帰国子女中学受験の2つ目の山となる広尾学園の入学試験。
三田国際科学学園同様、本命の子もいれば第2、第3志望で受けるなど、色々なタイプの子が集まったと思います。
2025年度の入試データを振り返ってみたいと思います。
12月入試
応募者数 198名
受験者数 187名
合格者数 55名
実質倍率 3.4倍
試験会場にいて、自分の席の前後3人に1人が受かるくらいの確率です。決して簡単ではありません。
ここの学校の特徴は、TOEFL iBT 90点以上だと英語試験が免除される点。2024年度迄は試験免除でなかった子もそこそこ合格していたけれど、2025年度は帰国生向けの大手塾では試験免除した子しか受からなかったという結果で、塾側としては「とうとうここまで来たか」という表現をしていたのが印象的でした。
広尾学園AGに合格するにはTOEFLのスコアをまず保持することです、とKAも含めてどこの塾も必ず言い、「試験免除をできなければほぼ合格できません」とまで言い切ります。まさに、「ここまできたか」という表現がピッタリの試験結果に感じました。
KAの合格者の中にはTOEFL優遇制度保持者でなくても合格者はいたそうですが、それも一握り。広尾AG合格には「まずはTOEFL免除をすることです」と必ず言い切ります。免除できないとほぼ無理です、というニュアンスはどこに聞いても同じことを言う、なんと厳しい世界。
ただ、ここで勘違いをしていけないのは「英語試験免除」=「広尾学園AG合格」では決してないということ。
事実、2025年度の免除者の数は推定85人くらいと言われていて(あくまでも推定です)、合格者は55人なので試験免除した子でも1/3近くは不合格になっていた計算になります。決して楽観視することはできません。
例えば、広尾小石川AGで特待合格したけれど広尾AGでは不合格、渋渋合格したけれど広尾AGは不合格、渋幕合格したけれど広尾AGは不合格、試験免除で英検1級保持しているけれど不合格、KAのKAATテストGuide%は余裕で超えていたけれど不合格、というケースを周りからよく聞いたものです。
2025年度が非常にレベルの高い戦いだったということも言えますが、英語だけの勝負ではないことは明白で、決して侮れない試験です。
英語試験免除の場合、算数国語は7割以上の正答率が妥当と言われていましたが、ここまでくると8割以上がギリギリラインなんじゃないでしょうか。
広尾AG合格者の中には聖光、洗足B、渋渋、SFCを受ける予定の子がいるので、そういう子は大抵算数国語で高い点数を取り、逆に合格を総なめしていくので広尾AGが本命の子は確かにハイスコアを目指すのが必死となってきます。
一方で、この学校は帰国子女入試を導入している他の学校同様、試験結果の「合格者最高点」「合格者最低点」なるものを開示していません。これが意味するところは、必ずしも試験のスコアが全てではないと読み取れます。
事実、塾が開示するデータでは英語には確実に足切りがあるけれど、算数と国語の偏差値に必ずしも相関性はないことが示されていると聞きました。正に、点数だけが全てではないことを物語っています。ここはやはり、三田国際科学学園同様、海外大学を目指す学校の特徴を感じます。
とは言っても、各テストでハイスコアを目指すに越したことはありません。そして面接もしっかりと準備をしておくのがベストです。試験免除をしている場合こそ、自分というものを伝えるのが面接しかないのでぬかりない準備は必須です。
面接の重要性は国際系の学校に見られる特徴で、ボーダーギリギリの子はごまんといるはずです。そこでいかに学校に自分という存在をアピールし、3人の中の1人に選ばれるかを考えて伝えていくべきでしょう。
2025年度に合格した子の入学者数を見てみると46人程でした。学校が募集をかけている人数の50よりも下回ったので絞りすぎた感は否めません。個人的な意見ですが今年は少し多めに合格者を出すのではないかな、と思っています。