うちには、妖怪がいる。
その名も、妖怪・米粒こぼし。
気配はない。姿も見えない。ただし、痕跡だけは確実に残す。
まず、定番スポットはダイニングテーブルの下。
ここはもう、妖怪の縄張りと言っていい。
ごはんを食べる場所だし、お菓子も食べるし、
ここに落ちているのは……まあ、わかる。
問題は、そこじゃない。
洗濯干し部屋。脱衣所。トイレ。
……なぜ?
どういう導線で米粒がそこに到達した?
洗濯を干しているとき、
足の裏に「べたっ」とした違和感。
え?なに?
と足元を見ると、米粒。
しかも、ちょっと湿っている。
……どこから来た???
思わず言った。
「ねえ、なんでこんなところに米落ちてるの?」
すると息子が、一瞬も迷わず答えた。
「え?さっきここ通ったからじゃない?」
……理由、それ?
口から?ポケットから?服に付着して移動?
いやもう、“通過したら落ちる仕様” なのかもしれない。
毎日のように、
ダイニングテーブルの下には何かしら落ちている。
・お菓子の食べかす
・カピカピになった米粒
・お菓子の袋の切れ端(←?)
それはもう、
ここに借りぐらしのアリエッティがいたら、
食べ物に困らないレベル。
……食べかすだけど。(アリエッティに失礼)
正直、「口、そんなにゆるかった?」と心配になる。
そして昨日。ついに父、限界を迎える。
無言で掃除機を取り出し、
何も言わずにダイニングテーブル下を重点的に一往復。
ブォォォォ……。妖怪退治、開始。

その様子を見て、息子がぽつり。
「またお父さんが、米、吸ってるね。」
妖怪じゃなくて父が吸ってるみたいな言い方やめて。
掃除機をかけ終わったあと、父は一言だけ言った。
「……食べかす、多くない?」
ですよね。(今日朝掃除機かけてなくてすみません。)
妖怪・米粒こぼしは、今日もどこかで活動している。
完全に退治するのは、たぶん無理。
でもまあ、掃除機という最強の武器がある限り、
共存していくしかない。
ただ一つ言える。
うちの床、白米の流通量が異常。









