さて。どうする... Nano Banana Pro
来週の報告会の資料を全て作り直している。
ステージが完全に変わってしまったからだ。
画像生成AIモデルは「猫を描いて」と指示されると、過去の膨大な猫の画像データから「猫っぽい形」を確率的に予測して描き始める。
「なぜそこに猫がいるのか」「重力はどうなっているか」といった理屈は考えていない。だからデタラメな骨格やあり得ないポーズが生成される。
Nano Banana Proの場合、「猫を描いて」と言われたら、まず「思考(Thinking)」する。「どんな猫?背景が日本家屋なら、猫は畳の上に座らせよう。光は障子越しだから柔らかくなるはずだ」と論理的に計画してから、絵を生成し始める。
Nano Banana Proの凄さは、画像生成エンジンの性能だけではなく、司令塔である「Gemini 3 Pro」という超巨大な言語モデル(LLM)の推論能力に依存していること。
Nano Banana Proは、AI画像生成における重要なマイルストーンであり、あらゆる分野のクリエーターにマインドセットを迫る意識改革の始まりだと言える。



従来の価値:
「美しい画像を作成できる」← AIに代替される
「短時間で仕上げられる」← AIの方が速い
これからの価値:
なぜその表現が必要かを説明できる
文化的・歴史的文脈を理解している
複数の表現手法を統合的に設計できる
抽象的な概念を具体的なビジュアルに翻訳できる
物語全体の整合性を保てる

指示の深度:
Nano Banana Proの能力を引き出せるのは、深い指示である。
つまり、使う人間側に専門の知識が必要。
浅い:
「かっこいい感じで」深い:
「1920年代アール・デコ様式の幾何学的パターンを基調に、クライムトの金箔技法を現代的に解釈して」
知識とは、AIに対する「共通言語のボキャブラリー」。
自分の中に「引き出し」がなければ、AIという無限の図書館から、特定の1冊を引き出すための検索ワードすら思いつかない。
「知らないものは頼めない」。
Nano Banana Proのような高性能なAIモデルほど、人間側に知識が必要になる。
いくらプロンプトの書き方を学んでも、専門知識がないと有効なプロンプトを書くことができないからだ。
映画・小説・写真・アートのストックがあるほど、
参照できる「構図・構成・テンポ・語り口」の引き出しが増える歴史・社会・科学・宗教・哲学などの知識があるほど、
「物語の意味」や「テーマの厚み」を設計できるクライアントビジネスやマーケティングへの理解があるほど、
「売れるストーリー」「機能するストーリー」を構築できる
最適化されたプロンプトを書けるかどうかをテストするツールとしてお奨めできるのが「Sora アプリ」である。
動画生成AIモデルの中で、Sora 2 Proは最も高性能で、Google VeoやKLINGでも追いついていないので、指示の深度を測るには最高のツールだと言える。

更新日:2025年11月21日(金)/公開日:2025年11月21日(金)
