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高校生の起業家精神育成…日本公庫が考える「ビジネスプラン・グランプリ」の意義と方針

高校生の起業家精神育成…日本公庫が考える「ビジネスプラン・グランプリ」の意義と方針

大東寿夫部長

日本政策金融公庫が高校生の起業家精神を育むことに一役買っている。社会課題などを踏まえた事業プランを競う「第13回高校生ビジネスプラン・グランプリ」の参加校は過去最多で、最終審査会への進出者10組を決めた。高校生が地域の課題などに真正面から向き合う機会で、プランの具体化も後押しする。創業支援部の大東寿夫部長に同グランプリの意義や方針を聞いた。

―高校生の発想ながら目を見張る事業プランばかりです。

「地域が抱える課題の解決を中心に、問題点やギャップの解消に向けて高校生ならではの考え方が反映されている。(課題に)立ち向かうエネルギーを感じる。最終審査会は狭き門であり、ファイナリストが披露するプランのインパクトは大きい。熱量が感じられ、見応えがある」

―各地の高校に同グランプリが認知されています。

「各支店や『創業支援センター』の職員が高校に足しげく通った。事業プランを磨き上げる支援も進めている。周知や起業家教育にも時間を割くことで、参加校の増加につながっている。若手の職員が成長する機会でもある」

―事業プランを具体化するニーズへの対応は。

「ファイナリストを含めた上位20校の中で事業化の意欲が高い場合、新事業の創出に精通する専門家の伴走支援を6カ月間にわたって提供する。アイデアの検証やプロトタイプの作成などの後押しを考えている。プランの発表だけに終わらせないようにする」

―同グランプリに参加した高校生の今後の活躍も期待されます。

「地域の課題解決に向けた事業プランを考えることで、就職後は頭一つ抜けた存在のようだ。企業の新事業の立ち上げや多角化に向けても活躍できるのではないか。若い頃から挑戦やイノベーションを習慣化することで、将来的に主導する立場を担える」

【記者の目/地域問題に若い世代の発想を】
少子高齢化や人口減少など地域が衰退するリスクを前に、打開策を探るには若い世代の発想が必要だ。今回の同グランプリには639校が参加し、高い問題意識に基づく事業プランが目立つ。2026年1月に都内で開催される最終審査会に進出した10組には、来場者を引き込むプレゼンテーションを期待したい。(孝志勇輔)

日刊工業新聞 2025年12月5日

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