個人マネーを吸収しているのはESG投信ではなく金融機関では?
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日本経済新聞によると、ESG投信が個人マネーを吸収しているそうです。
ESG(環境・社会・企業統治)関連の投資信託の設定ペースが加速している。2021年は足元で15本と既に過去最高だった昨年と並んだ。運用残高は19年末から6倍に膨らみ、環境意識が高まる個人投資家マネーの受け皿になっている。一方、ESG投信は実際には通常の投信と変わらない「見せかけ」との批判の声も高まっている。運用各社はマーケティングと収益の双方で期待を寄せる一方、一段と丁寧な顧客への説明が求められ
しかし一方で……
信託報酬が年率1.44%というのは小さく見えるかもしれませんが、たとえばこの投信を100万円分買って10年間長期保有すると、単純計算で14万4000円を手数料として抜き取られるというレベルの高コスト投信だと私には見えます。金融庁によると、ESG関連ファンドの信託報酬の平均は1.44%と、通常の銘柄選定するアクティブファンド(1.23%)に比べて高い。株価指数に連動するパッシブファンドの人気が高まるなか、運用各社は信託報酬の引き下げ競争にさらされている。収益減に苦しむ運用会社にとって比較的高い報酬を設定できるESG投信は「渡りに船」だった。
(それでも膨らむESG投信、設定前年超え 個人マネー吸収: 日本経済新聞より)
これを見ると、ESG投信が個人投資家マネーの受け皿となっているというのは一面的な見方で、金融機関側の収益アップ目的のための商品テーマがたまたまESGだという面が多々あると私は思います。
冒頭に、「ESG投信が個人マネーを吸収している」と書きましたが、個人マネーを吸収しているのは、じつはESG投信ではなく、投信のリターンを高めることよりもまず高い手数料を取ることに熱心な金融機関ではないかという疑念を抱いています。ESG投信は投資家だけが負うリスクと支払うコストに見合うリターンをあげているのか、甚だ疑問です。
私は現在、ESG投信には投資していません。ESG投信への投資の検討は、ESG投信が市場平均と同じリスクなのにハイリターン、あるいは市場平均と同じリターンなのにローリスクであるという十分なエビデンスが確認できてからでいいかなと思います。
10年くらい前にSRI(社会的責任投資)が流行した時から、企業の環境・社会貢献等の取り組みを応援したいなら、該当企業の株式への投資という間接的な形ではなく、該当企業の商品・サービスを利用者として(多少価格が高くても)選んで直接買うことの方が本筋なんじゃないかと思っています。
金融機関の収益アップばかりがチラつく「名ばかりESG」ファンドには投資したくありません。
P.S
本ブログ記事は良いESG投信が存在しないと言っているわけではなく、エビデンスを確認してから投資の検討をしたいという趣旨です。予めご了承ください。
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