「次世代燃料船」開発推進…日本郵船、技術系人材倍増100人
日本郵船は研究開発などを担う陸上職の技術系人材を、2026年度に22年比約2倍の100人規模に拡充する。30年をめどに100人規模に引き上げる目標を設定していたが、新卒と中途社員の採用を着実に進めたことで前倒しで達成できる見通しとなった。次世代燃料船などの研究開発を推進する。
日本郵船における陸上職の技術系人材は従来は年間1、2人の採用にとどまり、22年時点では単体ベースの社員約1800人のうち50人程度だった。ただ脱炭素の社会的要請の高まりやデジタル変革(DX)の加速などを背景に、22年からは同人材の採用を拡大。22年以降は新卒・中途を合わせて年間10人程度の採用を続け、26年に当初目標を達成できるめどが立った。
拡充した技術系人材は新造船の図面承認や工程管理、船舶管理などのほか、造船所に監督官として配置することで造船の現場でキャリアを積ませる。また研究開発を担うグループ会社のMTI(東京都千代田区)への出向や本社の事業部門で事業運営や経営のスキルを習得させ、幅広い視野を持つ“技術系プロ人材”を育成する。
海運業界では脱炭素の社会的要請に対応するため、船舶の燃料を重油からゼロエミッション燃料に転換させる技術開発が活発だ。日本郵船は海運から排出される温室効果ガスの「2050年ネットゼロ」を掲げており、足元では次世代燃料船としてアンモニアを燃料とする船舶の開発が進んでいる。
アンモニア燃料船は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)やジャパンマリンユナイテッド(横浜市西区)などと連携し、26年10月にも竣工する計画だ。データ解析による最適運航や自律運航といった研究開発も進行中で、技術系人材の必要性は高まる一方だ。日本郵船は引き続き積極的に技術系人材を採用・育成し、事業環境の変化に挑む。