すがブログ

聖地巡礼とか各期のアニメ振り返りとか書きます

<2025春>アニメ振り返り

やっていきましょう。

 

▼前回

 

 

 

 

5位: 九龍ジェネリックロマンス

懐かしさで溢れる街「九龍城砦(くーろんじょうさい)」の不動産屋で働く鯨井令子は、先輩社員である工藤発に心惹かれていた。その恋を自覚した令子はある日、1枚の写真から工藤にはかつて婚約者がいたことを知るのだが、その婚約者は自分と全く同じ姿をしていた。

もう一人の鯨井令子の存在が自分に過去の記憶がないことを気づかせる。

 

妖しくも美しい九龍の街で繰り広げられる日常。

記憶がないのに懐かしく感じる風景。

そして、止められない恋心。過去・現在の時間軸が交錯する中、恋が、全ての秘密を解き明かす─。

かつて香港に実在していた「九龍城砦」をモデルにした、どこか懐かしい雰囲気を漂わせる街「九龍」で暮らす男女のお話。あらすじにある通り、次々に不思議な現象が起こり、その謎が明らかになっているミステリーです。序盤で提示された謎が中盤から終盤にかけて徐々に回収されていく展開にはカタルシスがありました。

原作漫画は2018年にアニメ化された『恋は雨上がりのように』と同じ作者です。確かにしっとりした雰囲気はどことなく恋雨に近いものを感じますが、本作はかなりSF/ミステリー要素も組み込まれています。

ちなみに漫画はまだ連載中ということで、アニメの終盤はオリジナル展開だったようです。自分は漫画の方は読んでいませんが、少なくともアニメとしては多少残された謎はあるものの大きな違和感なく綺麗に締まっていたように感じました。

 

 

実写映画化も決まっており、こちらは8/29に公開です。アニメで鯨井Bのcvを務める山口由里子が実写版CMのナレーションに起用されるなどのコラボ要素もあります。

 

 

好きなキャラ: 鯨井令子

出典:『九龍ジェネリックロマンス』2話

九龍城砦の不動産店「旺来地產公司」に勤めている鯨井。彼女は直近以外の記憶がないため、ある意味視聴者と同じ視点で九龍という街の謎や鯨井令子という人間の謎について知っていくことになります。

 

 

先輩社員である工藤に好意を抱いているので、ラブコメ的エモさもあります。一般的に恋愛アニメというと中学生〜高校生の物語が大半で、鯨井のように30代のヒロインはかなり珍しくはありますね。

恋愛もののキャラというのはどうしても盲目になりがちで、中高生のキャラなら若さゆえの視野の狭さとして微笑ましく見られても、いい歳した大人がそんな行動をするのは…と感じる人も出てくるため、登場人物の年齢設定が低くされがちなのかもしれません。

ただこの物語に関しては、舞台が九龍という特殊な場所であることと、鯨井に過去の記憶がないこと、そしてあくまで物語の根幹はミステリーであることなどがうまく作用し、ラブコメ要素がいい塩梅で噛み合ってるように感じました。

 

cvは白石晴香で、月1で配信される九龍ジェネリック電台というアニラジのパーソナリティも務めています。

このアニラジで知ったことなんですが、作中の背景のポスターにひっそりと白石晴香の宣材写真が描かれているようです。謎の仕込みで笑いました。

 

出典:『九龍ジェネリックロマンス』1話/2話

 

 

 

 

4位: 忍者と殺し屋のふたりぐらし

忍びの里から抜け出したくノ一さとこは、街で行き倒れていたところを通りすがりの女子高生このはに救われる。

だがそれも束の間、さとこは里からの追手に見つかってしまう。

しかしそんな追手をあっさりと返り討ちにするこのは。

…なんと彼女の正体は殺し屋だったのだ!

 

世間知らずのくノ一と殺し屋女子高生の危ない共同生活がスタート!

 

ちょっと天然入ってる美少女忍者(抜け忍)の草隠さとこと、冷静で無感情な女子高生兼殺し屋の古賀このはがひょんなことから出会い、一緒に暮らし始めるお話。生物以外を葉っぱに変える忍術を持つさとこに対し、死体隠蔽に使えると判断したこのはが協力関係を持ちかけるところから始まります。

 

▼自分が「モノである」と認識した物なら何でも葉っぱにできるらしい(わりと怖い)

出典:『忍者と殺し屋のふたりぐらし』12話

 

基本的にギャグ展開がメインですし、絵柄もあいまってゆるふわ日常系に見えるかもしれませんが、殺し屋という仕事をやっているのでわりとダークな展開が垣間見えるのがこの作品の魅力です。このはは何の葛藤もなく人を殺しますし、さとこは当たり前のように死体を葉っぱに変換します。

そこそこキャラデザがしっかり作られてて有名声優がcvを務めるようなキャラクターも登場直後にあっさり殺されるなど、見ていて倫理観が歪んでくるのがある種心地良くもあります。

 

エンディングの「にんころダンス」も曲調・映像ともに一見ポップでかわいい感じですが、1話のED映像でダンスしていた敵キャラクターが作中で殺されると、次の話のEDでは葉っぱになっているとかいうサイコな演出が仕込まれていました。

 

 

好きなキャラ: 草隠さとこ

出典:『忍者と殺し屋のふたりぐらし』1話

本作の主人公で、ちょっとアホ寄りな草隠一族の忍者・草隠さとこさん。どれくらいアホかというと、忍者の里でちゃんと話を聞かないまま流されて仲間と行動を共にしていたらいつの間にか抜け忍になってしまい、外の世界で当てもなく行き倒れになってしまうほどです。

クノイチキャラなんて基本どう料理しても魅力あるキャラになるとは思いますが、この可愛げある性格と、行動を共にする冷静沈着リアリストガールこのはとの相性の良さ、さらにはシャフトの作画力の強さも相まって、今期屈指の最強美少女キャラクターとして仕上がっています。

 

 

 

作者の性癖なのか、ちょくちょく酷い目に遭うこともあります(そもそもこのはとの出会いのシーンではいきなり腹に蹴り入れられてました)。

変なTシャツを着せられたり、このはが自分とさとこロボの見分けがつかなかったりといった精神的なダメージから、シンプルに殴られたり左目を抉られたりするという物理的なものまで、さまざまな"さと虐"が見られます。

出典:『忍者と殺し屋のふたりぐらし』2話/5話/10話/11話

 

 

cvを務めるのは三川華月さん(華月と書いてはるなと読みます)。このクールでは他にもmonoの主人公である雨宮さつきを演じるなど活躍の場を広げていますが、本作のアニラジであるにんころラジオを聞くと、だいぶおもしれー女であることがわかります。

特に、第1話のアフレコ収録に忍者のコスプレ姿で現れて周囲を震撼させたエピソードが最高で、「収録日がハロウィンだから行けると思った」という謎の度胸に爆笑しました。

 

▼「賭けではあった」と語る本人。何の賭けなんだ…

――収録中にあった印象に残った出来事を教えてください

花澤「第1話の収録がハロウィンの日だったんですが、はるちゃん(三川)が忍者の格好をしてきてくれたんです」

――最高じゃないですか!

花澤「そうなんです。でも、1話の収録だったし、はるちゃんと初対面の人も多かったので、誰もツッコミを入れることができず(笑)、私が来るまでソワソワしていた...というかわいそうなエピソードがあります(笑)」

――三川さん的にはどんなお気持ちだったんですか?

三川「ハロウィンだし、家からこの恰好でも変だとは思われないだろうな、捕まりはしないかなと思って...」

花澤「あはは(笑)」

三川「私も賭けではあったんですよ。最初にマネージャーさんと合流するんですけど、挨拶をした瞬間、『本当にそれで来たんだね』みたいな顔をされて(笑)」

花澤「めっちゃ引かれてるじゃん(笑)!」

このは役の花澤香菜とはかなり仲が良い様子。そういえば「それでも歩は寄せてくる」で共演してたので、その頃からの付き合いでしょうか。

 

ちなみににんころラジオ最終回の収録でもまたその忍者のコスプレ姿で現れたようです。勢いで一回だけやっちゃったとかではなく、何度もやってるの本物すぎる…。

 

 

 

 

3位: 日々は過ぎれど飯うまし

女子大生になったばかりの5人が繰り広げる

日常系オリジナルアニメーション。

おいしいもの大好き、みんなでいっぱい遊びたい、

勉強もちょっぴり頑張って、大学生活を思いっきり楽しもう!

 

5人の大学生が「食文化研究部」というサークルを設立し、美味しいご飯を食べたり、どこかに遊びに行ったり、文化祭などの季節イベントを楽しんだり、ただただ普通の日々を過ごすアニメ。特に衝撃の展開があるわけでもなければ、エモいラブコメ要素があるわけでもないですが、それでも本当に毎週面白くて非常に満足度が高かったです。

▼毎週みんなで何かを「完食」する

出典:『日々は過ぎれど飯うまし』6話/8話

 

いわゆる日常系作品ですが、その完成系というか「日常系アニメとはかくあるべし」という理想を実現したような良いアニメでした。

 

原作のないオリジナルアニメですが、ストーリー原案を務めるあっとをはじめ監督や音楽などアニメ『のんのんびより』のスタッフが再集結したことが話題になりました。確かにゆるい空気感の中で独特の"間"で笑いを生む技法はのんのんびより感がありましたね…。

ちなみにコミカライズも行われていますが、これは『恋する小惑星』の作者であるQuroが描いてます。

 

ちなみに舞台は高尾・八王子エリアです。1話で登場した定食屋(くれあの家)はたかお食堂という実在する店舗がモデルだったようですが、残念ながら4月に閉店してしまったとのこと。

 

 

好きなキャラ: 星なな

出典:『日々は過ぎれど飯うまし』7話

金髪サイドテールでThe陽キャみたいな見た目してますが、実はゴリゴリの大学デビューで高校まで(厳密には大学入学直後まで)は黒髪メカクレ人見知り地味ガールだったという過去があります。なんなら中身はそのままなので、初対面の相手にはコミュ障が炸裂します。

知恵の輪やルービックキューブが趣味で、大学でパズル部を設立しようとしましたが、コミュ障すぎて部員を集められず、結果食文化研究部に途中加入することになりました。なので初登場は4話と少し遅めです。

コミュ障と言っても仲良くなった相手には逆にめちゃくちゃ距離が近いタイプで、食文化研究部の面々ともすぐに打ち解けました。

 

そんな星ななさんですが、最大の魅力はやはりおもしれー女であることでしょう。元々慣れれば結構ふざけるタイプなのに加え、コミュ障由来の奇行からの顔芸が鮮やかです。

文化祭編では人見知りすぎてまともに接客ができないというピンチに陥りましたが、「相手の顔が見えなければ普通に話せる」という法則に気づいてカラーコーンを被ったり全身ウサギの着ぐるみ(ダンボール)で行動するなど、おもしろムーブが絶えませんでした。

 

 

終盤はまことくれあが常識人枠としてツッコミに回り、しのん・つつじ・ななの3人が3バカ枠としてふざける形が鉄板になっていました。この辺の役割が固まってくるとギャグに安定感が出てきますね。

 

▼地味に好きなシーン: うつ伏せガニ股とかいうワイルドな寝相の星なな

出典:『日々は過ぎれど飯うまし』7話

 

 

 

 

2位: アポカリプスホテル

人類がいなくなり、長い年月が流れた地球。

日本の首都・東京の銀座にあるホテル『銀河楼』では、ホテリエロボットのヤチヨと従業員ロボットたちが、オーナーの帰還と、再び人類のお客様を迎える時を待っていた。

 

が──100年ぶりにやってきたお客様は、地球外生命体だった。

次々に訪れる彼らの目的は、宿泊か、侵略か、はたまたどちらでもないのか……

 

『銀河楼』の威信をかけたヤチヨたちのおもてなしが、今、始まる──

アポカリプスと名のつく通り、地球から人類がいなくなった後のいわゆる「終末モノ」です。霊長類のみに感染するウイルスが蔓延し、人類が宇宙へ脱出したあとの地球で、従業員として「いつも通り」の準備をしながら彼らの帰還を待つロボットたちのお話。

サイバーエージェントとCygamesPicturesによるオリジナルアニメで、(自分が知らなかっただけかもしれませんが)放送前はほとんど話題になっていなかった印象です。が、独特の雰囲気と心地良いテンポ感、キャラクターの不思議な魅力もあって、ひっそりと評価する人も増えていったように感じます。

 

ちなみに脚本家インタビューによると作中に有名な映画のオマージュなどもいくつか仕込まれていたようですが、教養がないので気づきませんでした…。

 

この作品の面白い点として、登場人物が基本的に人類ではないので、時折人間の価値観や倫理観・時間感覚を外れた展開が出てくるというところがあります。ロボットは(耐用年数はあるかもしれませんが)不老不死ですし、途中からレギュラーキャラに加わるタヌキ星人もかなりの長命種で、おそらく1000年以上は生きるようです。

例えばロボットたちは人類がいなくなった後も、来るかもしれないお客さんに備えてホテルの清掃やベッドメイキングを続けていましたが、これが数年単位ではなく100年以上も待ち続けていた模様。

 

▼唯一の人型ホテリエロボット・ヤチヨが支配人代理代理として指示を出す

出典:『アポカリプスホテル』1話

 

5話ではホテルオリジナルウイスキーを作るというエピソードがありますが、そもそも醸造施設の建設(なんならそのための資材集め)から始めて、使用するピート(泥炭)を北海道まで採取しに行ったり、大麦の品種改良を重ねたり…と何十年もの年月が流れます。

普通の人間がキャラクターであればそれだけで作品が終わってしまうような途方も無い時間ですが、この作品においてはホテルの日常を彩る物語の一つとして描くことができています。一方で時間を積み重ねることの意義についても言及されており、非常に完成度の高い回だったなと感じました。

 

 

 

好きなキャラ: ヤチヨ

出典:『アポカリプスホテル』3話

ホテル銀河楼支配人代理の代理を務めるホテリエロボットのヤチヨ。オーナーの帰還をひたすら待ち続け、毎日毎日ホテルの業務に従事しています。

ロボットのため基本的に感情はなく、プログラムの通りに動く…はずが、なんかやたら人間くさい言動や表情をすることがしばしばあります。

 

▼そこらの人間よりよっぽど顔芸が豊富

 

 

3話で地球に宇宙船が着陸し、人類が帰ってきたと喜びを爆発させた時の動きなんかは特に良かったですね…(なお実際はタヌキ星人が化けていた模様)。

 

中盤でちょっとした事故によって下半身がタンク・腕が洗濯バサミみたいな形になってしまった時には、ホテリエとしての業務をこなせなくなったショックからグレたりしました。人間すぎる…。

出典:『アポカリプスホテル』8話

 

 

 

1位: ウィッチウォッチ

鬼の力を持つ高校生・乙木守仁は、魔女修行中の幼馴染・ニコの使い魔として同居することに!

 

幼馴染との再会にときめくニコだったが、守仁には予言された災いからニコを守る使い魔としての使命があり…。

ニコの魔法が引き起こす予測不能なトラブル、年ごろの男女の二人暮らし...前途多難で摩訶不思議な日々が始まる!

原作は週刊少年ジャンプ連載中の人気漫画で、『SKET DANCE』や『彼方のアストラ』で有名な篠原健太が作者です。連載3作品がすべてアニメ化してるの、だいぶ凄いですね…。

そしてアイコンを見て分かる通り、自分は学生の頃からSKET DANCEの大ファンであり、単行本は擦り切れるほど何度も読みました。97話の椿が家に来る回冒頭でボッスンとルミがグダグダやる茶番を暗誦してリアル妹と再現してた記憶があります。

 

▼いまだに全巻手元に置いている

 

ウィッチウォッチもSKET DANCE同様「基本ギャグで時々真面目」のスタンスですが、それにラブコメ要素も加えてさらにパワーアップした感じです。

 

原作では連載2周年記念でコラボ企画が打たれ、SKET DANCEのキャラが作中に登場したりしました。アニメ24話の範囲では流石に出てこないと思いますが、2期・3期と続いていけばあるいは…。

 

 

オープニングテーマはYOASOBIの「Watch me!」。曲も映像も流石のクオリティの高さで評判でした。

3話では突然「ニコの魔法が失敗した」という体ででOP映像が原画風になったりと、随所に遊び心も見られました。

 

 

すると該当話のEDクレジットでオープニングアニメーションのところに、なんと「早乙女ロマン」の名前が…。言われてみればOPサムネの「演出さまへ♡」のメッセージ、どことなくロマンの文章みがありますね。

▼原画: 早乙女ロマン

出典:『ウィッチウォッチ』3話

スタッフの篠原健太作品愛を感じる仕込みでした。

 

 

好きなキャラ: 若月ニコ

出典:『ウィッチウォッチ』10話

魔女(見習い)のニコを推していきます。古い盟約に従い、幼馴染であり鬼の力を持つモリヒトと一つ屋根の下で一緒に暮らすことになりました。この時点でもうエモいですね。

基本的にはボケ寄りですが、鈍感でどこかズレたところがあるモリヒトに対して心の中でツッコミに回ったり、あるいは魔女として真っ当に成長を重ねる主人公ポジションだったり、はたまたモリヒトに恋するラブコメヒロインだったり、いろんな顔を見せてくれるキャラクターです。

 

 

cvを務めるのは川口莉奈。これが初主演で、自分もこれまで存じ上げなかったのですが、めちゃくちゃ演技良くてビビりました。あと2話の次回予告で、突然アドリブで「友達たくさんサンバ」を歌い始めて笑いました。

 

▼2話にしてアドリブをぶちこむ胆力に恐れ入る

出典:『ウィッチウォッチ』2話

 

 

番外編

キャラ単体でも挙げていきます。

 

三俣チョコ (前橋ウィッチーズ)

出典:『前橋ウィッチーズ』4話

群馬県の前橋を舞台にした魔法少女×アイドルアニメ。カエルのような謎の生物・ケロッペによって「魔女見習い」として集められた5人の女子高生が、人々の願いを叶えるお店を開いて魔女になるため修行するという感じの話です。

序盤は「担当声優をご当地アイドルとして売り出したい系のメディアミックス作品かなぁ」とか思いながら見てたんですが、中盤から終盤にかけて衝撃の展開や伏線回収などがアツく、後半で一気に伸びてくる作品でした。

 

チョコちゃんこと三俣チョコもその5人の中の1人で、メンバーの中ではムードメーカーキャラというかアホキャラです。何かに驚いたら「びっくりチョコちゃんだよ!」とよくわからないワードを口走り、雰囲気が悪いと「チョコちゃんカッター!」で場を和ませます。

 

▼チョコちゃんカッターで空気を一区切り

出典:『前橋ウィッチーズ』2話

 

だた、この手のキャラは何かを抱えてることがあるというのがアニメのセオリー。例に漏れず、チョコが持つ重い背景も中盤で明かされていきます。

この5人は初対面の状態で突然集められたため、序盤はお互いの普段の生活や事情を知りませんし、チョコに関しては視聴者にもほぼ開示されていませんでした。しかし改めて見ると、魔女の修行に遅刻してきたり、修行中に居眠りしたり、お金に関する話題によく反応していたりと、いろいろと伏線が撒かれていることに気づきます。

具体的にチョコがどんな背景を抱えていたかは本編を見ていただくとしてここでは省略しますが、彼女がメンバーのみんなや5人で魔女修行する時間を大事に思っていたからこそ、しんどい事情をひた隠しにしていたのは1つポイントと言えます。

そこで安易に「隠さずすべてみんなに話して協力してもらって魔女の力で解決!」という展開に持っていかず、バランスを取った着地に持っていったのがこの作品の魅力かなと思いました。

 

そしてこの展開があった後も、(多少の変化はあれ)今までのアホキャラを継続していたのも推せますね。

 

 

 

 

小佐内ゆき (小市民シリーズ)

出典:『小市民シリーズ』2期オープニング映像

2024年夏に小市民シリーズ1期が放送された時もこのブログで話題にあげましたが、2期でさらにパワーアップした小佐内ゆきさんを奉っていきたいと思います。

1期の中盤から"狼"としての凶暴な側面を開示し、視聴者を震え上がらせた小佐内さん。ラストで小鳩くんとの互恵関係を解消し、2期では新キャラの瓜野くんが恋人という立場で被害者関係者になります。そして、物語は彼の視点で進行していきます。

 

瓜野くんは小佐内さんの1学年下なので、彼(を通した視聴者目線)からすると先輩にあたります。これまで同学年として(あるいはその見た目から年下として)見られることが多かった小佐内ゆきの「先輩」としての側面には新鮮さを感じられました。

 

新聞部に所属する瓜野くんは、市内で発生している連続放火事件を追い始めます。彼女である小佐内さんに良いところを見せたいという気持ちも相まって、自らの手で犯人を捕まえるべく捜査に没頭していきました。

しかし、調べれば調べるほど小佐内ゆきが不審なムーブをしていることに気づきます。決定的な証拠はないものの疑う状況は出揃っており、アニメの演出も彼女を怪しく見せていきます。

メタ的な視点としては、1期での"前科"から彼女ならやりかねないという思いを抱きつつも、それにしてはツメが甘すぎるので何かを誘導しようとしているのではないかという感じで見ていました。そもそも流石にこのレベルの重犯罪を行うような女ではないだろうなどとも考えつつ、非常に続きが気になる状態で続きを待っていました。

 

結論を言うと、それはすべてとある出来事から瓜野くんへの復讐を企てていた小佐内ゆきの罠でした。自分が犯人であるかのようにミスリードし、自信を持って自分を追い詰めようとしてきた瓜野くんに対して逆に推理のアラをことごとく指摘して間違いを自覚させます。極めつけに「どうせその程度だと思っていたから失望すらしていない」という言葉を投げ、瓜野くんのプライドを完全に崩壊させました。

▼もはや処刑場

出典:『小市民シリーズ』16話

 

瓜野くんサイドにも脇の甘さや増長していた面があったとはいえ、仮にも交際相手だった後輩を完膚なきまでに叩き潰す小佐内ゆきの姿は、もはや春アニメ最凶の悪役だったと言えましょう。

 

 

かくして「小市民」となるべく始めた瓜野くんとの交際は、彼が小佐内さんの狂気に最後の場面まで気づくことすらできない凡夫だったこともあって破局を迎え、小佐内さんが小市民となり得ないことを改めて浮き彫りにする結果となりました。

そして、同様に小市民たりえずに仲丸十希子との関係が終わってしまった小鳩くんと、また一緒に過ごす関係に戻ります。自らを小市民とし得る最善の相手ではないが、互いの異常性をある程度理解した上で共に歩いていける「次善」の相手として…。