虹の旅人

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「孤蝶の城」桜木紫乃著 読後感想

                 

 「孤蝶の城」桜木紫乃著は 昨今のようにLGBT問題が取り沙汰されて無かった時代に 同一性障害であっても そのことを隠すこと無く生きて来た 現在81歳のカルーセル麻紀さんの自叙伝と言われている本の下巻です。

 

桜木さんが直木賞を受賞した頃 釧路が同郷で ストリップ好きも同じ。

2人は意気投合して カルーセルさんの自叙伝を書く流れになったようです。

道内作家・桜木さんの本は デビュー作から何冊かは読んでいるのですが 活字好きで文字に込められた余韻を探りたい私には 面白いけどあっさりし過ぎる作家さんでした。

 

上巻「緋の河」の主人公・秀男は 生まれたときから小柄で色白の可愛い男の子。

やがて成長してお稚児さんのように整った顔立ちの秀男は 口も達者で頭の回転も早く 好きになる相手は いつも同性の男の子。

自分は 父親や兄の男たちとは違うけれど 味方には母といつも優しく一緒に遊んでくれる姉・章子がいる。

周りからは「男に生まれた 女のなりかけ」とか「女男」とか 心無い言葉を浴びせられても 自分は自分のままでいたい気持ちの方が勝ってしまう。

そんな秀男が15歳で故郷を飛び出し 札幌・ススキノの街で マメ子の名でゲイボーイデビュー。

名前を変えた”カーニバル真子”は 業界で徐々に人気者となり 舞台やテレビにも出演するようになった・・・。

ここまでの上巻「緋の河」を読み いつものあっさり作風に 下巻は読まずに返却しようかと思いました。

思い直して長く待った予約図書本だからと 最後まで下巻を読み切ったお陰で これまでとは違う作家・桜木紫乃さんに出合いました。

 

下巻「孤蝶の城」は 既にホルモン注射で豊胸はしていて 睾丸が残る30歳目前のカーニバル真子が 器として女性の身体を得るためにモロッコに渡り 手術後に覚めた場面から始まります。

 

ルーセルさんからは「自分を書くなら とことん汚く書いて」と要望が出されたと  出版後の対談記事で桜木さんが語っています。

戸籍上の性別と 自分本来の性への違和感と苦悩が描かれていても 世間の偏見と差別を乗り越えて 自分らしく強く生きて闘った先駆者へのリスペクトが 充分感じられる作品でした。

カルーセル麻紀さんのSNS発信と 桜木紫乃さんのこの先の作品を楽しみにしています。

 

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