理解法に続いて分析法の本書を読みました。理解法ではスタートとしてイメージを掴み、取引の例を見てそれが財務三表にどのように反映されるのかを見ていきました。
財務三表は前回の繰り返しになりますが、会社の共通の活動である
- お金を集める
- 何かに投資する
- 利益をあげる
の3つを紐解いていきます。
本書では分析法ということで4つの数字に注目して分析を進めていきます。

これら4つはROE = 財務レバレッジ x 総資本回転率 x 当期純利益率 という結びつきがあることを覚えておきましょう。

📒 Summary + Notes | まとめノート
キャッシュフローについて
まず4つの数字をあげておきながらいきなり違うキャッシュフローについてになってしまいますが。キャッシュフローには3つの項目が存在します。
- 営業キャッシュフロー:プラスであれば営業活動でお金が入ってきている
- 投資キャッシュフロー:プラスであれば投資活動でお金が入ってきている
- 財務キャッシュフロー:プラスということは借入や社債などでお金が入ってきている

⑤のようなパターンは調子の悪い会社の典型であり、営業活動をしてもお金が減っていき、どこからかお金を集める必要があるために借入などでお金を取得、また土地などを売却して現金を手に入れている形になります。
③のようなパターンは営業活動でお金が増えており、投資にお金を回している事で銀行などからお金を入手などして設備投資や研究活動などの投資を行っている事が考えられます。
財務三表一体分析の3ステップ
さて、キャッシュフローと4つの指標を理解した所で分析の3ステップを見ていきます。
- 1社の1期分の財務諸表で会社の状況をざっくりつかむ
- 同業他社との比較、期間比較として会社を立体的に把握する
- たくさんの会社を分析して財務分析の感覚を磨いていく
本書では自身でBSとPLの項目を整理していく事をドリルとしていましたが、今では便利なことにIRバンクやバフェットコードなどでグラフ含め見れるために自分で作成は飛ばしました。
https://irbank.net/
https://www.buffett-code.com/
またSBIのツールでも見ることもできますし、かぶたんも活用できると思います。
https://kabutan.jp/
図にできたら財務分析をしていきましょう。
- どのようにお金を集めてきているか
- それを何に投資しているか
- 投資した資産を、いかに効率よく活用して売上高を作っているか
- 売上高をどのように利益に変えているか
- これらのプロセスで現金がどのように動いているか
その他
上記を見たら次に移り変わりも見ていきます。例えば過去5年間でBS、PLがどのように変化しているか見ていきましょう。
推移を見ることで「成長性を重視しているか」「収益性を重視しているか」「安定性を重視しているか」などが見て取れます。
例えばですが、営業利益率の推移を見ると収益性が上昇していたら収益率を重視しているか分かります。同業他社との比較も重要になってきます。
見るポイントとして挙げられているのは:
- 利益剰余金や有利子負債:財務健全を目指し剰余金を積み上げ有利子負債を減らす
- 現金商売の企業では売掛金が少ないため流動比率100%を切ることがある
- 有利子負債を積極的にして事業拡大(M&A)をしている場合がある
- キャッシュフローとBSの関係に注意する
- 粉飾決済は財務諸表だけでは分からない
- 金融ビジネスをしていると総資本回転率が悪くなる
指標:
感想
企業のスタンスを知るために財務諸表のどういった部分を見ればよいのかについて学べる本でした。ROEについて個人的に感じるのは企業経営陣のスタンスが出る指標で、株価と異なり会社側が自分たちの意思を組み込める指標だと思っています。日本と米国のROEを比較すると圧倒的に米国の方が高いのですが、経営姿勢が基本的に異なるための部分が多いと思います。アメリカ的には挑戦して失敗の判断も早いのですが、日本は失敗の判断も挑戦の判断も遅いため剰余金もたまりがちだと思いますしROEも下がる属性の文化に感じます。
ソフトバンクの孫さんのように失敗しながら大成功を見つけていくというスタイルは非常にアメリカ的ですが財務が安定しているかと言えばそうではないかもしれないですし、楽天などでもモバイルのチャレンジで財務が大変な状態になっていましたが、山を越えてきた雰囲気もあります。
多くの企業の決算を見て日米との比較などしていけたらと思います。
