
「物語の核心には触れず、感じたことを中心にまとめています」
― 美しくて、理解できなくて、それでも考えさせられた物語 ―
Amazonプライム ビデオで配信されている
湊かなえ原作『人間標本』。
湊かなえ作品といえば、
人の心の奥にある「見たくない感情」や「歪み」を丁寧に描く印象がありますが、
この作品はタイトルからして、正直かなり衝撃的でした。
実は私は、原作は未読。
映像作品として初めてこの物語に触れました。
「人間標本」という設定への戸惑い
人間を標本にする――
現実ではありえないし、
もし実際に「作っている場面」を想像してしまうと、
正直ゾッとします。
ただ、この作品を観ているうちに
「これは現実の話ではなく、映像として作られた世界」
そう割り切って見るようになりました。
そうすると不思議なことに、
画面の中の標本は**とても美しく、整った“作品”**として描かれているように感じられます。
怖いのに、目を離せない。
嫌悪感があるのに、どこか静かな美しさがある。
そのアンバランスさが、この作品の特徴なのかもしれません。
物語が進むにつれて見えてくる「真実」
序盤は
「なぜ、こんなことが起きているのか」
「誰が、何のために」
と疑問ばかりが浮かびます。
ところが話が進むにつれて、
少しずつ本当の真実が明らかになっていきます。
点だった出来事が線になり、
人物たちの関係や動機が見えてきたとき、
ただの“異様な事件”では終わらない物語だと気づかされました。
ストーリーとしては、とても引き込まれます。
さすが湊かなえ原作だと感じる展開でした。
親として、どうしても同意できなかったこと
ただし――
親の立場としては、どうしても受け入れられない部分もあります。
特に、
「自分の子どもを犯罪に巻き込む」
「犯罪に手を染めさせる」
という心理は、私にはまったく理解できませんでした。
芸術や美を理由にしたとしても、
それが犯罪である以上、
同意できるものではないと思います。
私は芸術的センスがある方ではありませんが、
それ以前に、
子どもの人生を犠牲にしてまで成り立つ表現には強い違和感が残りました。
ミステリーとしての見応え
それでも、
ミステリー作品として見たとき、
この作品は想像を超えてくる部分が多く、
「見応えがあった」と言えると思います。
単なるショック狙いではなく、
人の価値観や正義感を静かに揺さぶってくる――
そんな作品でした。
観終わったあと、
「面白かった」と一言で言うには少し重たい。
でも、何も感じずに終わる作品ではありません。
まとめ:美しさと違和感が同時に残る作品
『人間標本』は、
設定は受け入れがたい
でも映像としては美しい
親としては納得できない部分がある
それでも物語としては引き込まれる
そんな矛盾した感情を抱かせる作品でした。
万人におすすめできる作品ではありませんが、
「考えさせられるミステリー」を求めている方には、
強く印象に残る一本になるかもしれません。
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ここまで読んでくださってありがとうございます。
最後に、目を休めるための優しい画像を1枚。
ストーリーにあわせた蝶々のデザインです。

深呼吸しながら、数秒だけ画面から離れてみてくださいね。