「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」の運営委員長交代に寄せて
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「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」の運営委員長が renny さんからイーノ・ジュンイチさんに交代するという発表がありました。
ボランティアで長年運営委員長を務められた renny さんに感謝の意を表したいと思います。本業のお仕事を持ちつつの毎年のアワード運営は大変だったと思いますし、いろいろな思いを持ってこのアワードの運営をされてきたのだと思います。本当にお疲れさまでした。
インデックスファンド、アクティブファンドという投資信託の二大陣営について、どちらが良い、悪いと神学論争のような議論が数十年繰り返されて、かつ一向に終わらないところを見ると、どちらか一方が無くなり、どちらかだけになるということは今後も起こり得ないと考えます。
お金や投資は手段であり、目的ではありません。自分が良いと考える投資商品を活用して、自分の人生の糧にしていけばよいのではないかと私は思っています。ただ、その自分が良いと考える商品を投票という形で意見表明できる場が、金融のプロだけでなく、私たち個人投資家にもひとつくらいあってほしいので、このアワードの意義は大きいと考えています。
さて、私が今回の運営委員長交代において、個人的に感心したことがあります。
次の運営委員長がすみやかに決まり、アワードの運営が途切れることなくスムーズに継続される運びとなっていることです。
これは簡単なことに見えるかもしれませんが、ボランティア運営のイベントにおいては、実は大変なことだと思います。
というのも、私もボランティアで別の投資家イベントである「インデックス投資ナイト」の実行委員を毎年やっていますが、委員長交代には苦い思い出があります。
ご存知のかたも少なくなってきているかもしれませんが、インデックス投資ナイトは数年前に、当時の実行委員長の退任により、休止を発表したことがありました。
当時の実行委員長は当イベントだけでなく様々なイベントを手がけており、その知識と経験に、実行委員の皆が一目置き、同時に頼っている状態でした。
実行委員は全員ボランティアなので、皆その活動を強制されていたわけではありません。もちろん、やめるのも自由です。
しかし、今思えば、当時のインデックス投資ナイト実行委員会は、その運営を実行委員長に頼るところがあまりにも大きく、会場の押さえ方、企画の段取り、ゲストへの出演依頼、当日の会場運営、お金の管理など、イベント全体を知っている実行委員が委員長以外にいませんでした。
会社でいえば、仕事のノウハウが特定の上司に集中しており、まわりの人はその「暗黙知」を頼って質問し、許可を得ながらでないと仕事を進めることができない状態になっていていました。
その状態で、委員長が突然やめるという話になれば、当然、他の実行委員はうろたえます。イベント運営のノウハウはやめる委員長の頭の中にしかなく、誰かが引き継ごうにも、資料も何もないのですから。
結局、私を含め、残りの実行委員全員が運営ノウハウがないことや、各自が持つ本業の都合などから、次の実行委員長を誰も引き受けることができず、無念の休止発表という形になってしまいました。
その後、お客さんや元出演ゲストの方々からのたくさんの「また開催してほしい」「社会的意義があるので復活を」という熱烈な声に押される形で、半年後にイベントを復活させることになります。
その時は、「ボランティア運営でも無理なく継続できる体制づくり」からはじめる必要がありました。
私が実行委員長として立候補してインデックス投資ナイトを復活させる際に、実行委員の負担を軽減し、イベントを継続できるように、いくつかの工夫をしました。すこし昔話をば。
(1) 実行委員長は持ち回り制へ
ひとりの人間に知識と経験を集中させてしまうと、その人がいなくなった時にその後の対応に困ることを、痛いほど思い知りました。
実行委員長は心身ともに大変なのですが、これを持ち回り制とすることで、知識と経験を複数名に分散し、イベント運営の柔軟性と、なにより継続性を強化しました。
(2) 実行委員会は「Google ハングアウト」(ビデオ会議)で実施
当時、実行委員会はレンタル会議室等で打ち合わせをしていましたが、各委員は当然のことながら住所や勤務地がバラバラなので、会場に移動するのも時間がかかる、お金もかかる、ついでにその後飲みに行ったりするので、結局数時間ごっそり時間が取られてしまっていました。
Google ハングアウト(ビデオ会議)なら、移動することなく家のPCの前で実行委員会に参加できます。なんなら、家でなく外出先や出張先等でもスマートフォンで問題なく参加できます。飲み会になだれ込むこともありません。
直近のインデックス投資ナイト2018では、すべての実行委員会をGoogle ハングアウトで行ない、実行委員全員が顔を合わせたのは、イベント当日のみでした(もちろん、もともと知り合い同士だからそれで済んだという面もあります)。
(3) すべての役割に正副を設定&メールにはccに全実行委員を入れる
「1人しか知らない情報」を持ってしまうと、問題が起きた時に、その人がいないとどうしようもなくなってしまいます。
そこで、すべての役割に正・副を設定して、1人で情報や問題を抱え込まないように、またお互いに抱え込ませないようにしました。たとえば、第1部ブロガー座談会企画の責任者は(正)Aさん、(副)Bさん、といった具合です。
また、メールを送信する時(たとえば、会場や出演者とのやりとりなど)は、ccに実行委員全員を入れるルールを作りました。
これにより、担当外の進捗も全員がなんとなく知っている状況を作ることができ、「もし私がいま入院したりしたら、イベントが開催できなくなるかも・・・」といったたぐいの実行委員特有のストレスからはある程度開放されました。
(4) イベントノウハウを残していく情報共有フォルダの運用
それまで毎年イベントを開催していましたが、そのノウハウはいわば「暗黙知」になっており、翌年再始動する際には、その役割になった実行委員が、また一から考えなければいけないような状況でした。
たとえば、スケジュール、打ち合わせ内容、企画案、収支計画、出演者依頼文などなど。
そこで、情報共有フォルダを作り、各自が作ったドキュメントはそこに放り込み、実行委員全員でノウハウを共有するとともに、来年、再来年の実行委員会が、過去のイベントノウハウをテンプレート的に活用できるようにしました。
(5) できるだけ外部リソース(イベント会場スタッフ)を活用
イベント運営は、大事なプログラムの企画以外にも、待機列の整列からチケットのもぎり、会場内の案内、照明、音響、映像、控室の飲み物の手配など非常に細々とした雑務もあります。
そこで、実行委員会がプログラム企画に注力できるように、会場まわりの雑務はできるだけプロであるイベント会場スタッフを活用するようにしました。
以上、見返してみれば、会社などの組織ではごく当たり前のことです。ボランティアによる手作り投資イベントの運営にも、それを当てはめてみたというだけのことです。しかし、それ以来、毎年イベントを継続できています。いまでは、全国で個人投資家によるイベントが開催されていますので、何かのご参考になれば。
と、偉そうに語っていますが、今年の「インデックス投資ナイト2019」は yb 実行委員長のもと、開催されます(詳しくはこちら)。現在、実行委員全員で実行委員長を支えつつ、企画内容を鋭意検討中です。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」もボランティアで運営されていると聞いていますが、今回のように運営委員長が交代しても、アワード自体はスムーズに継続できているところを見ると、運営委員会の方々が工夫をこらしているのだと推察されます。
renny さんをはじめとした運営委員の方々の手腕に拍手を贈りたいと思います。ぜひ、これからもアワードを継続していってほしいと心から願っています。
ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」とわたくし水瀬ケンイチは、引き続き「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」を応援します。
rennyさん、長年にわたる運営委員長お疲れさまでした。イーノ・ジュンイチさん、新運営委員長がんばってください。ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」と水瀬ケンイチは、引き続き「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」を応援します。 #FOY2018 https://t.co/YMKGBb2Jrk
— 水瀬ケンイチ (@minasek) 2019年2月16日
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