企業の環境・事業両立評価…国際規格化が決定、日本発「削減貢献量」とは?
2月から
日本の産官が提唱してきた温室効果ガス(GHG)排出量の「削減貢献量」が、国際電気標準会議(IEC)によって国際規格化されることが決まった。11月28日まで最終規格案の投票が行われ、賛成多数だった。2026年2月にも正式規格「IEC63372」として発行される。メーカーは自社製品・技術による脱炭素への貢献と事業成長の両立を訴求しやすくなる。
削減貢献量は自社の技術や製品が使われることで排出を避けられたと推定されるGHGの量。家電であれば新製品と既存製品の仕様からGHG排出量の差を導きだし、1台当たりの削減量を推定。その数値に新製品の販売台数を掛け合わせ、削減貢献量を見積もる。
日本の産官が提案し、IECが2021年から規格化を検討してきた。最終規格案では、排出量の比較対象を「市場でもっとも使われている製品・技術」にするようにした。明らかに効率で劣る製品と比較し、新製品の削減貢献量を大きく見せる行為を防ぐ狙いだ。他にも公的に省エネルギー性能が高いと認められた製品も比較対象に選べる。
企業は省エネ性能が高い製品が売れるほど削減貢献量も増大するため、環境貢献と事業成長の両立を評価できる。すでに開示している企業もあるが、国際規格ができたことで信頼性の高い情報を発信できる。
パナソニックホールディングスは、車載用リチウムイオン電池(LiB)や空調機器のDCファンモーターなど8事業の算定式を開示している。ダイキン工業はヒートポンプの算定で実績がある。新規格にも多くの日本企業の事例が掲載される見通しだ。経済産業省が主導する脱炭素活動「GXリーグ」も指針を策定し、規格化を後押ししてきた。
日刊工業新聞 2025年12月02日