

ひさびさの再販となったアバンテJr.と同ブラックスペシャル。レースに出ずともミニ四駆往年の名車として説明書どおりに仕上げてデザインそのものを愛でようという人もいるはず。自分もそんなひとりで、今回は手もとに置くコレクションとしてきっちり塗装して仕上げてみるかな……と、説明書をじっくり読みながら組むことにしたんだよね。

箱の中からでてきたのはスモーククリヤーの透き通るボディ。そう、ブラックスペシャルのボディ成形色はブラックではなかったんですね。

付属のステッカーはフィルムタイプ。レギュラーラインナップのミニ四駆の「紙シール」や「ホイルシール」に対し、剥がれにくく曲げやこすれに対して耐久性の高い素材です。もうひとつの特徴として、無色透明なフィルムに刷られているため、貼る対象の「地の色」を透けさせることができるというのがあります。

紙シールタイプのアバンテJr.では文字やマークのフチを青くしたシールを貼ることでボディの青に馴染ませる処理が成されてます。そのためどうしてもボディ色と印刷色の間に生じる差が見えてしまいます。写真の例では成形色に付属シールを貼っていますが、アバンテJr.を説明書通りに塗装するとメタリックブルーなのでもっと大きな差がでてしまうわけです(といっても、メーカー見本もこの通りなので仕様といえばそうなのですが……)。フィルムタイプならば透明部分に地色が透けるのでマークのフチに色の差がない美しい仕上がりが期待できるわけです。

じゃあ、これはなんなんだ?せっかくのフィルムタイプなのになぜ地色の黒がわざわざ印刷されているんだ?

イイですか?落ち着いて読んで下さい。説明書の塗装指示を。なんとこのブラックスペシャル、キャノピー(窓)をマスキングして黒を塗るのかと思ったら、ボディ大半の黒だと思っていた部分が成形色のスモーククリヤーそのままの指示なんですね。でもこれでは窓以外の部分も透けて随分と安っぽい仕上がりになってしまうんじゃない?

そうならないステッカーデザインがアバンテJr.ブラックスペシャルのキモ。キャノピーの周りをステッカーで囲うように貼り固めて不透明にしてしまうことで、キャノピーの透明さが際立つようになっているんですね!ノーズの下に透けるシャーシも通常版アバンテJr.と異なるブラック成形で目立たない。モーター周りも上からウィングが重なるので気にならない。
そしてなにより、逆説的に透明であることが強調されたキャノピーの奥に電池の色が透けてカッコイイ! スゴイぜ……当時(30余年前)は全然気が付かなかったな。RCカーのデザインをただ小さくするのにとどまらない仕事っぷりに脱帽するばかり……ホントにいいプロダクトに育ててもらえてたんだなオレ達……。