『軽ければ~ それでいいんだ~♪ 感度さえ~ あればいいんだ~♪』
今回は『軽いってことは本当にいいことなのか?』ってお話です。ルアーフィッシングタックル、特に国産メーカーに於いては『軽さこそ正義!!』とばかりに、ロッドもリールも総じて『軽さ』というファクターが尊ばれる傾向にあります(正に軽量化偏重主義と言ってもいいほど。ロッドだと更に『感度』というファクターが追加されることか多いですね)。新製品が発表される度に、国産メーカーでは『軽量化』を売り文句の一つにしていることからもそのことが伺えます
さて、この『軽量化』というファクターですが、従来品よりも軽くするためには『設計自体を更にコンパクトにして、全体を小型化する』『使われている素材自体を従来より軽いものにする』のいずれかになる訳ですが、ただ単に軽量化すればいいというものではなく、軽量化すると同時に従来品と同等、もしくはそれ以上の強度を持たせないといけません
早い話、いくら軽くなったところで、肝心な強度やその他の性能が従来品レベル並みに維持できていない、単に軽いだけの所謂『張り子の虎』では、実戦に於いてはクソの役にも立たない、単なる粗大ゴミな訳です
日本製バスロッドが未だにバスフィッシングの本場であるアメリカで評価が低いのは、『軽さ』『感度』に拘り過ぎるあまりに肝心の『強度』と『リフティングパワー』がアメロ(アメリカンバスロッド)と比較して劣っているからだとよく言われますが、ロッドを軽量化するためには、当然のことながらブランクスに使われるカーボンシートは基本的に薄くしたり、巻き回数を減らしたりせざるを得ない訳で、使われているカーボンシートが薄いと言うことはちょっとしたキズが入ったり、瞬間的な強い負荷が一点に集中して掛かったなどのほんのちょっとしたことで、ブランクスが破損する可能性が高いことを意味します
その点、アメロは『軽さ』『感度』は二の次、三の次でとにかくランカーバスを確実に捕るための『強度』と『リフティングパワー』を重視して最初から設計されていますから、『軽さ』『感度』ばかりを重視した日本製バスロッドとは違い、ロッドとして普通に使っている分には『脆さ』とはほぼ無縁な訳です
リールに関しては、その昔は単一軽量素材を採用し、多少剛性を犠牲にしてでも軽くした方が良しとされる時代もありましたが、現在は捻れに対する剛性や強度が必要な箇所は金属素材、それほど強度が必要とされない箇所には最新の強化樹脂素材と、それぞれ適材適所の素材を組み合わせることで軽量化を図るのが主流のようです(反面、それが価格に思いっきり跳ね返っているシビアな面もある訳ですが(-.-;))
まあ、フィジカル面に於いて、日本人と欧米人では悲しいかな比較にならないほど、人種的な差が現実問題としてあるので、特にパワー(腕力)で劣る日本人(=国産メーカー)が、『ルアータックルの軽量化』を追求するのは分からないでもないのですがね(軽いだけでもルアータックルの取り回しが随分と楽になりますし)
ただ、ルアータックルは単体ではなく、あくまで組み合わせて使うものであり、やたらめったら軽くすればいいというものではないんですよね。あまりに軽くし過ぎて、ロッドとリールを組み合わせた時のタックルバランスがアンバランスになってしまうと、高価な軽量タックルを使っているハズなのに何故か使い辛かったり、長時間使っていて逆に疲労感が増すという本末転倒なことも起こりかねない訳で(-.-;)
寧ろ単体では重いロッドやリールでも、極端に重いモノでもない限り、アングラーが適切なタックルバランスで組んだり、バランサーウェイトなどを用いて調整してやることで、実戦に於いて所謂『持ち重り感』はだいぶ解消されるんじゃなかろうかと個人的には思う訳で(要は使うロッド&リールが軽かろうが、重かろうが、一番肝要なのはアングラーが適切なタックルバランスで組み合わせて使うことであって、とにかく軽くすればいいと云うものではないということ)
結局何が言いたいかと言うと、『旧モデルより何パーセント軽量化に成功!!』とかの売り文句だけで、軽さだけを目安に安易に新商品にリアクションバイトするのは止めておいた方がいいよというお話でした
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