この記事はTHE W2024のネタバレのみで構成されています。ネタバレされたくない人は避けろ!
- まえがき
実はもう4回目となりました、THE W2024の勝ち残りノックアウト方式の考察記事です。何と、想像を絶するルーズさにより丸々1年サボっていたのですが、1年前の自分が感想は書いていたため、パズル部分さえ加筆すれば世に出せる状態になっていました。ということで、今更ながら結果を考察させていただきます。なお、今年の分はこちらです。
勝ち残りノックアウト方式とは、THE Wが取っている審査方式のこと。1人目がネタ披露した直後に2人目がネタ披露、その後に1人目と2人目が戦い、勝った方が3人目と戦い………の繰り返しで戦うスタイルである。点数が出ないということもあり、各審査員が誰を1位としているかが不明瞭であり、過去には優勝者が実際の一位と乖離していることが分かったこともあるなど、欠陥の多いシステムである割にはもう4回も採用している。するなよ。ということで今回もどの審査員が誰を優勝としているかを考察していく。
- Aブロック
とにかくよく喋る女性を演じた「やました」の一人コントから始まった大会。THE Wって一決勝に一本くらい変なオチのネタがぶち込まれるイメージがあるのですが、それがまさかトップバッターとは。いや、それで言うと世にも奇妙な物語のような、もじゃも変なオチだったな……そんな変なオチに始まり、変なオチに終わったAブロック。ぼる塾の、田辺さんに頼りすぎず、でも終盤はグルテンフリーの力技で押し切る丁寧なコントもよかったが、にぼしいわしが素晴らしかった。「標準語でお惣菜英語でデリ」と早口で補足してでも「シャネルのおばんざい」と言いたいのが伝わってくる設定からめちゃくちゃ好きだったが、「ほうれん草がシャネルのロゴだった」などの強い大喜利のみならず、中盤で漫才コントにシフトする構成面も素晴らしい。
そんな、Aブロックの結果がこちら。

森田、哲夫、田中の3名以外で重複はないということで、5回ほど論理パズルを解きます。腕が鳴るぜ!
ということで、まずルール説明しつつ、森田、哲夫、田中から考察しよう。

まず、1回目のノックアウトから、ぼる塾<やました、2回目のノックアウトから、やました<にぼしいわし という不等式が得られるので、「ぼる塾<やました<にぼしいわし」まではわかる。

しかし、3回目のノックアウトから得られる、もじゃ<にぼしいわしという不等式からわかる事実は1位がにぼしいわしだったということだけであり、もじゃがどれほど低いかは不明である。もちろん、3人の審査結果が重複したとはいうが、この状態では3人の中でのもじゃの立ち位置が同じである保証もない。
以降こんな感じで進む、次は野田審査員。

やました<ぼる塾、と、もじゃ<にぼしいわし 、という2つの不等式が得られるのだが、この2つを繋げる手がかりがない。つまり、「やました<ぼる塾<もじゃ<にぼしいわし 」なのか「もじゃ<にぼしいわし <やました<ぼる塾」なのかわからない。もっと言えば「もじゃ<やました<にぼしいわし<ぼる塾」などのように2つの不等式が入り乱れているパターンも考えられる。悪いのはシステムであって審査員ではないのだが、この徒労っぷりを味わうの二年ぶりだな…。一位も最下位も確定しないぞ。

一方、全てのノックアウトの結果をつなげるだけで順位が確定する審査をしてくださったのがTHE W優勝者という肩書きを持つ江里子審査員。非常にわかりやすいのがいいですね。しかも非常にわかりやすく、もじゃが一位確定という結果が出るのが本当にいいですね。

続いて、川島審査員。そういえば、やましたを高く評価してたな、と思ったのですが、パズルを組むともう案の定も案の定でした。THE W2024のAブロックの審査、実は大荒れなのでは?一年越しに言われても困ると思いますが。
最後は視聴者。もじゃが視聴者の思考をショートさせたため、最下位だけが確定しました。最下位だけが確定するのも勝ち抜きノックアウト方式の名物ですよね
- Bブロック
「ねえ今鉛筆って言った?」、「どうしてまだ捕まってないの?」など聞き覚えあるセリフは多いが、とはいえ「鉛筆を飼ってる」という設定と展開しかたには将来性を感じざるを得ないレモンコマドリに対するは、元となったモデルもシステムも分かりやすいコントをぶつけてきた「おかずクラブ」、最終盤で「噛んだわね、マキさん」にはテレビスターゆえの余裕を感じる。Bブロック勝者は紺野ぶるまだったが、結婚出産を経て帰ってきたら、切れた発想や設定ではなく、丁寧な所作と表情で持っていく芸人になっていてちょっと驚いちゃった。あと、「周富徳」、「充電したてのN501」、「タウンページ」、「FFやったあとのPS2」など、おばさんが言いそうな古いフレーズが、本当に通じるようになっている自分にも驚いちゃった。私事ですが、今年の2月で30歳になりましたのでね。ただ、おかずクラブに勝った瞬間にMCの後藤に押し寄って「触っていいですか?」と聞いたシーンは「乳首の色を聞いてたんです」*1のときから変わってなくて嬉しくなりましたねえ。キンタロー。はねえ…全部見たことあるネタだった+各々に合わせて扮装した方が面白いに決まっている、ということでどうしても低評価になっちゃうかなあ。本当に本当にどうしても優勝したいなら、ネタを出し惜しまないといけないと思います。もちろん、そのために出し惜しもうとしないところがキンタロー。の良いところだと思いますが。

江里子、哲夫、田中審査員で重複しているほか、野田、川島審査員でも重複している。ということで解くべきパズルは4問となる。
まず、江里子、哲夫、田中審査員の結果から。

案の定と言いますか、Aブロックでもあったパターンですが「おかずクラブ<レモンコマドリ」「キンタロー。<紺野ぶるま」という不等式が得られ、その優劣は不明。紺野ぶるまが一位と審査したか、レモンコマドリが一位と審査したか、どちらを信じるかはあなた次第です。

一方で、非常にわかりやすいパターンが野田、川島審査員のパターン。順位が丸見えである。キンタロー。1位なんだ、ちょい意外。ということで、次は森田審査員の審査。

おかずクラブを高く評価しており、レモンコマドリ以外は順位が確定。最後は視聴者。

「レモンコマドリ<おかずクラブ」、「紺野ぶるま<キンタロー。」まではわかるがその先は…と思いきや、「紺野ぶるま<おかずクラブ」があるので2つの不等式の優劣はつく。ただし、「紺野ぶるま<キンタロー。<レモンコマドリ<おかずクラブ」ではなく「紺野ぶるま<レモンコマドリ<キンタロー。<おかずクラブ」や「レモンコマドリ<紺野ぶるま<キンタロー。<おかずクラブ」などの可能性もある。一位がおかずクラブなのは確定。あとは混迷。
- Cブロック
国会の答弁という設定でテンポ良く次々展開していく「忠犬立ハチ高」。「え〜怖い〜!」「こんな人が国を支えてるんですよ!」で(科学担当大臣だと思うと余計に)めちゃくちゃツボに入ってしまい、引っかかる展開がなかった*2のに「いつ潤」まで話が移っていっているなど展開が多くて濃いコントだった。2本目も含めて個人的には優勝でしたねえ。ヘタクソな官能小説って確かに見たことない。だから、「本題の部分がヘタクソすぎる」というよくあるロジックでも光って見えたしめちゃくちゃ笑いましたね。エルフも、はるが鳩役になるという奇策と、「振り返り」という伏線回収*3が出やすい設定で勝ちに行っていたと思う…………正直好みは忠犬立ハチ公だったけどエルフが勝ちそうと思っちゃったな……。足腰げんき教室は個人的にはあまりハマれず、ネタ終わりコメントの「おもしろ人間」とかの方が笑ったなあ。河邑ミク、「答弁に職業のクセが出る人」というコントはベタっちゃベタなんですが、個人的には裁判長が明らかにテレビ好きすぎて、そっちも面白かったですね。「爪痕残そうとしてる?」「それはそれでヤリに行ってるように見える」って裁判長が言うわけないだろ!どうでもいいけど、前にTHE W決勝来た時もオチで攫われてなかった?カンニングのコントで。
そんなCブロックの結果がこちら。

「忠犬立ハチ公」を「忠太立ハチ公」と書き間違えかけるなど気が抜けています。気が抜けた状態で論理パズルをするな、とお叱りの声が届くのは至極真っ当ですが、忠犬立ハチ公が2度満票を取るようでは、気も抜けるってもんです。とはいえ、足腰げんき教室は書き間違えませんでしたけども。緊張感もありながらですからね。
ということでまずは森田、野田、江里子、哲夫、田中審査員から

まあ、忠犬立ハチ公に3回入れているのでこれ以外の情報が出ようがないという。こんなに圧勝していたんですね。続いて、川島審査員と視聴者投票。

はじめエルフに投票するも、その後2回は忠犬立ハチ公に投票。そのため、「あの凄い忠犬立ハチ公よりさらに凄いエルフ」という形の結果になります。審査員はそういう仕事なので良いですが、私のような素人がこんな比較の文脈で芸人を褒めてはいけませんな。
以上が審査結果となるが、ここから各審査員の中での一位を表にすると以下のようになる。

ここからさらに整理しないとCブロック以外は混迷を極めている。「各審査員の中での一位」が確定しない審査員が多数いるためだ(何度でも言うが審査員が悪いのではなくシステムが悪い)。
まず、Aブロックは「にぼしいわし」は7名中3名から支持を集めている。一方、不確定要素であるぼる塾ともじゃの票数はともに最大2票である。よって、Aブロックの1位がにぼしいわしであることは揺るがないと言って良い。
一方のBブロックは、実は歴代トップクラスのカオスである。まず、「レモンコマドリor紺野ぶるま」が最大勢力なのでどちらが3票とって勝ち上がる運命だったかが確定しない。もちろん、3票が同じ芸人になる保証はないが、そうなるとレモンコマドリか紺野ぶるまのどちらかが2票を取ることになる。この場合2票を取った芸人は、「おかずクラブVSキンタロー。VS当該芸人」という三つ巴の決戦投票が行われることになる。しかも、「レモンコマドリor紺野ぶるま」勢力が使える不等式は「おかずクラブ<レモンコマドリ」と「キンタロー。<紺野ぶるま」のみなので、おかずクラブとキンタロー。の優劣も不明。つまり、ここから決選投票の結果も読み取ることはできないので、Bブロックは4組中4組とも勝ち上がりうる。そうなると最終決戦の結果も変わってたりして…ね…ハハハ…。
Cブロックは見ての通りである。まあ、にぼしいわしと忠犬立ハチ公の最終決戦進出は確定だったわけで、そう思えば、にぼしいわしの優勝は揺るがないはずでしょう。うん。
そういえば、と、2023年の考察記事を見返したところ「優勝するのはBブロックのトップバッター」と予想していた。そんな発言がBブロックをこんなに混乱させてしまったのかもしれない。下手な予想は打たないようにしよう。1年越しにそう反省したのであった。
(おしまい)