フレンドにSimutransを布教するサーバーを立ち上げた話
みなさま初めまして。miyakyuです。VRのヘッドセットを被りながらSimutransのアドオンを作るドラゴンです。
今回 Simutrans Advent Calendar 2025 の枠をお譲り頂き、備忘録をかねて急
遽筆を執ることとなりました。
Simutrans歴だけは異様に長いけどもNS運営には携わったことない私が初めてNSの主導権を握り、Simutransをやったことがない方含めた鯖を運営しようと試行錯誤したこの半年をふりかえって書くものです。
とくに
・Simutransの布教をしたい方
・これからNSを立ち上げたい方
に参考になればとても嬉しいです。
拙文ではございますが、どうぞお付き合いいただければと思います。
サーバー設立までのいきさつ
★Simutranserには興味ありそうな人を沼に引き込む習性があります★
きっかけは、とある身内Discord鯖でした。
基本的にはVRChatでのコミュニティの延長上にあった鯖でしたが、VRCで再会したSimutranserが、自然とSimutrans界隈の話で盛り上がります。
ある日、とある人が言いました。
「Simutrans気にはなるけどどんなゲームか全く知らない」
それに対して、Simutrans玄人の某氏はこう返しました。
「人口数万の街の駅に7億人待機客を溜めたり空飛ぶサメとかくもじいとか偉大なる金将軍のご指導の下打ち上げられた人工衛星を飛ばしたりiPhoneを走らせたり学園艦を作って駅戦闘力を上げたりデッドロック地蔵やZIP輸送を体感できる自由で愉快な2D交通(&都市開発)シミュレーションゲームだよ」
Simutransを誤解されかねないこのとんでもない発言に対し、その人はこう返しました。
「おもしろ荘」
と。
VRChatterとなったとはいえ血気盛んなSimutranserたちがこの発言を見逃すわけがありません。
沼に堕とせそうなフレンドの背中を押してやろうという気概は当然持っていました。
この返答が、このサーバーの開始を決定と言っても差し支えないでしょう。
鯖運営の準備について
さて、とはいっても、サーバーを建てるためには準備が必要です。
イチからPaksetを作るのでは死ぬほど時間がかかります。
実はそのサーバーにはVRChatter以外に、とある老舗Simutrans鯖の民が少数いました。
私はそこの象徴とされる人物に了承をいただき、Paksetとルールについて、この鯖への流用を行いました(ありがとうございます)。快く許可をくださったたM.Tabuchi様に厚く御礼申し上げます。
また、実際の鯖立てについても、その鯖の鯖管の方にお願いしています。
元々その鯖自体も、十数年前にSimutrans初心者への布教のために作られたサーバーであり、(私たちがこの十年間やりたい放題していたせいで)サーバールールがしっかりきっちりしているのも今回のサーバーに向いていました。
参加者募集は、Discord鯖の一部を借りる形で、参加希望者にスプレッドシートを記載いただく形で行いました。
鯖マップの簡単な紹介
【テスト鯖】

私にとって、Simutransのサーバー管理は初の経験でした。
また、Simutransに初めて触れる方もたくさんいらっしゃることから、いきなり本戦を行うのはリスキーと判断し、1週間程度のテストサーバーを開設しました。地形等は本戦と同じものを使用しました。
【1期】

【2期】

「初心者鯖」「別界隈鯖」としての調整
・いろいろなプレイスタイルを試せる設計
Simutransで人気なのはやはり旅客鉄道かもしれませんが、せっかくならいろいろなプレイスタイルしてほしいな~~~という思いがありました。
なので、離島を設けたり、飛行機や船を充実させたり、貨物チェーンの拡充を図るなどしていろいろなプレイスタイルを許容できるサーバーにすることを画策しました。
地形も山あり谷あり平地あり海あり……といった地形とし、やりがいの創出を図りました。
・飛行機アドオンの充実
これは偶然だったのですが、参加者さんのうち半数ほどが航空機オタクとかいうサーバーとなりました。「航空会社プレイしたい!」という意見もあったので、Pak128.Britainからの移植や配布3Dモデルのレンダリングなどを行い、飛行機のバリエーションをかなり増やしました。残念ながら中盤にはどこの会社もB777-300しか勝たんとなってしまったのですが……使いやすすぎる。
・貨物アドオンの充実と調整


Factorioガチ勢の方など、貨物やる気まんまんマン(とウーマン)が複数いらっしゃいました。
Pak128.Japanは貨物がどうしてもよわよわなので、産業・貨物をPak128やPak128.Britain、Pak128.Germanから移植し、強化しました。
結果的に産業アドオンが263個とかいうとんでもないサーバーとなってしまい、たかにゃんにキレられました。
やってよかったこと
・布教、成功!w
無事SimutransをVRChatterに布教できました。鯖民の中には交流会議に参加される方もいらっしゃり、当初の目標を無事達成できたものと考えています。Simutrans、やっぱり中毒性高い沼ゲームやなって……

・ぶいちゃ民「久しぶりにSimutransすると楽しい」
私含め、ここ数年VRHMDを被りにゃんにゃんする毎日を送った結果Simutransから離れてしまっていた人も参加しましたが、無事にSimutransへの復帰を果たすことができました。
・OTRP最新版でのプレイ
1期開始とほぼ同時期、OTRPv44_4が公開されました。飛行機の連結が出来るようになったのは、実質この版からでした。
いくつかのバグ修正や航空機の強化など、魅力的な要素を無視できず、このNSは最新版に追従していくこととなりました。
しばらくの間VRChatでにゃんにゃんしていた私含む旧来のSimutranserにとっても新鮮で、参加者全員がお互いに学び合うような環境となりました。
やらなくてもよかったこと
・OTRP最新版でのプレイ
OTRP最新版でのサーバーとなったのは先述の通り理由がありましたが、その結果サーバー全体がある意味で人柱のようになり、安定していたとはいえなかった側面がありました。
このため鯖民さんに色々とご負担をかけた一面があります。申し訳ない限りです。
・初心者鯖にしては地形がエグすぎない?
実在地形にこだわったため、どうしても地形がエグイことになりました。
初心者さんには間違いなくスパルタな地形だったなぁ…..と反省してます。
一人だけ恍惚な表情を浮かべて山攻めしているマゾがいましたが、初心者に優しい鯖にすべきでした。
・初心者鯖にしては貨物がややこしすぎない?
産業の数が263って。流石に把握できません。
鯖民のK氏とT氏がまとめてくださいましたが、それでも把握は困難だったことでしょう。結果的にOTRPの新機能につながりはしましたが……
やらかしたこと・むずかしいこと
・未プレイの人にゲームバランスの説明するの、むずかしいよね
ゲーム開始前、既プレイ者たちによって「お客さんを溜まらせないようにできる限りの努力をしてほしい」「どこかで詰まっていると接続している他社に影響が出る」という説明を(半ば雑談として)していたところ、「毎日張り付いてられないから出来ない、やめる」という方がいらっしゃいました。
……Simutranser側からしたら当たり前の説明ですし、そこまで根詰めることでもない(けれども承知しておかなければならない)ことではあるのですが……
未プレイの方はもちろん未プレイですから、その言葉の重みがどのくらいか分からないわけです。
説明はほどほどにして、「とりあえずやってみ?」ってスタンスの方がよいかもしれませんね。
・縛りのバランス調整、むずかしいよね
2期では、速度制限と使用車両制限を設けました。
とくに飛行機は
①バランス調整や追加をする時間を稼ぐため
②なるだけ地に根差した交通網を作ってほしい、という願いから、当初は完全使用禁止としました。
現時点では1950年までの飛行機のみ使用可能(つまりほぼ使用不能)という状態です。
これ自体は母体鯖でも同じような制限が設けられたこともあり、問題はないものと考えていたのですが、
やはりというかなんというか、飛行機主体プレイをしたかった方のやる気をそいでしまう結果となってしまいました。
また、①については目論見通り成功し、1期で入れられなかったような飛行機の追加も可能となりましたが、②については、超長距離フェリーなどによって実質的には代替できてしまい、難しいなぁとなりました。
・貨物増やしすぎて把握できなかったこと
流石に263産業は多い。
別Paksetの貨物を導入したこともあり、実際には稼働できない産業が存在してしまいました。
普通に初心者鯖とか関係なしに単純なやらかしって感じです。ゴメンナサイ。
Simutransを布教したことによる「化学反応」
・見えなかったアドオン需要が見えるようになった
「このアドオン無いの?」「このPak欲しい!」といった声が寄せられました。中にはPak128.Japanに存在しないアドオンも存在し、「これ無いの!?!?それじゃ作るわw」といった形で、こちらの創作欲が刺激されたりもしました。
たとえばこれ:(露骨な宣伝)
https://simutrans-portal.128-bit.net/users/86/dc3738set
「なければ作る」VRChatter文化とSimutranser文化の親和性
VRChatterはクリエイター重視の文化が存在します。「無ければ作れ!!」という文化で、今回参加された方もUnityでのアバター改変は勿論、中にはワールドや3Dモデル、ギミックを自作されている方もいらっしゃいました。
「このアドオン無いの? なら作るわ!w」というフッ軽を発揮し、アドオンづくりに挑戦。実際にNS内で活用されている方の作品をご紹介します。
私としては是非Addon Portalに上げてほしいな~って思ってます(チラッチラッ



「こんなプレイスタイル、考え付かなかったが……」というもの
参加者さんの中には、SimutransはやったことないけどOpenTTDならやったことあるよ~~って方がいらっしゃいました。
OpenTTDはSimutransに似ていますがまたプレイスタイルが変わってくるゲームで、違いを感じながらも楽しんでくださっていて嬉しい限りです。
ある時、あることを提案してくださいました。
「マップ横断50マス貨物」
曰く、OpenTTDのとあるサーバーで実際に走っていて、ミーム化しているものだとか。
残念ながら1期での運行は叶いませんでしたが、2期で運行開始しました。

効率は正直…….にゃんにゃんな気がしますが、Big Boyの4重連やEF200の3重連などがマップの専用線を往復する姿は、圧巻の一言に尽きます。
なお、OpenTTDからこの文化を紹介してくださった方は、
「俺が始めた物語じゃねェッッッッ!!!!」
と、その責任を否定しています。
また、運行形態が複雑怪奇で、特に輸送障害の際には職人じみた運行をすることで有名な某大手私鉄会社の沿線に暮らす鯖民さんは、
行きと帰りで停車駅も違えば連結相手も違う新幹線
とかいうとんでもない運行をやってのけました。
OTRPによって、Simutransの自由度がどんどん上がっていってるなぁ、こんなプレイスタイルなんて思いつかなかったなぁ、と思ったエピソードでした。
VRChatterによる「銅像アドオン」流行



VRChatは、アバターを着て交流するSNSです。
そんなゲームのプレイヤーですから、Simutrans内でも自分を見たい。
これは自然な欲求です。
結果、アバターを銅像にすることが流行したのは当然だったと言えるでしょう。
銅像になりたい方はこちらのワールドが力になるでしょう。
もしよろしければどうぞ~w
https://vrchat.com/home/world/wrld_49559a7b-b8b5-4150-a11c-12fd347572e3/info
「産業バイオーム」
ある参加者さんは、エントリーシートにこのような犯行声明を遺していました。
「もっと大きな工場を建てませんか?世界を覆いつくす工場です。」

Factorioガチ勢の貨物プレイ、新鮮で、圧巻の光景です。
似た要素のある別ゲームとの比較などの話も雑談で出てくることがあり、Simutrans生まれSimutrans育ちのドラゴンである私にとっては半ば異文化交流です。
これからやってみたいこと
3期では年代設定ONでやってみたいなー...…
アドオンを作ってくださる方が何人かいらっしゃるので、アドオンづくりやPortalへのアップロード方法などの包括的な講座をやってみたりとかしたいかも。
鯖民さんからよせられた感想とか
「世の中にはマトモなふりをした狂人がいることを知りました」
「OpenTTDよりフリーダムに線路を引ける感じがすき。ただ信号システムはOpenTTDのほうがすき。それぞれにはそれぞれの良さがある」
「Factorioの感覚からしたら列車が弱い…….」
おわりに
いかがだったでしょうか?
正直、身内鯖なので記事を書こうか悩んだのですが、だからこそ参考になる部分もあるかなぁと思い、ご紹介した次第です。
みんなも別界隈でSimutransを布教しよう!!!!!!
VRChatはSteamにて無料!!!!!!
SimutransはGitHubにて無料!!!!!!!

