高校留学希望者必見26!現地のカリキュラムで学ぶか?IBカリキュラムで学ぶか?女子生徒はなぜIBで高得点が取れるのか?
オーストラリアの教育制度は州ごとに独自のカリキュラムが整備されており、各州の生徒はその成績を ATAR(Australian Tertiary Admission Rank) という全国共通のスコアで数値化され、大学進学をします。
一方で、オーストラリアには約100校に満たない数ではありますが、一般的なATARカリキュラムとは別にIB Diplomaプログラムを併設している学校もあります。これらの学校では、世界基準の教育プログラムを通じて、オーストラリアだけではなく、海外の大学も含めて、自分に合った大学で学ぶ機会を広げています。
また、IBカリキュラムの学校の中でも、クイーンズランド州の公立高校のQueensland Academy(以降はQAとします。ブリスベン、ゴールドコーストにいくつかのキャンパスを持つ学校です。)では、IBスコアが40以上の生徒が45%(2024年)という結果でした。満点は45です。40を超える生徒は、世界全体で3%以下と言われています。

IB40がどのくらいのスコア?
日本のウェブサイトでも確認できると思いますが、例えば、IB40は慶応大学の医学部に合格できる基準で、当然他の国立大学医学部のIB受け入れ大学では、それ以下でも合格基準に達しているレベルです。
日本の国立大学の医学部でも多くの大学がIBスコアでの入学が可能になっています。ウェブサイトでは、半分がn/a(not applicable)つまり該当なしとなっていますが、掲載されている大学は、ほとんど38になっていて、それ以下の大学も当然あります。

QA以外のオーストラリアの高校のIBの成績は?
シドニーの女子校、Ravenswood school for girlsでは、2024年39%の生徒がIBスコア40を超えました。
他にも25%以上のIBスコア40の生徒を擁する、アデレードの公立校、Glenunga international high schoolなどもあります。
シドニーのど真ん中のど真ん中、St.Andrew’s Cathedral schoolもIBに力を入れている学校で、満点(45)を含む、多くの生徒がスコア40を超えていると発表されています。
パースでは、女子校では、PLC(Presbyterian Ladies’ College)シドニーも同じ学校があります。St. Hilda’s Anglican school for girls.ゴールドコーストにも同じ名前の学校があります。この2校は私も過去に生徒を送った経験があり、2024年度もIBスコア40以上が多数いたようです。

女子生徒がIBに強い理由
IBの統計では、平均スコアでは女子生徒が男子生徒よりも高く、特に高得点(IBスコア40以上)は、女子生徒が多いという統計結果が出ています。
これは、あくまでも私の考えですが、IBカリキュラムはとにかくエッセイに力を入れていること、また、現在2名IBカリキュラムの生徒を教えていますが、1人は、学校で徹底的にIB ATL skills(thinking, communication, social, self-management, research)意識した授業を行い、生徒にどう学ぶか?という基盤を作っています。
ですので、文章表現力、読解力に優れている生徒が多い女子に高得点を取る生徒が多いような気がします。また、日本人であれば、英語力、特にコミュニケーション能力が高い女子にとっては、従来の日本の入試とは対極をなすIBで結果を残す人が出てもおかしくはありません。

IBカリキュラムはオールラウンダー(全教科万能型)に適している。
IBカリキュラムで女子が高得点を取る理由の一つに、IBカリキュラムは、基本的に、英語、外国語、社会、理科、数学すべてを学びます。もう1教科アートがありますが、理系の高いレベルを目指す生徒は理科2教科に変更するのが普通です。
ですので、理系の学部を狙う生徒は、数学理科だけでなく、英語、日本語、社会などにも同様に力を入れなければならないわけです。そうすると、英語力、国語力のある日本人女子生徒にとっては、数学さえ克服できれば願ったり叶ったりのカリキュラムになるわけです。これが私が数学を教える最大の理由です。数学さえ克服できれば一気に成績は伸びるわけです。

QAはなぜIBカリキュラム専門の学校なのか?
QAはクイーンズランド州のランキングトップの学校でかつ、カリキュラムはIBカリキュラムのみというオーストラリア国内では非常に珍しい学校です。その上で公立の学校です。もちろん日本人も学力、英語力があれば入学可能です。ちなみに、他のIBスコア上位高校も留学生の入学は可能です。
クイーンズランド州では、学力の高い生徒には、オーストラリア国内に留まらず、海外の学校も視野に入れた教育をしてもらいたい。そのためには、世界的にも認められているIBカリキュラム専門の学校を作って、そこで世界基準のカリキュラムで学んでほしいという気持ちでこのクイーンズランドアカデミーを設立をしたそうです。
残念ながら、日本の教育関連の省庁では発想すらできない、次世代を見据えた考え方だと思います。日本の受験は金儲けのための道具という発想の中で育っている日本人にも海外の教育と日本の教育の違いを本当に見てもらいたい気持ちです。

IB diplomaがいいか?ATARシステムがいいのか?
これも私の今までの経験上の考えですが、女子生徒で国語力(英語力ではない)が高い生徒は、IBカリキュラムが合っていると思います。ただし、数学や理科などはしっかりとフォローしてもらうことが前提です。
これは、オーストラリアのシステムだけでなく、英語圏のシステムで日本人留学生がトップレベルの成績を取るのは本当に難しく、どうしても教育はオーストラリアにはオーストラリアの教育が根付いていて、それは、アメリカともイギリスとも違った歴史があるわけです。その中に入って頑張るよりも、国際基準で行うIBカリキュラムの方がトップレベルの大学を狙う生徒には適していると思います。
一方、州のカリキュラムで行う他の一般の学校にもメリットはあります。オーストラリアのカリキュラムで行うということは、例えば地球温暖化の課題もオーストラリアを中心とした課題になり、歴史もオーストラリアの歴史を学ぶ、英語の授業もオーストラリアの作家の作品を学ぶ機会が増える。オーストラリアの文化を吸収しながら留学生活を送れるわけです。
当然、学校の授業が終われば、IBも一般のカリキュラムも関係なく、オーストラリアの生活を楽しむことは同じです。
本当に、IBの一部だけの紹介でしたが、この内容が海外留学を考えている方の少しでも参考になれば嬉しいです。
