国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」(22年4月末)、今回から米国株式ETFも掲載開始!
※当ブログは記事中にPRを含む場合があります
個人投資家の期待を集めながらも、「市場価格と基準価額の乖離」の大きさが課題と言われてきた国内ETF。
「市場価格と基準価額の乖離」とは、かんたんにいえば、ETFの中身に対して中身どおりの価格がついているか、それとも割高 or 割安な価格がついてしまっているかを表しています。いちばん良いのは、乖離率±0%状態です。
国際分散投資に活用できる主要な資産クラスの国内ETFについて、2022年4月末までの乖離率を調べました。今回から、米国株式クラスも追加します。
(1)「米国株式」クラスのETF
まずは、今回から掲載開始した「米国株式」クラス(S&P500)のETFです。
1547 日興 上場S&P500米国株 (信託報酬 年0.165%) 乖離率+0.14%
1655 iシェアーズ S&P500 米国株 ETF (信託報酬 年0.0825%) 乖離率+0.12%
2558 MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信 (信託報酬 年0.077%) 乖離率+0.16%
2633 NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジなし) (信託報酬 年0.077%) 乖離率+0.09%
米国株式クラスのウォッチ銘柄の市場価格と基準価額の乖離は、個人的許容範囲±1.0%に収まりました。それどころか±0.1%前後に収まっていて乖離が小さい状況です。
米国株式クラスのウォッチ銘柄で乖離率が特に小さく優秀だったのは、「NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジなし)」(銘柄コード2633)で、乖離率が +0.09% でした。ほぼ乖離なしといってよい水準でしょう。
各銘柄の差があまりない中、異彩を放っているのが「iシェアーズ S&P500 米国株 ETF」(1655)で、2022年2月に -10.33% というETFとしてあるまじき特大級の乖離を見せています(乖離率が大き過ぎてグラフに収まりきりません)。他にも選べるのだから、こういう大チョンボがあった銘柄はあえて選ぶ必要はないと思います。
(2)「先進国株式」クラスのETF
次に、米国や欧州などの先進国(日本除く)に分散投資できる「先進国株式」クラスのETFです。
1680 日興 上場MSCIコクサイ株 (信託報酬 年0.264%) 乖離率-0.16%
1550 MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ) (信託報酬 年0.165%) 乖離率-0.06%
1657 iシェアーズ・コア MSCI 先進国株 (信託報酬 年0.209%) 乖離率+0.18%
2513 NEXT FUNDS 外国株式(為替ヘッジなし) (信託報酬 年0.187%) 乖離率+0.08%
先進国株式クラスのウォッチ銘柄の市場価格と基準価額の乖離は、個人的許容範囲±1.0%に収まりました。それどころか±0.1%前後に収まっていて乖離が小さい状況です。先進国株式クラスのウォッチ銘柄で乖離率が小さく優秀だったのは、「MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)」(銘柄コード1550)で、乖離率が -0.06% でした。ほぼ乖離なしといってよい水準でしょう。
(3)「新興国株式」クラスのETF
次に、中国・ロシア・インドなどの新興国に分散投資できる「新興国株式」クラスのETFです。
1681 日興 上場MSCIエマージング株 (信託報酬 年0.264%) 乖離率-0.46%
1658 iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 (信託報酬 年0.253%) 乖離率+0.19%
2520 NEXT FUNDS 新興国株式(為替ヘッジなし) (信託報酬 年0.209%) 乖離率 -0.16%
新興国株式クラスのウォッチ銘柄の市場価格と基準価額の乖離は、個人的許容範囲±1.0%に収まりました。新興国株式クラスのウォッチ銘柄で乖離率が小さく優秀だったのは、「NEXT FUNDS 新興国株式(為替ヘッジなし)」(銘柄コード2520)で、乖離率が-0.16% でした。
(4)「全世界株式」クラスのETF
次に、日本、先進国、新興国を含む全世界の株式に分散投資できる「全世界株式」クラスのETFです。
1554 日興 上場MSCI世界株 (信託報酬 年0.264%) 乖離率+0.38%
2559 MAXIS 全世界株式 (信託報酬 年0.0858%) 乖離率+0.35%
全世界株式クラスのウォッチ銘柄の市場価格と基準価額の乖離は、個人的許容範囲±1.0%に収まりました。全世界株式クラスのウォッチ銘柄で乖離率が小さく優秀だったのは、「MAXIS 全世界株式」(銘柄コード2559)で、乖離率は +0.35% でした。
(5)「日本株式」クラスのETF
「日本株式」クラスのETF(TOPIX・日経225)は、昔から東証での売買高も多く乖離が極めて小さいので、気にする必要はないと判断して当ブログでは掲載していません。売買の際に気になる場合は、東証のWEBサイトでETFの市場価格とインディカティブNAV(取引時間中のETFの推定価値)を調べることができます(しかも15秒ごとに更新)ので、チェックしてみてください。日本取引所グループは、東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を運営する取引所グループです。
(6)今月のコメント
今回から米国株式クラスの乖離率比較を追加してみましたが、市場価格が基準価額とかなり高品質な連動をしているのですね(一部銘柄の以前の大チョンボを除き)。先進国株式、新興国株式は、全世界株式とも乖離状態はまあまあ小さく、基準価額と概ね連動をしていました。国内ETFは、「iDeCo」や「つみたてNISA」に対応していて使い勝手の良いインデックスファンドと比較されます。すでに個別株投資(個々の企業の株式への投資)をやっているかたや、分配金を再投資するのではなく「使っていきたい」というかたが国際分散投資をしようとする場合は、インデックスファンドよりも国内ETFの方がなじみやすいでしょう。
なぜなら、国内ETFは、注文方法(成行・指値ほか)や税務処理などが個別株とまったく同じだからです。個別株から出てくる配当と同様に、国内ETFから出てくる分配金は現金で受け取れる。慣れ親しんだ感じです。
また、海外ETFと比べても、分配金に海外と日本の両方で二重課税されてしまう分を取り戻すのに確定申告(外国税額控除という作業)が必要なところ、国内ETFには二重課税調整制度に対応した銘柄があるので、それを選べば確定申告不要で楽ちんです。
ニーズはあるはずなので、国内ETFの市場価格は、買う時も売る時もフェアな価格であってほしい。投資家がいつでも安心して国内ETFを売買できるように、関係各所にはがんばってほしいです。
資産運用のコアになる国際分散投資に活用できる主要な国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」について、引き続き、毎月ウォッチしていきたいと思います。
<お得情報>
SBI証券、楽天証券は一部対象の国内ETFが「売買手数料無料」なので国内ETF投資におすすめです。何百万円、何千万円、何億円売買しても手数料無料なのは将来にわたり大きい。
<ご参考>
当ブログによく質問が寄せられる「なぜ、市場価格と基準価額が乖離するのか?」については、下記の東証WEBサイトに端的な説明がありますのでご参照ください。
日本取引所グループは、東京証券取引所及び大阪取引所などを傘下に持つアジアを代表する取引所グループです。
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