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ドジャース救援陣の「致命的な弱点」とは…佐々木朗希が“最後の切り札”になる可能性も

 パドレスと激しい地区優勝争いを展開しているドジャース。8月は5連勝が2度あったにもかかわらず、結局、15勝13敗に終わり、ライバルを引き離すどころか、逆に差を詰められてしまった。

主力野手が続々復帰予定

 9月に入り、レギュラーシーズンもいよいよ大詰めを迎えるが、故障していた選手が続々と戦列復帰を予定している。まず肩を負傷していたキム・ヘソンがパイレーツとの3連戦中に復帰する見込み。  さらにマックス・マンシートミー・エドマンの2人も上旬には戻ってくる見通しだ。野手は好不調の波が激しい選手も多い印象だが、得点力は良い意味で安定していくだろう。

盤石な先発陣がチームをけん引

 一方の投手陣は、先発ローテーションが盤石の構え。山本由伸を筆頭に、レジェンド投手のクレイトン・カーショーが5連勝中、25歳のエメ・シーハンが3連勝中と好調を維持している。  他には実績十分のブレイク・スネルタイラー・グラスナウ、さらに完全復活への足音が近づいてきた大谷翔平を含めた6人ローテは豪華そのもの。頼れる先発投手が山本しかいなかったシーズン序盤から大きく様変わりした。  そしてドジャースの最大のアキレス腱とされていた救援陣も復調の兆しを見せている。今季の救援陣の月間防御率を並べると、3~4月は3.71とまずまずだったが、5月から7月までは4点台が続いていた。  先発陣と同じく救援陣にも故障者が続出した時期もあったが、一部の投手に負荷がかかる勤続疲労もあっただろう。  ところが8月は救援陣が防御率3.74をマークした。月間防御率0.00のエドガルド・エンリケスやチーム最多の14試合に登板し、防御率2.84のジャック・ドレーヤーら若手投手の活躍が目立った。

劇的勝利の裏で再びセーブ失敗…

 ところが8月最後の試合となった31日のダイヤモンドバックス戦は、チームは劇的なサヨナラ勝ちを収めたものの、後味の悪い一戦となった。  ドジャースは先発・山本が7回を1失点に抑える好投。4-1と3点をリードし、残る2イニングを救援陣がしのぐだけだったが、8回のマウンドに上がったタナー・スコットがコービン・キャロルに3ランを被弾。一振りで同点に追いつかれ、山本の勝ち投手の権利も消滅した。  守護神候補の一人として今季ドジャースに加入したスコットは、通算75セーブを記録しているように、チーム内ではもっとも試合の締め方を知る投手の一人。マーリンズとパドレスでプレーした昨季は、24回のセーブ機会があり、そのうち22回を成功させ、失敗は2回しかなかった。  ところがドジャースに移籍した今季はここまで28回のセーブ機会があり、うち成功は20回だけ。31日のダイヤモンドバックス戦が今季8回目のセーブ失敗だった。  実は8月にV字回復を見せたドジャース救援陣だが、3点台の防御率はあくまでも“見せかけ”といえる。スコットがこの試合で最も重要な場面で同点弾を許したように、試合の局面によってドジャース救援陣のパフォーマンスは大きく違っている。
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“とある指標”で露呈する「救援陣の弱点」
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

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