へらへら日記

物足りない日常にへらへら、怪しい読書にへらへら、激しい映画にへらへら、美味い飲食にへらへら、楽しい旅行にへらへら、そんな感じの自己満足日記。

読書覚書2016 #22-23


「百鬼夜行―陰」
著者 京極夏彦
めらめら度★★★★★
20160815MON-20160821SUN

「定本 百鬼夜行―陽」
著者 京極夏彦
めらめら度★★★★★
20160822MON-20160830TUE

遂に、百鬼夜行シリーズの既刊を完全制覇した。長編5作品、短編集5作品、計19冊を4月から連続して読破ッ! う~ん、濃厚な読書体験だった。京極さんの本は、どれも半端なく分厚いので、普通の文庫本に換算したら30冊ぐらいに相当するだろう。この5ヶ月間、くらくらするほど夢中になっていたなァ。衒学的な文章と、アクの強い登場人物と、オドロオドロしい昭和の雰囲気が堪らなく好きだ。

最後に読んだのは、長編に登場した脇役たちのサイドストーリーを集めた短編集2冊である。平凡な男が殺人鬼へと変貌する物語、馬鹿な刑事の馬鹿な妄執の物語、擦れた老婆が回想するの若い頃の物語など、20編のエピソードが描かれている。人々の心の闇を妖怪になぞらえ、魑魅魍魎を現世に映す…。魔が差したとは、正に憑物なのだろう。脇役たちの人生もまたドラマチックなのだ。

20編の全てが面白かったけど、「ルー=ガルー」とリンクした「鬼一口」、塩リ津礼二郎の心象を描いた「目競」が特に良かった。読めば読むほど、京極夏彦にハマっていくようだ。更に、まだ発表されていない長編の前日譚も収録されていて、これがまた意味深なんだよねェ。版元が文藝春秋に変わったらしいけど、とにかく一刻も早く発表して欲しい。発売前の小説が待ち遠しいなんて初めてだ。

前々から百鬼夜行シリーズが好きだったけど、ここまで、どっぷりハマるとは思わなかった。2011年に読破した「鉄鼠の檻」以来、5年も間を空けて後悔しまくりである。1作目の「姑獲鳥の夏」から4作目の「鉄鼠の檻」までは、大部分を忘れてしまっているので、それが悔しくて仕方ない。今回の短編集でも、4作目までの登場人物についての記憶がおぼろげだった。この低スペック脳が恨めしい…。

よーし、1作目から4作目までを分作文庫版で買い揃えて、また最初から読んでみよう。それこそ、本当の完全制覇だ。しかし、4作品で12冊にもなるので、古本屋を巡って買い揃えるまでに、ちょっと時間が鰍ゥる…。なので、一旦、妖怪奇譚から離れることにした。その間に、全16巻の大河小説を読破してやるぜ。なんとか年内に全16巻をブッ飛ばし、年明けぐらいから「姑獲鳥の夏」に再挑戦だ。


講談社「百鬼夜行―陰」966円