血圧値 121/85/71 酸素飽和度 98% 体温 36.2℃ 体重 67.7キロ 運勢 The Hermit
現在、多くのインバウンド(訪日外国人観光客)の人たちが、日本各地の神社・仏閣を訪れています。かつてない規模の現象です。

派生するいろいろな問題はありますが、日本の文化や生活、そして日本人自体にたいして純粋な興味・感心・シンパシーを持っていただくのはありがたいことです。
対応する側も、それなりの誠意を持って接しています。
こんな各国語版の「Omikuji(Fortune Slip)」も。

とくに人気があり、口コミやランキングで上位に挙げられることが多い神社を5つ閲覧し、その人気の理由を見てみましょう。
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外国人観光客が選ぶ2024年おすすめ神社ランキング!伏見稲荷大社が堂々の1位 - サードニュース
これらの神社は、「写真映えする景観」「大都市からのアクセスの良さ」「日本の独自性の強い体験」という点で共通して高い評価を得ています。
外国人観光客に人気の神社5選と理由
| 順位 | 神社名 | 所在地 | 人気の理由 |
| 1 | 伏見稲荷大社 | 京都府 | 千本鳥居が異世界への入口のような、他に類を見ない強烈な視覚体験を提供するため。 |
| 2 | 明治神宮 | 東京都 | 都会のオアシスとしての広大で静謐な空間と、日本の精神的シンボルとしての知名度。 |
| 3 | 嚴島神社 | 広島県 | 海に浮かぶ大鳥居という神秘的で幻想的な景観。世界遺産としての知名度も高い。 |
| 4 | 難波八阪神社 | 大阪府 | 巨大な獅子頭の建物という、神社のイメージを覆すインパクト大のユニークな景観。 |
| 5 | 太宰府天満宮 | 福岡県 | 歴史的・文化的価値に加え、梅の季節の美しさや参道の食べ歩きの魅力。 |
1. 伏見稲荷大社(京都府)
| 所在地 | 京都府京都市伏見区 |
| 人気の理由 | 圧倒的な数の朱色の鳥居が連なる「千本鳥居」は、外国人観光客にとって「日本らしい」景観の象徴であり、写真映えスポットとして絶大な人気を誇ります。鳥居が連なる光景は、まるで異世界へのトンネルを歩いているような非日常感を提供し、日本の独自性を強く感じさせます。また、京都駅から比較的アクセスしやすいことも要因です。 |
2. 明治神宮(東京都)
| 所在地 | 東京都渋谷区・代々木 |
| 人気の理由 | 渋谷や新宿といった大都市の中心部にありながら、一歩足を踏み入れると広大な森と静寂な空間が広がる「都会のオアシス」というコントラストが魅力です。人工的に造られた森が日本の自然観を表している点、そして近代日本の精神的なシンボルとしての歴史的価値も評価されています。巨大な鳥居や、奉納された酒樽の展示も人気です。 |
3. 嚴島神社(広島県)
| 所在地 | 広島県廿日市市(宮島) |
| 人気の理由 | 潮の満ち引きによって、社殿と大鳥居が海に浮かんでいるように見える神秘的で幻想的な景観は、世界でも稀有です。ユネスコの世界遺産に登録されており、文化的・歴史的価値が高いことも人気の要因です。平和記念公園と合わせて訪れる観光客も多く、国際的な知名度も抜群です。 |
4. 難波八阪神社(大阪府)
| 所在地 | 大阪府大阪市浪速区 |
| 人気の理由 | 高さ12mの巨大な獅子の頭を模した「獅子殿(獅子舞台)」が非常にユニークで、インパクトのある写真が撮れることから人気が急上昇しました。従来の日本の神社のイメージとは異なる、強烈なビジュアルがSNSなどで拡散されやすく、大阪のミナミエリアという好立地も手伝って多くの外国人観光客が訪れています。 |
5. 太宰府天満宮(福岡県)
| 所在地 | 福岡県太宰府市 |
| 人気の理由 | 学問の神様として知られ、歴史的な重要性もさることながら、参道には梅ヶ枝餅をはじめとするグルメやお土産店が充実しており、参拝と観光、食べ歩きを同時に楽しめる点が魅力です。特にアジア圏からの観光客にとって、歴史と文化、そして食がセットになったスポットとして人気が高いです。 |
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僕たち日本人も訪れる「定番の神社」だと思いますが、外国の人たちはこれらの神社、あるいは「神道」というものをどのように理解しているのでしょうか。
ていうか、「神道」について彼らに説明するとき、「日本人」はどういう説明をしているのだろう。
これは日本人が「神道」をどう理解しているか(あるいはしていないか)を表す面白い場面だといえるでしょう。

とりあえず、「英語」で言わなくちゃ。
現在の「神道」の英語表現と、諸外国からの受け止められ方について。
では先生、お願いします。

現在の「神道」の英語表現
「神道」は、英語圏では主に二つの表現で伝えられています。多くの場合、日本語の音をそのまま使用する形が一般的です。
1. Shinto (シントー)
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最も一般的で標準的な表現です。
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日本語の「しんとう」をローマ字表記にしたもので、固有名詞として扱われます。
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日常会話、観光案内、一般的な文脈で使用されます。
2. Shintoism (シントーイズム)
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学術的・宗教学的な文脈で用いられる表現です。
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宗教学者や歴史家が、日本の伝統的信仰を世界の他の宗教(Buddhism, Hinduism, Taoismなど)と対比・分類する際に使用することがあります。
諸外国からの「神道」の受け止められ方
「神道」は、キリスト教やイスラム教のような教祖、聖典、明確な戒律を持たないため、多神教文化圏や一神教文化圏の外国人にとって、独特で理解しにくいものとして受け止められることが多いようです。
受け止められ方の主なポイントは以下の通りです。
1. 「宗教」よりも「文化・習慣」という認識
多くの日本人が日常的に神社を訪れても「自分は無宗教だ」と答えるように、外国人にとっても神道は生活に根ざした慣習や文化の側面が強く認識されています。
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儀式への関心: 七五三、地鎮祭、結婚式など、人生の節目や日常の出来事と結びついた儀式が、日本のユニークな文化として注目されます。
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曖昧さへの戸惑い: 一神教圏の人々は「何を信じているのか」を明確に定義したがる傾向がありますが、神道の「特定の教義を持たない」「仏教と共存している」という曖昧さは、しばしば不可思議に映ります。
2. アニミズム (Animism) や自然崇拝 (Nature Worship) との関連
「八百万の神」(Yao-yorozu-no-kami, Myriads of Deities)という概念や、山、木、岩などの自然物に神(kami)が宿るという考え方は、西洋の宗教学ではアニミズムや固有の信仰 (Indigenous faith)として分類・理解されることが多いです。
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これは、神道が体系化される以前の古代の素朴な信仰形態を、外国人が直感的に捉える一因となっています。
3. 観光、ポップカルチャーからの入口
近年では、アニメやゲーム、武道、日本の風景といったポップカルチャーや観光が神道への関心の入口となるケースが増えています。
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神社への興味: 観光客にとって、鳥居や手水舎、神社建築などは、日本の伝統的な美意識と文化を体験する重要な要素です。
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神社の寛容性: 教会やモスクに比べて、服装や行動の制限が緩いこと(写真撮影が比較的自由など)は、「日本の神様は優しい、包容力がある」と感じられることがあります。
4. 歴史的な視点(国家神道の影響)
学術的な文脈や、第二次世界大戦の歴史的背景を学ぶ外国人にとっては、「State Shinto」(国家神道)の側面が認識されることもあります。
総じて、現代の諸外国の多くの人々にとって「神道」は、宗教というよりは「日本の豊かな文化と、自然やコミュニティとの調和を重んじる生活様式」として受け止められていると言えるでしょう。
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なるほど、「Shinto」ね。
伏見稲荷大社の前で、観光している外国人から「Shinto トハナンデスカ?」と聞かれたとき、英語でそれなりに答えられる日本人は何人いるのかな。
僕は自信がないな。「ソレハ、ソレハ……?!」とかなっちゃう。
英語力がある・ない以前の問題です。
諸外国からの「神道」の受け止められ方が上記のようであるならば、むしろとても本質に近づいた妥当な認識のように思えます。なまじの「日本人」よりも。
今回のテーマを通じて感じることは、日本古来の民族宗教を「神道」と呼ぶのは仏教の伝来と発展に対抗するための組織化が背景にあるとは思いますが、この呼び方はあまり適当ではないような気がします。
もう少し違った呼び方を提案できないものでしょうか。
これは別稿で考えます。