AIマーケティングが拓く、住みたい街づくり
こちらは、2025年8月26日の日本経済新聞に掲載された記事体広告の転載です。「AIエージェントと共創する時代へ」というテーマで、ギブリーのお客様・パートナーの皆様との対談企画を実施いたしました。
素早い改善サイクルで
顧客の体験価値を向上する
大手私鉄の名古屋鉄道はAI(人工知能)が必要な作業を自ら考えて実行する「AIエージェント」の活用をマーケティング分野で始めた 。狙いは業務効率化だけではない。これまでにない企画を生み出し、沿線地域の魅力を最大限に高めて「住みたい街づくり」を推進。同時にグループ全体の「稼ぐ力」を強化することだ。新しい可能性に期待を寄せて一歩を踏み出した名鉄執行役員 DX・マーケティング部長の横井康人氏と、同社のAI活用を支援しているギブリー執行役員CMOの吉田将輝氏が、ビジネスを変えるAIエージェントとの共創について語り合った 。
AIがマーケティングの理想を叶える
横井 名鉄グループは2040年のありたい姿に「『地域』をつなぐ、『社会』を支える、そして『まち』を彩る ~リーディングカンパニー~」を掲げています 。沿線・地域に多様な人々を呼び込んで定住・交流を促し、発展に貢献することを目指します 。
これを具現化する中長期経営戦略では「魅力ある地域づくり・まちづくり」「稼ぐ力の強化・構造改革の推進」といった重点施策を定めています 。施策の推進役がDX・マーケティング部です。名鉄グループは100社以上で構成され、事業領域も多岐にわたることから、グループが持つデータをどのように分析して、具体的な施策に落とし込むにはどうすればよいのかを考えることに高度なスキルやノウハウが求められるため、人の力では限界があると感じていたところ、注目したのがAIエージェントです。
データ分析からお客様へのアプローチ方法まで、人間が考えるより素早く、的確に、優れた施策をAIエージェントに提案してもらう 。このアイデアに応えてくれそうな企業として、多くのAI導入実績を持つギブリーが挙がりました 。
吉田 横井さんにはお客様のデータから新たな気付きや課題を可視化し、最適なマーケティングアプローチを立案・実行できないかとご相談いただき、実証実験プロジェクトを共同で立ち上げました 。
横井 一般的にはデータを統合して分析・検討しますが、これを自社で取り組むには時間とコストがかかります 。お客様のニーズは常に変化しており、来年は何が流行するか分かりません。従来の手法では好機を逃すこともあるという課題も感じていました 。
吉田 マーケティングのコアプロセスを根本から再設計すべく、当社が提供するマーケティング特化型AIエージェント構築プラットフォーム「DECA Marketing Agent」をご提案しました 。不完全なデータからでもお客様のインサイト(隠れた心理)を読み解き、最適なマーケティングアプローチを立案・実行します 。マーケティングの各領域に精通したプロフェッショナルが伴走することで、さらに精度を高めます 。
横井 第1段階として、メール配信サービスでAIエージェント活用を7月から始めました 。お客様のデータ分析から最適な配信セグメントをつくり、効果を測定しています。想像以上のスピードで成果が出ていることに驚いています 。
吉田 AIエージェントが作成したメルマガは、人間のマーケターによるものと同等以上のクリック率・開封率を実現します 。人間では発見できなかったインサイトを解明し、より響くメッセージを出し分けることが可能です 。
横井 AIは配信結果を基に、お客様のペルソナ(人物像)を自律的に更新し、繰り返しながら実際の顧客像に近づけます 。改善サイクルを高速で回すことで、人間が運用するよりも多くの施策を一定の品質を保ちながら実行できることが大きな強みです 。担当者のスキルやノウハウに依存しないため、属人化せずに運用できるのも利点でしょう 。
吉田 「DECA Marketing Agent」では、お客様のデータに基づいてAIを擬人化し、人格形成します 。この仮想顧客とAIエージェントが対話を繰り返すことで、最適なコンテンツを作成します 。お客様と語り合いながらメルマガを作成することは、人間のマーケターには不可能です。
メール配信後、どのように2回目以降の接触をするか、お客様のライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を考慮したアプローチまで設計し、顧客体験価値をより向上させるプロセスを構築できます 。
横井 人間にはできない、新しいマーケティングの世界が拓(ひら)けると期待しています。お客様に喜んでいただけるサービスを提供しながら、住みたい街、訪れたい街をつくることに貢献できれば素晴らしいことだと思います。

目的はビジネスを変えること
吉田 AIエージェントの導入において、クイックウィン、スモールスタートは大切な視点です 。一方で、横井さんのように大きな絵を描いて最短の道を探る、失敗を恐れず大胆にこれまでと違うやり方で挑戦することも重要だと思います 。
横井 ビジネスを変えることが目的ですので、AIを使うことが目的化しないように自戒しています 。とはいえ、AIはとても優れたツールですので、グループ全体で多くの方々に利用されており、経営層の関心も高く、理解があると感じています 。
吉田 AI活用において、経営トップがリーダーシップを発揮している例はまだ少数です 。特にマーケティング領域は工数削減のために使うことが多く、テクノロジーを活用してサービスの価値を高めお客様の体験を変えることや、売り上げにつなげるといったあるべき姿を追求しているケースはまれです 。
一歩も二歩も踏み込んだ名鉄の挑戦に関われるのは、当社にとっても貴重な機会だと感謝しています 。
横井 ギブリーの強みは従来のデータ分析やマーケティング手法にとらわれない点だと感じています 。
吉田 本質を追求するのが当社のDNAです 。思い込みにとらわれないように、過去の経験を捨てて学び直しをすることが求められます 。過去の自分を否定することになっても、お客様の本質的な課題を解決することが重要です。
横井 実証実験プロジェクトはSNSなどを活用したマルチチャネル展開、グループ全体での統合的なマーケティング基盤の構築など、段階的に取り組みを深化させていく予定です 。大きな目標を見失うことなく、新しいやり方で成果を出していきたいと思います 。
「ありたい姿」の実現へ、AIと共に踏み出した大きな一歩。本質的なゴールを共有するパートナーとなら、未来はどこまで拓けるのか、名古屋鉄道とギブリーの挑戦が、その答えを示してくれるだろう 。
