個人投資家による暗号資産投資、約8割が含み損
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2022年は暗号資産価格が急落したからか、12月現在、SNSでもほとんど話題にならなくなりました。
国際決済銀行(BIS)が世界95ヵ国における個人投資家の暗号資産取引アプリの利用状況を調査した結果が出ています。それによると、暗号資産ユーザーの約8割が含み損を抱えており、多くは2021年に利用を開始した投資家の可能性大とのこと。
上記日本総研のレポートは、個人投資家の暗号資産のリスク認識を深化させる必要性があると指摘しています。特に取引が多い若年層の暗号資産の知見を高めることが重要とのこと。
とはいえ、ひとことで「リスク認識を深化」といっても、「価格変動リスクがあります」とか「流動性リスクがあります」とかいう定型のディスクレーマーを知ったところで、それはリスク認識を深化させることにはほとんど役立たないと思います。
若年層の投資を応援したい当ブログとしては、もう一歩踏み込んだ説明ができないか考えました。
やはり、リスクは「数字」で把握するとイメージしやすいと思います。株式や債券など証券投資の世界では、リスクを標準偏差で表すことが多い。米国の株価指数S&P500のリスク(標準偏差)が年率20%程度なのに比べて、ビットコインのリスク(標準偏差)は年率73%というデータがあります。※1
データ期間の取り方によって違いはあると思われますが、「ビットコインは米国株式の3~4倍のリスクがある」といわれば、具体的なリスク認識が生まれるでしょう。
そして、めったにないレベルの暴落(たとえばリーマン・ショックなど)は標準偏差の2倍と見積もられることが多いです。これを覚悟しておけば、発生確率が約2.5%のレアケースに対応できるという目安です。
だから、株式のリスクは1年で40%(20%×2)近くを失う可能性がある水準だと言われています。ビットコインの場合は1年で146%(73%×2)を失う可能性がある水準…ってこれでは元本がなくなった上にマイナスになってしまい計算不能の大損害です。※2
この数字を見れば、ビットコインについて、少なくとも全力で集中投資して安心していられるような代物ではないとイメージできると思います。私はすすめませんが、もし投資するとしても資産のごく一部にとどめておくべきだと思います。
暗号資産に限らず、値上がりしているからといって自分が理解できないものに投資してしまう失敗は、古今東西、枚挙に暇がありません。世の中には様々な投資対象が存在しますが、期待リターン、リスク(標準偏差)、相関係数の3点セットを把握した上で、投資するべきかどうか、投資するなら資産の何%までにするのかを判断するようにしたい。
特にリスクは数字で把握することを忘れずに!
※1 出所:「Bitcoinは必須の投資対象になり得るか」7つのチャートから見える従来の投資対象との違い / スティーヴン・フェルスター教授 | BTCBOX Blog
※2 リスクの話をわかりやすくするために、標準偏差の2倍に期待リターンを加算するプロセスは省略しています。
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