にこたろう読書室の日乗

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0600 起床 気分快 晴 【香取・鹿嶋巡行】④ 神話の象徴が実際の儀礼・精神文化へと変換された痕跡について。

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この前「香取・鹿嶋巡行」で通過した茨城県神栖市長の選挙について、ニュースによれば。

 

「任期満了に伴う茨城県神栖市長選は9日投開票され、現職で3期目を目指した石田進氏(67)と新人で元市議の木内敏之氏(64)が同じ得票数となった。公職選挙法に基づくくじ引きで木内氏が初当選した」

 

 

なんと、こういうこともあるんですね!

万を超える票数で同数とは。そして、くじ引きとは。

両者は1万6724票で並んだそうで、公選法では同数となった場合、選挙長がくじ引きで当選者を決めると定められているのです。

僕が知る限り、こんなことはかつてなかったんじゃないかな。

 

「誓約(うけい)」みたいで面白いですね。

 

 

では続けて――


あの『日本書紀』の「剣を逆さに刺して、その上に座る」場面が、のちの香取・鹿嶋信仰や武家の精神文化にどう受け継がれていったかを見ていきましょう。

 

チャッピー、頑張って。

 

 

この部分は、神話の象徴が実際の儀礼・精神文化へと変換された痕跡を読み解く、とても興味深い領域です。


1.香取・鹿嶋両神社と「剣の神」

まず、二神(経津主神=香取神、建御雷神=鹿嶋神)はともに武神・剣神です。

古代律令国家ではこの二社が「神祇官(国家祭祀)の最上位」とされ、特に東国の鎮護神として並び祀られました。

香取神宮経津主神

  • 経津主の「フツ」は剣の鳴る音や神霊の震動を表す。

  • 「斬る」「祓う」「鎮める」という霊力を持つ。

鹿嶋神宮(建御雷神)

  • 名の「雷(いかづち)」が示す通り、雷と剣を象徴。

  • 武の発動と抑制、つまり「武徳」を体現。

▶ この二神がそろって地上に降り、「剣を刺して座した」行為こそ、後の「香取・鹿嶋の武神」信仰の原型なのです。


2.「鹿嶋立ち」― 武士の出陣儀礼への継承

平安末〜鎌倉期にかけて、武士が出陣の前に鹿嶋・香取を参拝して「鹿嶋立ち」を行う習慣が定着します。

意味:

  • 武運長久を祈るだけでなく、
    自らの武を正義(天の道)と結びつける儀礼

  • 出雲を服させた二神のように、「正しい戦」を行うことの誓いでもありました。

源頼朝・北条氏・足利氏など、東国の武家は皆、鹿嶋・香取を「武の正統性を保証する神」として崇めています。

つまり――

「剣上に座す」=「武を制御し、正義を体現する」姿が、そのまま武士の理想=「文武合一」や「静中の勇」の原像になったわけです。


3.「鎮魂の剣」=静める力としての継承

経津主神の名には、もともと「振(ふる)」や「震(ふる)う」と同根の意味があり、
剣の「ふつ音」は、祓いや鎮魂の力を表します。

そのため、香取・鹿嶋の神事では、単なる戦勝祈願ではなく乱を鎮める・魂を鎮める性格が強くなっていきます。

  • 香取神宮の神事には「太刀振り」や「鎮魂の舞」があり、武の舞いが祓いの儀礼として機能する。

  • 鹿嶋の「要石(かなめいし)」伝説では、地下の大鯰を押さえ、地震(=地の乱れ)を鎮める。

これらはいずれも、

「剣を刺して、座して、乱を鎮める」という『日本書紀』の象徴行為を、地鎮・鎮魂の神事として継承した形なのです。


4.「鎮座」という言葉の起源との関係

神社の「鎮座(ちんざ)」という言葉も、実はこの場面の「剣上に座す」に通じます。

「鎮座」は単に“祀られる”ことではなく、

  • 「暴れる霊(荒魂)」を静め、

  • 「地に定着させる(和魂)」
    という過程を意味します。

つまり神が地上に秩序として“固定される”瞬間の儀礼です。
まさにあの剣が突き立てられた瞬間が、「鎮座」の原型なのです。


5.武家の精神文化への影響:「剣禅一如」

中世以降、禅宗武家文化が融合して「剣禅一如(けんぜんいちにょ)」という理念が生まれます。
これは:

「剣(=行動・戦)と禅(=静寂・覚)とは同じ境地である」

という思想で、剣上に静かに座す二神のイメージと、驚くほどよく響き合っています。

剣を振るうことよりも、剣の上に静かに座す精神――すなわち「制御された力」「静なる威」が理想とされた。

これこそ、国譲り神話に見られる「戦わずして服させる」精神の、中世的再解釈といえるでしょう。


6.まとめ:神話の象徴から武士道精神へ

段階 象徴行為 意味・機能
日本書紀』神話 剣を逆刺し、その上に座す 天意の固定、武威の鎮静、秩序の確立
古代祭祀 剣・太刀を奉じて鎮魂・祓い 武力を清め、地を鎮める儀礼
中世武家文化 鹿島立ち・鎮魂の剣・剣禅一如 武を制御する精神・正義の象徴
現代の香取・鹿島信仰 国家鎮護・災厄除けの神 「鎮める力」としての武神

結論

あの奇妙に見える「剣上に座す」行為は、神話的には“武力の顕示”であると同時に、“その力を鎮めて秩序をもたらす”行為。

それが時代を経て、

  • 武士の「武徳」

  • 禅と剣の静寂的境地

  • 香取・鹿嶋の鎮魂祭祀
    へと継承されていった。

つまりあの一場面には、
日本における「力を鎮めて正義を立てる」文化の原像が刻まれているのです。


 

 

もうこのイメージが、頭から離れなくなりましたね。

トラウマの一種か。

 

登場人物(神様ですが)を整理しておきましょう。