財務省の「日本の国民負担率が低い」は
統計のトリックである。

[HRPニュースファイル182] 転載
【財務省の統計トリック】
「国民負担率」とは、租税負担率と社会保障負担率を
合計した割合のことです。大雑把に言えば、私達が稼いだ
所得の内、税金や年金、医療保険などのために支出する
割合だと言えます。
政府が増税の根拠を示す際、よく用いるのが
「国際的にみて日本は国民負担率が低いから、
まだ増税の余地がある」という議論です。
今回は、この点について検証致します。
財務省は、ホームページで「国民負担率の国際比較」と題し、
国際比較のグラフと共に「日本の国民負担率は、主要先進国
と比べると低い水準にあります」と説明しています。
⇒ http://goo.gl/o8vyA
このグラフによれば、国民負担率は日本38.8%、
アメリカ32.5%、イギリス46.8%、ドイツ52.0%、
スウェーデン59.0%、フランス61.1%となっており、
確かに、日本の国民負担率はアメリカに次いで
低い数値となっています。
このグラフだけ見ると、日本も増税する余地が大いに
あるような錯覚に陥りますが、ここに「統計のトリック」
があることを指摘しておきます。
「第一のトリック」は、財務省統計では、租税負担と
社会保障負担の合計の「国民所得」に対する割合を
「国民負担率」としていることにあります。
国際標準では「国民負担率」は「国民所得に対する割合」
ではなく、「GDP(国内総生産)に対する割合」が用いられています。
※『国際比較にみる日本の政策課題』(国立国会図書館)p.28には
「日本では一般的に、租税・社会保障負担額の対国民所得比が
用いられるが、対国民所得比を用いると分母に間接税が
含まれないため、税収に占める間接税の割合が高い国は
相対的に負担率が高く表わされる傾向がある。OECDの統計では、
国際比較をする際、租税・社会保障負担額の対GDP比で
比較をして」いると記されています。⇒ http://goo.gl/bFXzY
すなわち、財務省方式の「対国民所得比」を用いると、
分母に間接税が含まれないため、間接税の割合が
高い欧米の国は相対的に負担率が高く、日本は相対的に
負担率が低く見えるというトリックが駆使されているのです。
実際、国際方式である「対GDP比」の「国民負担率」で見ると、
日本28.1%、アメリカ26.4%、イギリス37.3%、ドイツ39.3%、
スウェーデン43.7%、フランス45.2%となり、財務省方式と
比べて、日本と欧米との差は大きく縮まります。
(財務省「国民負担率の国際比較」より⇒ http://goo.gl/eC1rZ)
「第二のトリック」は、税金負担と社会保障負担に財政赤字額
を加えた割合である「潜在的国民負担率」(対GDP比)を
見せないようにしていることにあります。
「将来の税金」とも言える財政赤字を加えた
「潜在的国民負担率」で比較すると、日本36.2%、
アメリカ32.3%、イギリス42.1%、ドイツ39.3%、
スウェーデン43.7%、フランス48.5%となり、日本と欧米
との差は更に縮まります。(同上)
上述した財務省方式では、日本と「高福祉・高負担」国家
であるスウェーデンの国民負担率の差は20.2ポイントと
大差がありますが、「潜在的国民負担率」(対GDP比)で
見ると、両国の差は僅か7.5ポイントに過ぎません。
結局、財務省の統計は、世論を増税に導かんがための
「統計のトリック」を大いに駆使したものであり、こうした
「悪意ある統計」を垂れ流しにし、
国民を洗脳しているマスコミも同罪です。
【「重税感」こそが問題の本質】
また、「国民負担率」に関わらず、日本人の多くが「重税感」
を感じている理由について、慶應義塾大学の土居丈朗教授は
「払った税金に見合うだけのメリットを自分たちが得られないから」
と説明しています。
(土居丈朗著『財政学から見た日本経済』光文社新書)
すなわち、「日本は国民負担率が低いから、まだ増税の
余地がある」という単純な議論は間違いで、私達の税金が
無駄遣いされ、国民がメリットを受けていないことにこそ
問題の本質があるのです。
「重税感」は「国民負担率」だけでは表されません。
行財政の無駄を放置したまま増税すれば、日本国民は
更なる「重税感」を負うことになります。
「日本の国民負担率が他国と比べて重いか軽いか」は
二の次であり、政府は「増税」を論じる以前に、まずは
「払った税金に見合ったサービスが供給されていない」
お粗末な国政・行政の現状を改革していくことから
始めるべきです。
(文責・黒川白雲)
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