前クールの10月期ドラマは、三谷幸喜、野木亜紀子、岡田惠和ら大物脚本家を続々召還したわりには、蓋を開けてみればいずれも微妙な出来で、むしろそれ以外に良作が多いというある種の逆転現象が起こっていた。そういう意味では、とても興味深いシーズンであったとも言える。
そしてそこで弾を使い切ったということなのか、続く今期はこうして一覧にしてみると、わりと地味めなラインナップであるように見える。しかしそういうほうが良いこともあるというのはまさに直近で証明されているので、ここは逆に探し甲斐があると捉えるべきかもしれない。予想というのは外れるからこそ面白い。
【月曜日】
◆『ヤンドク!』(フジテレビ/月曜21時/橋本環奈主演/1月12日スタート)
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ついに医療界にまで元ヤンの風が――キャラクターに最大級の振れ幅を持たせる「元ヤンキー」からの「脳神経外科医」設定。
その時点で充分にフィクション度合いの強い漫画的な設定と言えるが、そのうえで演技が終始オーバーリアクション気味で漫画的な橋本環奈が主演となれば、問題はそこにドラマならではの確かなリアリティを感じられるかどうか。
しかし公式HPを見る限り、ロゴやイラストをはじめとしてむしろ漫画的な雰囲気を強く押しているように見える。一話目でこのノリについていけるのかどうか、判断を迫られることになりそう。
◆『夫に間違いありません』(関西テレビ・フジテレビ/月曜22時/松下奈緒主演/1月5日スタート)
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今期は本作をはじめ、とにかくヒューマンサスペンス系が濫立。これも間違いなく「考察」ブームの影響なのだろうが、そうなると「いかに視聴者をミスリードするか」にばかり作り手側の意識が集中してしまい、肝心の人間ドラマの部分が単なる道具立てになってしまう危険性もある。
桜井ユキと宮沢氷魚は去年『しあわせは食べて寝て待て』でも共演しており、この二人がいると作品のクオリティが一段階上がる印象。
あらすじによれば出だしにインパクトがありそうなので、その後の展開で緊張感を持続させられるかどうかが鍵を握るだろう。そこは公式HPに《ジェットコースターのように展開する、ヒューマンサスペンス》とあるので、二転三転する展開力に期待したい。
――と、ここまで書いたところでもう一話目の放送があったので観た。あらすじほど冒頭のインパクトはなく、期待していたほどの危機感はなかった。生き死にの話ではあるものの、夫の側の浮いた話がしばらくメインになりそうでやや展開が緩いような。
◆『キンパとおにぎり~恋するふたりは似ていてちがう~』(テレビ東京/月曜23時6分/赤楚衛二主演/1月12日スタート)
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タイトルが示しているとおり、脚本も演者も日韓混合編成で贈る純愛ストーリー。そのうえで食べ物が絡んでくるあたりは、いかにもテレ東テイスト。
王道ラブストーリーの中に、文字どおり異なる文化圏における「似ていてちがう」部分によって明確な差を生み出せるかどうか。
【火曜日】
◆『再会~Silent Truth~』(テレビ朝日/火曜21時/竹内涼真主演/1月13日スタート)
www.tv-asahi.co.jp
「刑事と犯人もしくは容疑者との恋」というパターンは近年多い気がするうえに、タイムカプセルが絡んでくるというのも、前クールの『良いこと悪いこと』に続いてわりとよく観る展開ではある。
とはいえ、全体に湊かなえ系のTBS金曜ドラマ的な雰囲気を漂わせており、役者陣も安定感抜群の布陣。狙ってもなかなか到達できない名作『最愛』レベルにまで迫ることができるか?
◆『東京P.D. 警視庁広報2係』(フジテレビ/火曜21時/福士蒼汰主演/1月13日スタート)
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刑事モノでありながら舞台を「広報課」に絞ってきたのは、あえて隙間を狙ったやや地味な設定であるようにも思われる。
だがどの視点から見ても起こっている事件の骨格自体は変わらないはずなので、様々な角度からひとつの事件を捉えたいという試みなのだろう。
脚本にわざわざ「ライターズルーム方式」と銘打っているのが興味深く、ひとつの作品に複数の脚本家が携わる状況はさほど珍しくはないが、ローテーションではなく合議制に近いということなのか。海外作品ではよく聞く話であるし、たとえば日本の漫画などでも編集部によってはそういうやりかたを採用しているところもあるようだが、その効果がどこらへんに出てくるものなのかは興味深い。
一般に集団で脚本を手がけた場合、全体の平均クオリティの向上と安定が望めるが、一方で合議制によって個人の尖った発想や飛躍したアイデアが削られる傾向にあるとも感じる。ゆえに議論の際に遠慮と忖度をしがちな日本人には意外と難しいと感じる部分もあるが、この形式が日本でも有機的に機能するものなのかどうかを確認したい。
◆『未来のムスコ』(TBS/火曜22時/志田未来主演/1月13日スタート)
www.tbs.co.jp
「未来から来た息子と出会う」という今さらなタイムスリップ設定には、さすがに「もうええでしょう」(微妙に古い)と言いたくなる。
枠が強いので一定のクオリティは出してくるはずだが、設定のベタさを乗り越えるよほどの魅力(キャラクターのチャームや台詞の精度など)がほかにないと、一話目で脱落してしまいそうな予感。
◆『テミスの不確かな法廷』(NHK総合/火曜22時/松山ケンイチ主演/1月6日スタート)
www.nhk.jp
ありがちな法廷ドラマかと思いきや、その奥にASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)という要素を持った原作を選んでくるのは、NHKならではの懐の深さ。
公式HPによれば、《やがて、安堂の特性からくる“こだわり”が、誰も気づかなかった事件の矛盾をあぶり出す。
しかし同時に、彼は自身の衝動とも格闘しながら公判に挑まなければならない》と。
そのような特性を持つ主人公を、松山ケンイチがどのように演じるのかは気になるところ。
◆『略奪奪婚』(テレビ東京/火曜24時30分/内田理央主演/1月6日スタート)
www.tv-tokyo.co.jp
すっかりテレ東深夜のお家芸となっている恋愛復讐劇。
もはや定番化したジャンルではあるが、今回は《登場人物全員ヒール》とのことで、さらに容赦ない展開が予想される。一話目のテンションについていけるかが勝負(誰との?)か。
◆『マトリと狂犬』(MBS・TBS/火曜25時28分(TBS)/西畑大吾主演/1月20日スタート)
www.mbs.jp
いかにも青年漫画的な裏社会絡みの設定だが、主演ではなく脇に向井理、監督に品川ヒロシといったあたりはやはり気になる要素。
芸人であり元コウテイの九条ジョーの、役者としての存在感も確認しておきたいところ。
【水曜日】
◆『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ/水曜22時/杉咲花主演/1月14日スタート)
www.ntv.co.jp
公式HPに掲げられている《考えすぎてしまう人のためのラブストーリー》という言葉が、しみじみと強い。
そのうえ主演が杉咲花で、さらに岡山天音や細田佳央太といった「この人たちが出ていれば間違いない」と言える演技派が脇を固めているとなれば、もはや繊細な物語が紡がれるのは間違いないだろう。
いまどき珍しく特にこれといった目立つ設定がつけ加えられていないのも、むしろ主軸となるキャラクターとストーリーに対する確固たる信頼を感じさせる。
ラブストーリーは気持ちの揺れ動きを繊細に描けるのならば、設定がプレーンであればあるほど強い。逆にそれができなければ、ありがちで簡単に埋もれてしまうというリスクもある。脚本の力が試される作品になるだろう。
◆『ラムネモンキー』(フジテレビ/水曜22時/反町隆史、大森南朋、津田健次郎主演/1月14日スタート)
www.fujitv.co.jp
近ごろ妙に中年の友情復活系というか、「青春を取り戻せ」的な作品が増えてきているような気がする(やはり前クールの「良いこと悪いこと」が比較対象になってくる)が、これは夢破れた時代の要請なのか。《1988青春回収ヒューマンコメディ》と銘打った本作も、明らかにその流れの中にあるように見える。
脚本は『リーガルハイ』『コンフィデンスマンJP』の古沢良太。そうなれば会話劇の充実は間違いのないところだが、果たして思春期と現代をどう絡めてくるのか。曖昧な過去の「記憶」を軸に置くことで考察を盛り上げたいとの狙いも見えるが、現在を過去で答えあわせしていく構造に嵌まり込みすぎると興醒めする危険性も。
むしろ過去よりも現在をどう魅力的に描くかが鍵を握るかもしれない。
◆『令和に官能小説作ってます』(テレビ大阪/水曜24時/徳井義実(チュートリアル)、桃月なしこ主演/1月7日スタート)
www.tv-osaka.co.jp
作っているものはほとんど真逆と言えるかもしれないが、「言葉への強いこだわり」という意味では辞書編集部を描いた『舟を編む』を思わせる設定。やたらと「言語化」を求められる昨今だからこそ、生きてくるタイミングではある。
主役にチュートリアル徳井を持ってくるあたりも、妙にドンピシャすぎて面白い。あとは単なるコメディに仕上げるか、その先にエロを超えた何かが垣間見えるところまで行けるか。
◆『こちら予備自衛英雄補?!』(日本テレビ/水曜24時24分/菊池風磨主演/1月7日スタート)
www.ctv.co.jp
なんだか妙にマーベルっぽい設定であまりリアリティがなさそうだな、と思ってスルーしかけたが、《原作・脚本・監督/加藤浩次》の文字に目を疑った。今期は品川作もあり、やはりバカリズムが芸人主導ドラマの風穴を開けたということなのか。
とりあえず題名の読みにくさ言いにくさでだいぶ損している感もあるが、あの加藤浩次がどんなドラマを作るのかはやはり気になる。
【木曜日】
◆『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』(テレビ朝日/木曜21時/松嶋菜々子主演/1月8日スタート)
www.tv-asahi.co.jp
刑事ドラマや医療ドラマといった王道路線に活路を見出してきたこの枠に、今回は「国税調査官」を持ってきた。
そこへ『ドクターX』の米倉涼子、『緊急取調室』の天海祐希と肩を並べる主役としての松嶋菜々子。
そうなると企画書的にはほぼ完璧な要素を揃えているように見える。あとは「徴税」による勧善懲悪によって、視聴者に刑事ドラマ並みのカタルシスをもたらすことができるかどうか。
◆『プロフェッショナル保険調査員・天音蓮』(フジテレビ/木曜22時/玉木宏主演/1月8日スタート)
プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮 - フジテレビ
どこの局もニッチな設定探しの旅が続いている中で、こちらは保険金詐欺を追及する「保険調査員」。
やること自体は探偵ものに近いように思われるが、個別の事件内容でどれくらい新鮮味を出すことができるのか。
そして渡部篤郎や小手伸也あたりのくせ者を、いかに配置してチームワークを見せてくれるのか。
◆『身代金は誘拐です』(読売テレビ・日本テレビ/木曜23時59分/勝地涼、瀧本美織主演/1月8日スタート)
www.ytv.co.jp
近ごろ現実のニュースでは見かけないにもかかわらず、なぜかドラマ界では増えてきている誘拐もの。
犯人の要求が身代金ではなく「別の子供の誘拐」であるという、やや間接的で行間のある設定が考察を誘う形になっている。とはいえこれだけだとさほど複雑な話にはならないようにも思えるが、《ノンストップ考察ミステリー》と銘打っているからには、そのスピーディーな展開力が試される。
◆『人は見た目じゃないと思ってた。』(テレビ東京/木曜24時30分/菅生新樹主演/1月8日スタート)
www.tv-tokyo.co.jp
見た目の良さが当たり前であるファッション誌設定の中に「ルッキズム」が絡んでいるのがいまどきで興味深いが、それにしても深夜ドラマで予算が限られているとはいえ、この公式HPの貧相さはどうにかならないものか……。
そしてここにも元コウテイの九条ジョーがキャスティングされている。いよいよ俳優業に本腰を入れはじめたということか。
【金曜日】
◆『元科捜研の主婦』(テレビ東京/金曜21時/松本まりか主演/1月16日スタート)
www.tv-tokyo.co.jp
「科捜研」という言葉ほど、特定の俳優と結びつけて認識されている言葉もないように思う。
本作はあえてそこに挑むということなのか、あるいはこうやって科捜研ドラマを新たに積み重ねていくうちに、イメージが希釈されて設定が普遍化されていくという算段なのか。
まあ刑事ドラマといえば誰、というイメージはもはやないのだから、科捜研設定も数が増えていけば誰のものでもなくなってはいくのだろうが。
ちなみに主人公は正確には科捜研職員ではなく、元科捜研ではあるが現在は「専業主婦」であるという微妙なひねりが利いている設定。といってもやることは科捜研と変わらないのだろうが、主婦としての側面にも重きを置いたホームドラマになっている模様。
◆『DREAM STAGE』(TBS/金曜22時/中村倫也主演/1月16日スタート)
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近ごろ深夜ドラマで増加傾向にあったアイドルグループ育成ドラマ。
そういえばかつて同じくTBSで、本田翼がボーイズグループの寮母を務める『君の花になる』という作品もあったが、本作はより本格的にその育成過程と向きあう内容らしく、もはや「スポ根」を謳っている。
いわゆるオーディション番組を経てアイドルが誕生する、という現実における昨今の成功パターンを受けての設定であると思われるが、そうなるとフィクションに勝ち目はあるのだろうか、という疑問がどうしても拭えない。一方でドキュメンタリーの側には、「結果としてリアルなスターが誕生する」という圧倒的現実があるだけに。
◆『探偵さん、リュック開いてますよ』(テレビ朝日/金曜23時15分/松田龍平主演/1月9日スタート)
www.tv-asahi.co.jp
まず一行でキャラクターを伝える題名が秀逸。作品の方向性も自ずとイメージされてくる言葉の喚起力。
本作は企画段階から主演の松田龍平が関わっているとのことで、舞台が田舎の温泉街であるとか、主人公が探偵兼発明家であるとか、聴くだけでワクワクする要素が並んでいる。
それこそ彼の父親である松田優作の『探偵物語』における工藤探偵事務所がそうであったように、かつてのドラマにおける探偵事務所というのはつい訪ねたくなるような妙に魅力的な場所であった。本作ではそこに探偵本人が手がけた手作りの発明品が並んでいると考えるだけで、もうストーリーが動き出しそうな気配がある。
考察至上主義が進んでいくドラマ界にあって、謎解きそのものではなく独自の世界観で勝負してくるそのスタンスが頼もしい。世界観がゆるすぎて、探偵ものとしての軸がなさすぎる可能性もあるにはあるが、個人的には期待が大きい。
【土曜日】
◆『パンダより恋が苦手な私たち』(日本テレビ/土曜21時/上白石萌歌、生田斗真主演/1月10日スタート)
www.ntv.co.jp
メインの登場人物は雑誌編集者と動物学者という一見交わらなさそうな二人だが、名作『俺の話は長い』で発揮された生田斗真の雄弁な屁理屈キャラに「動物学者」という肩書きがエビデンスを与える形になると考えると、面白くなりそうな予感はある。
動物の求愛行動をヒントに人間の問題を解決する動物学者の話にどの程度の説得力と独自性があるのか、その台詞の精度が作品の質を決定する肝になってくるか。
◆『ぜんぶ、あなたのためだから』(テレビ朝日/土曜23時/藤井流星主演/1月10日スタート)
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こちらもまた頻出科目のラブサスペンスであるうえに、公式HPにある《登場人物全員、容疑者》というキラーフレーズが、テレ東『略奪奪婚』の《登場人物全員ヒール》とほとんどかぶっているという、どうにも既視感強めなレッドオーシャン設定。
やはり考察前提で観ることになるのだろうが、ここまで来ると数多いラブサスペンス勢の中で、どれが視聴者の脳を最も使わせることができるのかという、脳みその領域争奪戦になってくる。
◆『横浜ネイバーズ Season1』(東海テレビ・フジテレビ/土曜23時40分/大西流星(なにわ男子)、原嘉孝(timelesz)主演/1月10日スタート)
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この東海テレビ土ドラ枠は、突発的に『おいハンサム!!』や『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』といった独自路線の傑作を生み出すことがあるだけに侮れないのだが、今期はWOWOWとの共同制作というのが足枷になっているのか、かなり保守的な探偵/刑事ものであるように見える。
この枠はWOWOWが絡まないほうが面白い。
【日曜日】
◆『リブート』(TBS/日曜21時/鈴木亮平主演/1月18日スタート)
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今期は日曜劇場までサスペンス。とはいえ『マイファミリー』や『危険なビーナス』、そして怪作『僕のヤバイ妻』を手がけてきた黒岩勉脚本となれば、そのクオリティに間違いはないだろう。おそらくはその他のサスペンス系ドラマが安っぽく見えてしまうはず。
主題歌にミスチルを引っ張ってくるあたりも、まさに枠の強さを証明する横綱相撲といった様相。
◆『50分間の恋人』(ABCテレビ・テレビ朝日/日曜22時15分/伊野尾慧、松本穂香主演/1月18日スタート)
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当初は良質なドラマが続いていたこのABC「日10」枠も、徐々に安っぽくなってきているような。
公式HPを見る限りありがちなラブコメといった印象で、特に見どころが見当たらない。強いて言えば昼休みの「50分間だけの関係」というところがアピールポイントになるだろうが、その距離感を繊細に描き切って自然な恋愛へと進展させるのはなかなか難しいように思われる。
◆『パンチドランク・ウーマン-脱獄まであと××日-』(日本テレビ/日曜22時30分/篠原涼子主演/1月11日スタート)
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女刑務官が道を踏みはずしていくという、なんともハードコアな設定。同枠の前クール作『ぼくたちん家』のゆるさからの振れ幅が半端ない。
そして本作もまたラブサスペンスであるようだ。今期は本当に愛と殺人がてんこ盛りである。
◆『嘘が嘘で嘘は嘘だ』(フジテレビ/日曜23時15分/菊地凛子主演/1月11日スタート)
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『silent』で一世を風靡した生方美久脚本。毎度繊細なテーマを持ってくる彼女が、今回は「嘘」をその中心に置いてきたのがまず面白い。
狭いようで広い、浅いようで深いその「嘘」というテーマに、いったいどのような台詞と物語で迫っていくのか。
FODで先行公開された一話三十分×全四話の短い作品だが、題名とテーマを把握した時点ですでに興味を惹かれるものがある。
【今季の個人的注目作】
◎『冬のなんかさ、春のなんかね』
余計な味つけのないプレーンなラブコメ設定に〈考えすぎてしまう人のためのラブストーリー〉という繊細なテーマ。そして充実の役者陣。
○『探偵さん、リュック開いてますよ』
主人公のキャラクターを生かす遊び心あふれる世界観。
△『嘘が嘘で嘘は嘘だ』
短い作品だが、生方美久脚本ゆえにその台詞の濃密さは約束されているはず。

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