刮目せよ!オルカン版「稲妻が輝く瞬間」のデータ発見
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インデックス投資のバイブルとも言われる「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス著)には、株式投資の本質を突いた数々の洞察が含まれています。その中で特に有名なのが、「稲妻が輝く瞬間」と呼ばれる現象についてのデータです。
エリス氏によれば、株式市場のリターンの大部分は、ごく一部の「稲妻が輝く瞬間」、つまり急上昇する数日間に集中しており、その数日を逃すと長期リターンが半分以下に低下してしまうといいます。

(「敗者のゲーム」チャールズ・エリス著より引用)
しかし、この有名なデータは、「ドルベースの米国株(S&P500)」に関するものです。これが気になっていました。私たち日本のインデックス投資家にとって本当に重要なのは、
・全世界株式でも同じことが言えるのか?
・円ベースでも同様の結果になるのか?
という点です。
最近、日本経済新聞に興味深いデータを見つけました。オルカンなどの全世界株式インデックスファンドのベンチマークになっている MSCI ACWI(円ベース)のデータをもとにキャピタル・グループが作成した、円ベースの全世界株式における「稲妻が輝く瞬間」のデータです。
2004年末から2024年末までの20年間において、
・全期間継続投資(すべての日に投資):年率10.5%のリターン、100万円が743万円に(+643万円)
・上昇率上位10日を逃した場合:年率6.5%に低下、100万円が349万円に(+249万円)
・上昇率上位20日を逃した場合:年率4%に低下、100万円が219万円に(+119万円)
・上昇率上位30日を逃した場合:年率2%に低下、100万円が149万円に(+49万円)
驚くべき結果ですね。20年間で約5,000営業日あるうち、たった30日(全体の0.6%)を逃しただけで、年率リターンが10.5%から2%へと激減します。20年間で元本が7.4倍になるところが、わずか1.5倍になってしまうのです。
もちろん調査期間等は異なりますが、「敗者のゲーム」の米国株・ドルベースの場合よりも、稲妻が輝く瞬間を逃すダメージが大きくあらわれています。
このデータが示す最も重要な教訓は明確です。
市場の下げにも上げにも、すべて付き合うバイ&ホールド戦略が効果的である
マーケットタイミングを取ろうとすると、「稲妻が輝く瞬間」を逃すリスクが高く、それによって長期リターンが大幅に低下する可能性があります。インデックス投資において、重要なのは「市場に常に参加し続けること」なのです。チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」の教えは、円ベースの全世界株式においても有効であることが、今回のデータで改めてわかりました。
日本のインデックス投資家にとっても重要なデータなので、覚えておきたいですね。
下げ相場などで資産を売りたくなってしまった時に見るグラフとして、当ブログ「売らずに我慢するテクニック」カテゴリにも格納しておきます。
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