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初の400件超、3年連続で最多更新…「人手不足倒産」の増加が止まらない

初の400件超、3年連続で最多更新…「人手不足倒産」の増加が止まらない

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深刻な人手不足が続く中、帝国データバンク(TDB)が8日まとめた2025年の人手不足倒産は427件と初の年間400件超えとなり、3年連続で過去最多を更新した。業種別では建設業や物流業が目立つ。規模別では従業員10人未満の小規模企業でも多発していた。TDBでは大企業のように賃上げを実施できない小規模企業を中心に「賃上げ難型」の人手不足倒産が高水準で今後も発生することを懸念している。

人手不足倒産の動向

従業員の退職や採用難、人件費高騰などを理由とする25年の人手不足倒産(法的整理、負債1000万円以上)は24年(342件)を24・9%上回った。業種別では建設業が113件と、初めて100件を超えた。物流業は52件に昇り、24年4月から新しい時間外労働規制が設けられた両業種はいずれも過去最多になった。このほか、老人福祉事業(前年比7件増)、労働者派遣業(同5件増)、美容業(同2件増)、警備業(同4件増)となっており、労働集約型業種で人手不足が深刻化する。

また、全体の77・0%に当たる329件が従業員10人未満の小規模企業だった。

雇用環境はいわゆる「年収の壁」引き上げによって主に非正社員の働き控えが緩和されれば人手不足の解消につながるとの期待もある。ただ、大企業による賃上げペースは加速しているものの、賃上げが難しい小規模事業者は苦しい状況が続きそうだ。


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日刊工業新聞 2026年1月8日

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