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カワウソ日記(土佐国見聞録)

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第二の故郷、土佐国(とさのくに) その歴史や文化、言語、文学、地理、自然環境、そして土佐の人にまつわる見聞録 他所者目線で眺めつつ半土着の感覚で語る異国情緒と旅の四方山話 【ニ…
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カワウソ日記はじめました。

 普段は地元・奈良を拠点に活動する私にとって、高知県は主に学生時代を過ごした第二の故郷である。卒業以降も高知には度々足を運んでいる。それは少し仕事もしていたからそれなりに知人も居る、というだけでなく、やっぱりあの土地の風土や人が好きだからだと思う。  一度二度旅行したことがある人よりは多分詳しい。  けれどれっきとした土佐の人に比べればただの他所者である。それでも半土着くらいの感性は持ち合わせていると自負して高知のことを文章にしたいと長らく思っていた。  けれども過ぎ去って

南国土佐と名古屋のモーニング文化比較

 コーヒーを頼むともれなくトーストやゆで卵が付いてくる名古屋流のモーニングサービスはチェーン店の展開により各地でも楽しめるようになった。  だが現地へ赴けば、名古屋モーニングの顔とも言えるつぶあんとホイップクリームを乗せた通称『小倉トースト』のみならず、変わり種としておにぎり、サンドイッチ、カレーなどもあるらしい。  「モーニングサービス」と言いながらも一日中オマケをつけたりする店もあるから面白い。朝食という位置付けを軽々と飛び越える「モーニングサービス=お得なオマケ=店主

ウォーキング・フィロソフィー

 反芻するように「歩くこと」について考えるようになったのは、この10年くらいのことだと思う。日常的な移動はもちろん「歩き旅」についても。  山から山へと渡り歩く「縦走」を意識し始めてから、何となく自分は登頂よりも「道」に興味を持っているのだなと理解し始めた。どうやらゴールを目指すよりもプロセスを堪能したい質らしい。 ずっと続く道への憧れ 2014年と2017年にスイスのいくつかの山とマッターホルンを眺めながら5つの湖を巡り歩くハイキング・トレイルを歩いた時もそうだった。変

明日のパンと土佐のししトースト

 いつの間にか就農していた友人のところで収穫を手伝う間、とあるゲストハウスで日々を過ごした。そうすると、いろんな人が現れては去ってゆく。  その中で心に残ったことを物語投稿サイトTalesで連載中の『旅先の見知らぬ誰かと』にエピソードとして収録することにした。  (以下は第一話『旅するカワウソ』への入り口です)  でも気にしていないだけで、無意識のうちに「明日のぱん買って帰ろ」と日常的なセリフとして口にしている可能性があることは否めない。  そもそも「明日のパン」とは一体

宿のあるじ、お遍路さんのいる風景に混ざってみた

こちらはTalesで連載中の紀行文『旅先の見知らぬ誰かと』の関連記事です。  第三話『まさかの明日のパン祭り』も併せてお読みいただくと、より楽しんでいただけるかと思います。(以下エピソードへの直リンク) お遍路宿の仮想的あるじの視点 このオーストラリア人ご夫妻と時を同じくして現れた上海出身オーストラリア在住の中国人の若者は、途中の札所で遭遇していたらしい。「あそこで会ったよねえ」と抜きつ抜かれつの巡礼あるある話をしている。  さらに彼が徳島で泊まったゲストハウスを運営する