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バンダイのSTAR WARSプラモにみるスケールモデル振る舞いの凄み/1/48 AT-ST

 模型屋の一角にバンダイのSTAR WARSコーナーが出来ているのを見つけた息子が「ちっちゃい熊と戦ってたロボがいる!」と手に取ったのがこのAT-ST。今年、STAR WARS公開50周年ということで各種再販されたそうだ。そして我が家も絶賛STAR WARSキャンペーン中だったりする。この夏休み、STAR WARS愛好家である妻は息子にシリーズ全通させるよい機会としてDVD鑑賞会を連日開催しており、まるで夏期の課題映画みたいになっている。それもあって息子にとってAT-STは今旬のSFメカプラモなわけだ。帰って箱を開けるとチューバッカがいるので親子して盛り上がってしまった。STAR WARSのアイドルが1/48スケールでキット化されて同封されているとか嬉しすぎるオマケ感!

 さて、帝国軍のヤラレメカ的存在かつ、二足歩行の動きに可愛げすら感じるAT-ST。劇中ではイウォークたちの玩具にされていた印象が強いのだが、機体のコンパクトさゆえ人間や異星人と対比しやすく物差しとなって世界観を支える重要なSFメカだと思っている。キットはそのリアリティを再現すべく1/48というスケールモデルのふるまいでディティールが成されている。その緻密な彫刻はSTAR WARSのファンの期待に応えようするメーカーの気概でしかない。
 惑星エンドアが舞台となったジェダイの復讐が上映されたのが1983年、その当時バンダイはMSVやザブングルのシリーズでプラモデルのリアリティ向上に努めたのだが、その目標としてタミヤMMの存在があった……という話がある。時を経て2015年に発売されたこのAT-STを見つめると、バンダイは接着剤不要のスナップフィットで「スケールモデルに引けを取らない精巧なキャラクターモデルをつくる」という目標を独自の方法論でみごとに達成したのだと見て取れる。

 AT-STの頭部に見える操縦室兼機銃座はタミヤMMの戦車の砲塔を思わせるパーツ構成だと感じたし、この脚部は見た目以上に多数のパーツの組み合わせで機械に触れている手触りがあった。それをスナップフィットのキットで成しているメーカーの技術には驚くばかりだ。ただ、細かなパーツをハメ込むゆえにポロリと脱落も生じやすい。なので流し込み接着剤をさしておくのが良いと思えた。あと、脚部のささやかな可動域をみて、劇中の雰囲気の再現に重きを置こうとする超可動のガンプラの対極のようなシリーズコンセプトをうかがえた。

 ガンプラ以外のバンダイのプラモデルには様々な振れ幅が設けられており、毎度ワンダーな組味をもってむかえてくれる。初めてSTAR WARSシリーズに触れて改めてそう思えた。しかしSTAR WARS、ウチは妻が筆頭ではあるが家族全員で、子供から大人までが楽しめる唯一無二のスペースオペラとして半世紀も愛され続けるとは、ただただ凄い。息子がもう少し大きくなったらどんな人たちがどんな風にこの映画をつくっていったのか、そんな話がしたい。

 最後に。息子がAT-STの操縦席をランナーにつけたまま組み上げては「ほら! お父さん、こーゆー写真を撮りたいでしょ!?」と自慢げに見せてきて驚いた。子供は親が想像つかないくらいモノをよく見ている。この夏、STAR WARSという体験をどう捉えていたんだろうか。いつか彼から話を聞けるも楽しみだ。

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