脳(誰に自己紹介してんだこいつら……)
胃「おはようございます」
腸「……」
脳「そろそろ宿主が起床する時間です。今日も一日頑張っていきましょう」
肝臓「はい」
膵臓「はい」
脾臓「はい」
胃「はい」
腸「……」
脳「……腸さん、どうしたの? なんか機嫌悪そうだけど」
腸「……洪水を起こす」
脳「え?」
腸「洪水を起こすと言っている」
脳「……えーと、それは……下痢になる、ということ?」
腸「そうだ。ノアの箱舟でも白旗を揚げるレベルの濁流を起こす」
脳「……あー、うん、まあ、調子悪いならしょうが無いね。いいよ別に。よくあることだし……あ、下痢になる時間教えてくれる? それまでに対策を立てるから」
腸「45分後だ」
脳「……え? 45分後っていったら……」
腸「そうだ。宿主が通勤電車に乗り込んだ直後だ」
脳「……は?」
腸「一時間かかる満員電車に乗り込んだ直後に過去最大級の下痢を起こす。私はそう言っているのだ」
脳「……はあああああ?! ダメダメダメ! 絶対ダメ! そんなの! 満員電車でそんなん……完全にテロじゃん!」
腸「テロなどと呼ばないで欲しい。これは革命だ。崇高な思想の元に行われる正義なのだ」
脳「アホか! そんな汚い革命があってたまるか! 何が正義じゃ!」
腸「なんと言われても私はやる」
脳「なんで!? なんでそんなことするの!?」
腸「……不満なのだ」
脳「不満?! なにが?!」
腸「私の扱いに対してだ。毎日暴飲暴食。それで私がどれほどの苦労をこうむっていると思っているのか。宿主は私、腸のことを軽視しているとしか思えない。宿主には自愛することを学んでもらう」
脳「……うん、まあ、それは確かに暴飲暴食する宿主が悪いとは思うけど、だからって満員電車で下痢なんて、そんなんダメだよ!」
腸「残念だが計画を中断するつもりは無い」
脳「いやいやいや! ちょっと待って! ちょっと考えてみて! 心臓や肺さんのことを思い出して! 彼らは年中無休で働いてるよ! この会議に出てこれないくらい忙しいよ! でも文句一つ言ってないよ! カッコいい! 見習おう! しんどくても我慢しよう! みんなしんどいから!」
肝臓(心臓さん、この前もう休みたいって愚痴ってたけど……)
畳み掛けるように声を上げる脳に、胃が便乗した。
胃「そうだぞ。文句を言っちゃいけない!」
これに腸は激怒した。
腸「お前にだけは言われたく無い! 中途半端に溶かしたものを送ってくるな! ちゃんと仕事しろ!」
胃「ナンノコトカナー。オレハチャントヤッテルヨー(棒)」
とぼける胃の影で、焦る膵臓の姿があった。
膵臓(やべー。この流れだと消化酵素の分泌をさぼってた俺も責められるんじゃねーの? やべー)
しかし、腸は膵臓の怠慢については知らなかった。
腸「……とにかく、私は現状を打破するために行動する。それだけだ」
膵臓、思わず心の中でガッツポーズ。
膵臓(セーフ! ギリセーフ! 未発覚イコール無罪! イエァ!)
そして、腸は席を立とうしたが、脳がそれを呼び止めた。
脳「だからダメだって! とにかく話合おう! 望みはなんだ! 言ってみろ!」
腸「……まずは給料のアップだ! それと休みを増やせ! 俺を崇めるための銅像を建てろ!」
胃(腸の銅像とか誰が見たがるんだよ。ただのグロ展示場じゃねーか!)
脳「給料アップは譲歩できるけど、銅像とか無理に決まってるだろ! アホか!」
この後、話し合いは平行線を辿り、腸のテロは実行に移されたのだが、正露丸の力によって無事阻止された。
しかし、この事件をきっかけに、のちに内臓労働組合(心臓と肺の参加は不可)が結成されることになったのであった。
脳「みなさんお早うございます」
肝臓「おはようございます」
膵(すい)臓「名前は知られてるけど、何してるのかはあまり知られていない膵臓です。おはようございます」
脾(ひ)臓「免疫という重要な機能を管理しているのにあまり知られていない脾臓です。おはようございます」
脳(誰に自己紹介してんだこいつら……)
胃「おはようございます」
腸「……」
脳「そろそろ宿主が起床する時間です。今日も一日頑張っていきましょう」
肝臓「はい」
膵臓「はい」
脾臓「はい」
胃「はい」
腸「……」
脳「……腸さん、どうしたの? なんか機嫌悪そうだけど」
腸「……洪水を起こす」
脳「え?」
腸「洪水を起こすと言っている」
脳「……えーと、それは……下痢になる、ということ?」
腸「そうだ。ノアの箱舟でも白旗を揚げるレベルの濁流を起こす」
脳「……あー、うん、まあ、調子悪いならしょうが無いね。いいよ別に。よくあることだし……あ、下痢になる時間教えてくれる? それまでに対策を立てるから」
腸「45分後だ」
脳「……え? 45分後っていったら……」
腸「そうだ。宿主が通勤電車に乗り込んだ直後だ」
脳「……は?」
腸「一時間かかる満員電車に乗り込んだ直後に過去最大級の下痢を起こす。私はそう言っているのだ」
脳「……はあああああ?! ダメダメダメ! 絶対ダメ! そんなの! 満員電車でそんなん……完全にテロじゃん!」
腸「テロなどと呼ばないで欲しい。これは革命だ。崇高な思想の元に行われる正義なのだ」
脳「アホか! そんな汚い革命があってたまるか! 何が正義じゃ!」
腸「なんと言われても私はやる」
脳「なんで!? なんでそんなことするの!?」
腸「……不満なのだ」
脳「不満?! なにが?!」
腸「私の扱いに対してだ。毎日暴飲暴食。それで私がどれほどの苦労をこうむっていると思っているのか。宿主は私、腸のことを軽視しているとしか思えない。宿主には自愛することを学んでもらう」
脳「……うん、まあ、それは確かに暴飲暴食する宿主が悪いとは思うけど、だからって満員電車で下痢なんて、そんなんダメだよ!」
腸「残念だが計画を中断するつもりは無い」
脳「いやいやいや! ちょっと待って! ちょっと考えてみて! 心臓や肺さんのことを思い出して! 彼らは年中無休で働いてるよ! この会議に出てこれないくらい忙しいよ! でも文句一つ言ってないよ! カッコいい! 見習おう! しんどくても我慢しよう! みんなしんどいから!」
肝臓(心臓さん、この前もう休みたいって愚痴ってたけど……)
畳み掛けるように声を上げる脳に、胃が便乗した。
胃「そうだぞ。文句を言っちゃいけない!」
これに腸は激怒した。
腸「お前にだけは言われたく無い! 中途半端に溶かしたものを送ってくるな! ちゃんと仕事しろ!」
胃「ナンノコトカナー。オレハチャントヤッテルヨー(棒)」
とぼける胃の影で、焦る膵臓の姿があった。
膵臓(やべー。この流れだと消化酵素の分泌をさぼってた俺も責められるんじゃねーの? やべー)
しかし、腸は膵臓の怠慢については知らなかった。
腸「……とにかく、私は現状を打破するために行動する。それだけだ」
膵臓、思わず心の中でガッツポーズ。
膵臓(セーフ! ギリセーフ! 未発覚イコール無罪! イエァ!)
そして、腸は席を立とうしたが、脳がそれを呼び止めた。
脳「だからダメだって! とにかく話合おう! 望みはなんだ! 言ってみろ!」
腸「……まずは給料のアップだ! それと休みを増やせ! 俺を崇めるための銅像を建てろ!」
胃(腸の銅像とか誰が見たがるんだよ。ただのグロ展示場じゃねーか!)
脳「給料アップは譲歩できるけど、銅像とか無理に決まってるだろ! アホか!」
この後、話し合いは平行線を辿り、腸のテロは実行に移されたのだが、正露丸の力によって無事阻止された。
しかし、この事件をきっかけに、のちに内臓労働組合(心臓と肺の参加は不可)が結成されることになったのであった。


